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歯科の豆知識 Q&A 一覧

スポンジブラシはどうですか❓

今回はよくある質問からですね。今回の質問は、『スポンジブラシはどうですか❓』というものです。小さなお子さんを持つ保護者の方や御高齢の方、要介護の方を御家族に持つ方からの質問が多いですね。

みなさんはスポンジブラシをご存じでしょうか。薬局やドラッグストアに売っているのですが、持ち手が細いプラスチックで先にスポンジがついています。スポンジの形態や色は様々ですが、お口に無理なくはいるサイズとなっています😲。普段買うことはあまり無いと思いますので、意識しないとみつけられないでしょう。結構いろいろなメーカーからでていたりしますよ😊。先についているスポンジでお口の中をきれいにします。

お口の奥にまで簡単に入れることができ、吸水性が高いため、大まかに汚れや食渣などを取るのに便利です。水や洗口液、保湿液と併用することで、乾燥してこびりついた痰や汚れなども除去しやすくなります😊。ただし、歯垢(プラーク。)の除去効果は低いことがわかっています。歯ブラシの代わりとするには、かなり力不足であることが報告されています💦。

また、スポンジブラシの役割としてはお口の中のマッサージや機能訓練に使いやすいという利点があります。お子さんの舌をつついて遊んだりできますし、お口の機能が低下した方の訓練によく使われていますね。特に介護の現場でよく使われています👍。

スポンジブラシについてまとめると、、、、、

🌟良い所。🌟

○。お口の奥まで入れやすい。

○、簡単におおまかな汚れや食渣を除去できる。

○、吸収性が高い。

(唾液が多い方はそれを吸ってくれる。唾液が少ない方などお口の中が乾燥している方は、スポンジに水分を含ませることで清掃効果が高まる。)

○、柔らかいので粘膜を傷つけない。

○、粘膜のマッサージ効果がある。

○、お口の機能訓練に使いやすい。

😞悪い所。😞

✕、プラークの除去効果が低い。

✕、細かい所はきれいにできない。

✕、スポンジが取れることがある。

(咬まれると取れやすい。飲み込まないよう注意が必要です。)

✕、基本使い捨て。

などなどです。

良い所もたくさんあるのですが、プラークの除去効果が低いのはいただけない😢。歯ブラシの変わりは難しいです。しかし、お口のマッサージや機能訓練など、目的をもって使うのはいいかと思います。

やはりお口の中の清掃の基本となるのは歯ブラシです。特に理由が無ければスポンジブラシを使う必要はないでしょう。ただ、介護の現場ではよく使われています。一度どんなものかみてみるのはいいかもしれませんね。

歯磨き粉で歯は削れません!

さて今回はよくある質問からです。昔からよく聞かれる質問で、もはや迷信といってもいいぐらい有名です💧。みなさんも1度は聞いたことがあるのではないかと思います。その質問は、「歯磨き粉で歯が削れるんですか❓。」というものです。これを信じて歯磨き粉を使っていない方もいらっしゃいますね😞。

歯磨き粉にはプラークなどをしっかり除去するため清掃剤が入っています。この清掃剤が歯を痛めるのではという疑問です。昔からよくいわれていますね😅。今は清掃剤と言われていますが、以前は研磨剤といわれていました。それが悪かったのもあると思われます💦。

しかしこの清掃剤、歯の頭を覆うエナメル質よりはるかにやわらかいため、エナメル質を痛めることはまったくないことがわかっています👍。問題はエナメル質の無い歯の根っこの部分、象牙質といわれる部分です。歯ぐきが減ってくると露出してくる部分です。こちらはエナメル質よりやわらかいため、微量の摩耗が認められることがわかっています。ただこれも、硬めの清掃剤を用いて100年分の歯磨きを行うことで0.3mmぐらいの摩耗がある程度と報告されています。この摩耗量では歯の健康には影響しないことがはっきりわかっており、歯磨き粉を使わないことによる害のほうが大きいとされています😲。

そもそも歯の摩耗については、歯ブラシをあてる強さや毛先の硬さの方が、より影響が大きいこともはっきりしています。不等号で表すと、、、

歯ブラシをあてる強さ>毛先の硬さ>>超えられない壁>>清掃剤

です。間に超えられない壁が入っています。それぐらい清掃剤の影響は小さいです。歯を磨く際には歯ブラシをあてる強さに注意しましょう。また、歯ブラシのヘッドの部分が小さく、毛先が硬い歯ブラシほど大きな力がかかりやすいため注意が必要です🙅。

とはいってもずいぶん根強く残っている迷信です😅。なかなかすぐには切り替えられない方もいらっしゃると思います。歯磨き粉の中には清掃剤の配合が少ない物もありますし、なんなら清掃剤無配合(ジェルタイプのものは清掃剤無配合の歯磨き粉が多いです。)の歯磨き粉もあります。歯磨き粉には歯や歯ぐきにとって良い効果のある成分もたくさん含まれています。味や臭いを楽しんだりもできますし、これは歯磨きを気持ちよく続けるためにも重要です👍。歯磨き粉をつかわないのは本当にもったいない。騙されたと思って(騙してないです。)、是非歯磨き粉を使ってくださいね。お気に入りの歯磨き粉がみつかりますように。

歯周病を防ぐサプリメントって❓

今回はみんなが気になるサプリメントのお話です😊。みなさんは何か決まったサプリメントを継続して飲まれていますか❓。実は私も5年以上飲み続けているサプリメントがあります。私の場合はサントリーウェルネスから販売されているマルチビタミン&ミネラルです。やっぱり不足しがちだなと思いまして、40才になった頃から飲んでいます。セサミンもちょっと引かれたんですけどね(-ω-;)。やっぱりバランスが大事かと思いマルチビタミン&ミネラルにしてみました。まあ、体調が良くなっているのかどうかはわかりません( ノД`)シクシク…。

さて、時折ですが患者さんから次のような質問を受けます。それは、「歯周病を防ぐのにいいサプリメントはありませんか❓。」というもの。まずは歯磨きをしっかりすることが1番大事になりますが、さらに良くしたい、できるだけ悪くしたくない方からよく聞かれます。

しかし残念ながら、歯周病に特化したサプリメントは今のところ見当たりません😞。歯ぐきをサポートしますよっていう製品はありますが、あくまで作用の1つといった感じです。でも歯周病と栄養素の関連については、結構研究されていますのでそれを少しみてみましょう👍。

 

まずは主要栄養素であるたんぱく質から。牛乳などに含まれるガゼインや乳清の摂取量が多い方ほど、歯周病のリスクが低いとの報告があります🥛。次に脂肪についてです。体脂肪率が高い方ほど歯ぐきからの出血が多くみられる傾向があるのですが、オメガ3脂肪酸は歯周病における歯ぐきの赤みや腫れなどの炎症反応を抑えることが報告されていますΣ(・ω・ノ)ノ!。

 

次に微量栄養素についてです。やっぱりかと思うかもしれませんが、皮膚とおなじでビタミンⅭは効果があるようです😊。ビタミンⅭは粘膜の成分であるコラーゲンの生成に必要ですし、老化に対する抑制機能も持っています。ビタミンCの摂取量が少ない方は、多い方に比べて歯周病のリスクが1.3倍高かったと報告されています😲。またカルシウムとビタミンDの摂取が歯周病の治療にいい影響を与えるといった報告や、マグネシウムの摂取が歯周病や歯の喪失を予防するといった報告もされています👍。

 

他にも様々な報告があるのですが、栄養素単体で見た場合、歯周病予防のために1つの栄養素を集中して摂取するべきかというとそこまではないかなーといった感じです😞。たぶん他の効能を表に出した方が売れるでしょう。そのうちいろいろな栄養素をブレンドした歯周病のためのサプリメントができるといいですけどね。

 

まあ、現状はしっかり歯磨きすることが1番です。あと栄養についてはやっぱりバランスが大事かなと思います。摂取しすぎても駄目ですからね💦。サプリメントは足りないところを補うぐらいが丁度いいのかなと思います。

抗菌薬は最低限に!

さて今回は抗菌薬のお話です。抗菌薬は歯医者さんでよく使うお薬の1つですね。虫歯も歯周病もばい菌が原因ですから当然と言えば当然です🦠。原因となるばい菌を直接叩いてくれるお薬になります👍。

ただどんなお薬でも基本飲まずに済めばそれにこしたことはありません。最近は抗菌薬に対する耐性菌(抗菌薬が効きにくい、もしくは効かないばい菌のことです😢。)の出現リスクも相まって、歯医者さんでも出す抗菌薬の種類や出し方が変わってきています😲。私も処置が同じでも、それに応じて一律に同じお薬を出したりせず、大丈夫そうなら出しません。私自身お薬はあまり好きではなく、いまでも継続して服用しているお薬は無いですね。二日酔いの頭痛防止で痛み止めを飲むくらいです。よく、効きますよ😊。ん、何か変な事言いました❓。

 

抗菌薬については耐性菌以外の問題も指摘されています。それは様々な全身疾患と相関関係がある事です😲。もちろん『相関関係がある。』ということと、『因果関係がある。』ということは別です。因果関係までは不明なところが多いのですが、相関関係でいえば、、、、、

・肥満。          ・糖尿病。

・喘息。          ・胃食道逆流炎。

・潰瘍性大腸炎。      ・クローン病

・セリアック病。

などです。

なぜ抗菌薬とこういった疾患に相関関係があるのか❓。どうも抗菌薬によって腸内ばい菌の動揺、つまりばい菌種の構成(勢力図。)が変化するためと考えられています🦠。腸内ばい菌については研究が進んでおり、抗菌薬の使用はもちろん、食べる物の変化などでもその勢力図がかわることがわかっています😲。体にとって悪いばい菌(悪玉菌。)や良いばい菌(善玉菌。)と分類されていたりしますね。こういったばい菌の勢力図が変わるのです。当然、宿主である人間の身体にも影響を出してくるでしょう💦。しかもばい菌は多種多様、まだわかっていないばい菌の役割があるでしょうし、ばい菌同士のつながりによって起こる良い影響もあるでしょう(悪い影響もあるかもです。)。

実はお口の中でも影響がでることがあります。抗菌剤の服用によってお口の中のばい菌の勢力図がかわることで、口腔カンジダ症が発症したり、舌が黒くなる黒毛舌などが起こります💧。

こういったことから抗菌薬の使用は必要最小限に留めるべきです。もちろんたまたまいい方向に進む場合もあるかもしれないのですが、そんなかけみたいなことに、何のエビデンスもなく打ってでるべきではなでしょう。

抗菌薬自体は薬の中でも直接原因であるばい菌を叩いてくれる優秀なお薬です。いざという時に利用しない手はないのですが、人間の身体にはもともと備わっている免疫力があります。それを補助する使い方が1番ですね。

スポーツ時の経口保水液はどうでしょう❓

みなさん、経口補水液は飲んだことはありますか❓。有名なものですと、ОS-1(オーエスワン。)やアクアライトОRSでしょうか。脱水などの対策のため、常備している公共機関(学校や病院など。)も多いですね。最近では、自宅でも常備している方も増えているようですし、スポーツ時の水分補給に推奨されています。「飲む点滴。」なんて言われていますね。私の息子も部活や遠征時に持っていくことがあります😊。

スポーツ時の水分補給については、いろいろと変わってきています。一昔前、私がこどもの頃ですと、スポーツ時の水分補給はしないよう言われていた方も多いのではないでしょうか💦。全くもって非科学的な精神論なのですが、結構まかり通っていたように思います。当然、問題がでないわけもなく、だんだん水分補給が推奨されるようになりました。現在では、水分補給禁止なんて言っていたら訴えられそうですね。

水分補給が推奨されてきたものの、何が1番いいのかは難しいところです。水やお茶、スポーツドリンク、清涼飲料水など様々ありますね。好みもあるでしょうし、手軽に準備できることも大事ですね。ただ、1番大事なのはきちんと水分補給ができること、そして、汗で水分とともに失うナトリウムなどのミネラルも補給ができ、適度にエネルギーを含むのがベストです。こういった点でいうと、経口補水液は大変優れています。少しですが、項目別に優れた点や注意する点をみていきましょう。

◎利尿作用が無い。◎

利尿作用とは排尿を促進させる働きです。水分を補給したいのに、排尿を促進させると、いくら飲んでも出ていってしまう状態になります。効果が期待できません。

利尿作用はカフェインやカリウムを含む飲食物で強くなります。具体的にはコーヒーやお茶、紅茶、ウーロン茶、エナジードリンクやコーラなどの清涼飲料水、野菜ジュースなどです。あと、アルコールも強くなりますね。まあ、スポーツ時にアルコールは飲まないでしょう。経口補水液や水、スポーツドリンクにはこういった作用はありません。スポーツ時にお茶系列のものを飲むなら、是非カフェインレスのものにしてくださいね。水分補給を目的としていますから、分からない場合はきちんと調べてくださいね。

◎ナトリウムなどのミネラルが十分含まれる。◎

スポーツで汗をかくと、水分だけでなくナトリウムなどのミネラルも失われています。そのため、身体からナトリウムが減っている状態になります。水分をとると小腸から吸収されて、血管を通じて全身に水分がいき渡ります。しかし、細胞の中まで水分が取り込まれるためには、ナトリウムなどのミネラルも必要となるのです。身体からナトリウムなどのミネラルが減っていると、細胞の中まで水分が行き渡りません。つまり、水分をしっかり補給するには、ナトリウムなどのミネラルも一緒にとらないといけません💧。

その点を考慮すると、水やお茶、清涼飲料水はまったく駄目ですね。スポーツドリンクは一見良さそうですが、実はまったく足りません。ミネラルの量でいえば、経口補水液の半分ほどなのです。この点でいえば、経口補水液一択となりますね😊。

◎適度なエネルギーを含んでいる。◎

ここでいうエネルギーはブドウ糖と考えていただいてかまいません。1番手軽に補給でき、すぐに体が利用してくれるエネルギーです。飲用以外でもタブレットなど様々な製品が出ていますね。

この点では水やお茶は駄目ですね。経口補水液はブドウ糖が大体2%、スポーツドリンクは砂糖などの糖分が約6%含まれています。清涼飲料水ですともっと多く含まれているものもありますね。

どうでしょう。エネルギーの多いスポーツドリンクや清涼飲料水の方が優れていると思われますか。ところが、話はそう簡単ではありませんΣ(・ω・ノ)ノ!。

何故かといいますと、ブドウ糖の濃度が1~2%ぐらいの方が、水分やナトリウムなどのミネラル、そしてブドウ糖が最も効率よく吸収されることがわかっています。この濃度が低すぎる場合はもちろん、高すぎても駄目なんです。濃度が高い方が吸収されやすそうですが、回転ドアを想像してみてください。人が少なければ回転ドアが回っただけ、人が入ります。しかし、もともとの人が少ないため、中に入る人も少なくなります。人が多すぎると一気にドアの前に殺到、混雑してしまいます。結果として、うまくドアが回りません。ドアがスムーズに回る様にするには、適度な人数で順序良く進んでいくのが1番です。実際、経口補水液は、スポーツドリンクより3倍ほど吸収率がいいことが研究でも明らかになっています。

こういったことを考慮し、一時期スポーツドリンクを薄めたらいいのではないかという話がありました。ペットボトル症候群の問題もありますので、そのままよりいいのかもしれませんが、これでは肝心のミネラルも減ってしまいます。ただでさえスポーツドリンクに含まれるミネラルは経口補水液の半分しかないのに、ますます足りなくなってしまいます。やはり経口補水液の方が優秀といえますね。

 

◎pHが中性。◎

経口補水液のpHは中性です。水も中性、お茶も中性に近いですね。しかし、スポーツドリンクや清涼飲料水は酸性のものがほとんどです。何が問題かといいますと、頻繁に飲んでいると歯が溶けてくるんです🦷。これを酸蝕症と呼んでいます。以前は酸を使う仕事の方に起こる職業病だったのですが、現在では酸性のものを頻回摂取することで、一般の方にも珍しくない病気となっています。健康のため毎日お酢を飲んでいる方や嗜好品としてワインなどをよく飲まれる方などによくみられます。スポーツドリンクや清涼飲料水を飲む機会が多いスポーツをしている方にも多いですよ。特にスポーツ系の部活を熱心に取り組んでいる中学生や高校生は注意が必要です🥶。

◎虫歯には少し注意です。◎

先ほど少し触れましたが経口補水液にはブドウ糖が含まれています。これには少し注意が必要です。ブドウ糖は虫歯菌の大好物だからです🦠。この点では水やお茶の方が安全といえます。

スポーツドリンクや清涼飲料酢はもっと注意が必要です。中学生や高校生になり部活を頑張る様になって、急に虫歯ができやすくなることは多いです。話を聞いてみるとスポーツドリンクや清涼飲料水を部活中はもちろん、家でも常飲するようになったという話はよくあります💦。小さなお子さんでも、下痢になった際に、スポーツドリンクを飲むように勧められて、下痢が治った後も水分補給にいいと思い与え続けて結果、虫歯がたくさんということもあります💦。

◎あまりおいしくないです。◎

みなさんは経口補水液を飲んだことはありますか❓。飲んだことある方はわかると思うのですが、通常の状態で飲んでもあまりおいしくないと思います。実はこれは良いことで、このため飲み過ぎることがありません。一方、脱水などが進んでおり、身体が水分やミネラルを欲しているときはおいしく感じられます。すなわち、おいしく感じれば身体が脱水状態にある可能性が高いということになります。私も1度、風邪でのどがすごく痛んで、食べるのはもちろん、飲むのも苦痛という状態になったことがあります。やはり脱水状態だったのでしょう。ОS-1が初めておいしいと感じました😊。ちなみに絶対コロナだと思ったのですが、陽性反応はでませんでした。歯医者さんを開業して初めて臨時でお休みさせていただいたのもこのときです。

◎少しお高め。◎

水やお茶、スポーツドリンク、清涼飲料水に比べると若干お高めですね。まあ、良いものは高いんです💰。

◎売っているところが限られる。◎

製品の特性上、どこにでも置いてあるものではないですね😢。

スポーツ時の経口補水液の活用は有効といえます、スポーツの時以外でも病気の時や脱水の疑いがある場合もいいですね。ただやっぱり、常飲するものではありません。その点は注意してくださいね。

咬む力が少ないと メタボになりやすい?!

今回は咬む力と栄養の関係、そしてそれがどのように要介護へとつながるかをみてみましょう。咬む力と栄養の関係は何となくわかるのではないでしょうか。咬む力が小さくなれば、咬めるものが減っていきます。当然食べられるものが、制限されますよね😞。食べる物に偏りがでてきます。すると、当然、栄養にも偏りがでてくるでしょう💦。まあ、これはわかりやすい。

では次に、栄養が偏るとどうなるでしょうか❓。食べられなくなっていますから、栄養が足りず、やせ細っていくのでしょうか。まあ、これもあります。要介護になっていく1つのパターンです💧。でも、食べ過ぎで生活習慣病から要介護になるパターンも多いのです。咬めなくなっているのにどうして❓って思いますよね。ここが、結構複雑なところです。いくつかパターンがあるのです。でも、どれも元を辿れば、咬む力が小さくなったことにあります。それでは、くわしくみていきましょう。

まずは咬む力と栄養との関係についてです。これはいろいろな報告があります。いくつかある報告をちょっとまとめてみます😊。

 

咬む力を測定してその力によってグループを分けます(咬む力が強い方と低い方など。)。入れ歯のある方は入れ歯を入れて、咬む力をみています。そうすると咬む力が低い方ほど、緑黄色野菜を含む野菜類全般、肉や魚など咬みにくい食品を避けていることがわかりました🥬🍖🐟。一方で増えた食品もあります。それが穀物類です。特にお米ですね🌾。小麦よりお米が増えやすいようです。まあ。パンよりご飯の方がやわらかいですからね🍞。栄養素で詳しく見てみます。まずは3大栄養素、炭水化物(食物繊維は除く、以下の炭水化物も同じ。)は増えます、そしてたんぱく質、脂肪は減少傾向でした。その他ビタミンやミネラル、食物繊維も減少していたと報告されています。この結果は、どの報告についても概ね一致しています😞。

 

次に歯の数と栄養との関係です。通常歯の数が減少すれば、咬む力も減少します。歯の数でグループを分けて、調査を行いました🦷。結果はというと、やはり、緑黄色野菜を含む野菜類全般、肉や魚など咬みにくい食品を避けていることがわかりました🥬🍖🐟。牛乳や乳製品も減っていたようです🐄。一方で増えた食品としてはお米とお菓子類となっていますね🌾🍫。栄養素で詳しく見てみます。炭水化物は増加、そしてたんぱく質、脂肪は減少傾向です。その他ビタミンやミネラル、食物繊維も減少です。咬む力の報告と大体一致しているのがわかるかと思います😞。おもしろいのは、歯の数と栄養の報告は歯医者さんだけを対象にした報告もあるのですが、そちらも結果はほぼ同じです。歯医者さんであっても歯の数が減ると、どうにもならんようですね😊。私も気をつけないとですね。歯は大事にしましょう。

大雑把にみると炭水化物は増加、その他は減少といったところですかね。

では次に、この栄養の偏りがどのように要介護へと繋がるのかをみていきましょう。こちらが先程述べたようにいくつかパターンがあります。

★パターン1。★

まずはみんなが1番思いつくパターンからです。咬む力が減ると咬める食品が減ります。そして、食べるのに時間がかかるようになります。食べるのがおっくうになってきますよね。そのため食べる量自体が減ってくる、食べる意欲が無くなる場合です😢。いわゆる栄養が足りない低栄養という状態になってしまうことです。

低栄養とはなんでしょうか。日本で低栄養❓って思いますよね。でも御高齢の方を中心に問題となっており、体力低下による寝たきりや骨折など要介護になる原因として注目されています😲。簡単に言うと1日に摂取するエネルギーや栄養素よりも、1日に消費するエネルギーと栄養の方が上回る状態が続いている状態です。だんだん弱っていくに決まっていますよね😅。

低栄養は恐いです。低栄養により筋力や体力が低下することで、日常生活動作の減少が起こります。日常生活動作が減少すると食事の準備も大変になりますし、お口の周りの筋力が減少することで食事自体が摂りにくくなります。結果として低栄養を加速させ、筋力や体力もさらに低下する悪循環に陥るのです🥶。日常生活動作が減少したことで、リハビリをすすめられることが多いのですが、これは低栄養時には逆効果になります😞。栄養が足りていない時にリハビリをしても体力を奪われるだけです。

実は、70才を超えても1日に必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルの量は減りません😲。一般成人と変わりはないのです。しっかり栄養を摂らないといけないのですが、咬む力が弱くなることでそれが難しくなります。可能な限り咬む力は回復させる必要があります。

★パターン2。★

次は増えた栄養素での問題です。唯一増えた栄養素は何でしょうか。それは炭水化物でしたね🌾。炭水化物の摂取が増加して、1番怖いのは糖尿病です。もともと、糖尿病がある方はなおさらです。

糖尿病は生死に関わる様々な合併症を引き起こす恐い病気です。当然、要介護の原因にもなります。糖尿病の治療で大事なのはバランスのとれた食事となるのですが、それが難しい状態になります。どうにかしないと💧。

★パターン3。★

さてパターン3です。昔はパターン1の報告が多かったのですが、現在ではこのパターン3が1番多くなっているといわれています😲。パターン2はパターン3に含んでもいいのかもしれません。一体どういう状態でしょうか。

パターン3は食べ過ぎによる生活習慣病の悪化です。やっぱりどういうこと❓、食べ過ぎ❓って思われますよね。だって、食べにくくなっているのにね❓。しかし、データとしてきちんとでていて、咬む力が小さい・歯の数が少ない方ほど総摂取エネルギーが増えているというデータがあるのです😲。そして、結果として、咬む力が小さい・歯の数が少ない方ほどメタボリックシンドロームの割合が高く、生活習慣病の罹患割合も高くなっていました。特に70才以上ではこの傾向が有意に認められています。

なぜこんなことが起こるのでしょうか。先程、昔はパターン1の報告が多かったと前述しました。昔はこんなことありえなかったのです。原因は食生活の変化にあります。現在では軟らかく食べやすい、しかも高エネルギーな食品が手に入りやすくなっています。咬まなくても十分エネルギーの補給ができるのです😲。

 

良いことのように思いますよね。しかし、咬まないため満腹感や満足感がありません。結果として食べ過ぎてしまうのです💧。また、こういった食品は炭水化物中心のものが多いです。炭水化物は中毒性があるため、さらに食べたくなるという悪循環、どんどん摂取してしまいます。この傾向はアメリカの全国調査でも、同じような結果が得られています。

 

生活習慣病にはいろいろあります。先程でてきた糖尿病、高血圧や高脂血症、高コレステロール血症、痛風などは有名です。さらにその先にはもっと怖い病気が控えています。心筋梗塞、脳梗塞などその代表です。いずれも要介護となる病気の代表です。

 

咬む力が小さくなることで、いろいろなことが起こってきますね。恐いです。咬む力には歯の数はもちろん、お口の周りの筋肉や顎の関節、唾液など様々な要因が関与してきます。歯の数が少なくなった方は入れ歯やインプラント、お口の周りの筋肉の筋力低下には口腔機能訓練(あいうべ体操なども含む。)など対策はあります。ただやっぱり悪くしないことが1番と思います。今からでもいろいろと対策はできます。お子さんもですよ。何かあれば是非ご相談ください。将来の健康もありますが、なによりもなんでもおいしく食べるために重要ですよ。間違いなく幸せの1つですからね。

ホワイトニングあるある😲

白い歯、いいですね😊。古くは「芸能人は歯が命✨。」なんてフレーズもありました。白い歯に対する需要は年々増えているように思います。保険診療においても、白い歯が適応できる範囲が広がってきていますし、この流れは今後も続いていくと考えられます。

歯を白くするホワイトニングを希望される方も増えています。ひかる歯科ちえこども歯科でも、されている方は結構いらっしゃいますね。年々増えている印象です✨。

しかしこのホワイトニング、トラブルもあったりします。歯を白くしてくれるようなお薬ですから、それなりに強い作用を持っています。使い方や、使う方によっては様々な症状がでます💦。また、白くなりにくい歯もあります。ホワイトニングをどんなにやっても思ったほどの効果がでない歯もあるのです。私達歯医者さんは、歯をみればホワイトニングの効果がでやすいかどうかがある程度わかります。起こりえる不安要素や予測できることは事前にご説明させていただきますので、こういったトラブルはひかる歯科ちえこども歯科ではまずありません。しかし、歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングではよくトラブルになったという話を聞きますね。注意してくださいね😞。

今回はホワイトニングで起こるえるトラブルについてみてみたいと思います。基本的にはひかる歯科ちえこども歯科では事前に必ず説明する内容となっていますよ😊。

  • 歯がしみるようになった。歯が痛くなった。●

前述した通り、歯を白くしてくれるお薬です。当然、それなりに強い作用を持っています💦。歯を白くしてくれる有効成分の濃度が高いほど、歯がしみることが多くなることもわかっています💦。ホワイトニングには歯医者さんですべてを行う【オフィスホワイトニング】と、歯医者さんで作製したトレーを用いて家で行う【ホームホワイトニング】があるのですが、歯医者さんで行う【オフィスホワイトニング】の方が有効成分の濃度は高くなります。しかも【オフィスホワイトニング】は光をあてて有効成分を活性化させますし、光による熱刺激も発生するため、しみる症状はでやすい傾向があります😅。人によっては【オフィスホワイトニング】が難しいこともありますね。

やってみないとわからないところもあるのですが、歯の厚さや質である程度しみる症状がでやすいかどうかはわかります。年齢も関係し、若い方程しみる症状はでやすい傾向がありますね。しみる可能性が高ければ、有効成分の濃度やホワイトニングを行う時間、ホワイトニングを行う頻度などを調整できます。その方にあったやり方で進めていきます。

もともと知覚過敏がある方は注意が必要です。知覚過敏がある方がホワイトニングを行うとほぼ確実に知覚過敏が強くなります。この場合は、ホワイトニングの前に知覚過敏の治療を行う必要があります。

ホワイトニングを行うためには、歯を白くするお薬を必ず歯に接触させないといけません。そのため、このしみるという症状は、ホワイトニングを行う皆さんにでる可能性があります。ただ、そういった症状がでても対応策はありますので安心してくださいね。

  • 歯ぐきが痛くなった。●

これも、歯を白くするお薬の作用が強いために起こります。歯ぐきが痛んだり、ピリピリしたり、違和感がでたり症状も様々ですね。どちらかといえば、【ホームホワイトニング】で起こることが多いです。【ホームホワイトニング】では、歯を白くするお薬が歯ぐきに接触するのを防ぐことが難しいです。ある程度の接触は必ずあります。症状がでるかどうかは、やってみないとわからないところもありますが、歯ぐきが薄い方や歯周病がある方は症状がでやすいですね💦。歯周病はしっかり治療しておきましょう。

【オフィスホワイトニング】ではまずこの症状がでることはありません。歯医者さんですべてを行う【オフィスホワイトニング】では、歯ぐきに歯を白くするお薬が触れないよう、しっかりと歯ぐきを保護して行います。まず大丈夫なのですが、【オフィスホワイトニング】で用いる歯を白くするお薬は作用が強いです。万が一歯ぐきに接触した場合、症状はかなり強くでます。私は大学院時代に歯を白くするお薬と同じ成分をよく実験で使っていたのですが、それが皮膚につくとしばらく苦しんでいましたね。

  • 思ったほど歯が白くならない。●

歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングでよく聞くトラブルです💧。同じホワイトニングのお薬を使って、同じようにホワイトニングを行っても、効果は人によって違います。私達歯医者さんは歯をみれば効果が出やすいかどうか、ある程度判断がつきます。

例えば、歯が厚くしっかりした方は効果がでにくくなります。歯の質も関係してきますね。年齢も高い方の方が効果は出にくいです。また、お口の清掃状態が悪い方も効果はでにくくなります🦠。

歯の黄ばみが何からきているかでも効果の出方がかわります。一般的な黄色系、薄茶色系の歯は基本的にホワイトニングの効果がきちんと出やすい歯ですね。歯の厚みや質によって若干作用の出方に違いはでますが、最終的にはきれいにホワイトニングできます😊。一方、グレー系の歯の色は難しいです。グレー系の歯の色は金属の着色(詰め物や飲み薬の副作用など。)によって起こっていることが多く、ホワイトニングの効果がでにくい歯です。正直かなり難しい歯になります。また、神経が無い歯も通常のホワイトニングでは効果がでにくいです。歯の内側から色が変わっているため、歯の表から行うホワイトニングでは効果がでにくくなります。この場合は、歯の内側から歯を白くする【ウォーキングブリーチ】というホワイトニング法を併用すると改善しやすいですね。

こういったことは事前にご説明させていただきますのでご安心ください👍。

  • ホワイトニングの効果がまったくでない。●

これも、歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングでよく聞くトラブルですね😢。原因としては大きく2つです。1つ目は、歯の黄ばみの原因が茶渋などの着色のときです。ステインとも呼んでいます。このステインはホワイトニングではほとんど落ちません😲。歯医者さんで磨いて落とす必要があります。そもそも、原因を取り違えています。

2つ目は歯のほとんどが詰め物や被せ物の場合です。詰め物や被せ物などの人工物は、ホワイトニングで白くなりません😲。この場合、詰め物や被せ物をやり替える必要があります。患者さんの中には、“歯医者さん以外のホワイトニングを受けていたけどまったく変わらない”とのことで、ひかる歯科ちえこども歯科を受診された方がいたのですが、すべて被せ物でした。変わるわけがありません。処置方法を完全に間違っています💦。

  • 色むらや白いスポットが消えない。●

色むらが強い歯や、白いスポットがある歯はそもそもきれいにホワイトニングがしにくい歯です😞。ホワイトニングは基本的に歯全体に作用しますので、部分的に作用を強く効かせたりすることができません。色むらはそのまま、白いスポットもそのまま残ることが多いです。もちろん全体的には白くなっており、色むら白いスポットとも薄くはなりますが、完全に消すことが難しいことがあります😢。こういった場合は、【オフィスホワイトニング】より【ホームホワイトニング】の方がきれいにできることが多いです。状態によっては最終的に詰め物などで対応することもありますよ。

ホワイトニングは今後も需要が増えることが予想されています。興味を持っている方も多いと思います😊。ただ、知っておいていただきたいこともあります。歯がしみたり、歯ぐきが痛むなどの症状がでることがあります。人によって効果の出方も変わります。場合によってはホワイトニング以外の処置も必要になります。そういったことを、ホワイトニング開始前に知っておくことが大事です。私達歯医者さんはそういったことをある程度予測できます。不安がありましたら何でもご相談くださいね。

親知らずは抜いた方がいいですか❓

今回は親知らずについてです。親知らずは痛みがでてきたり、腫れたりすることによる受診が多いですね。親知らずをどうしたらいいかという質問もよく受けます。トラブルが多い歯です😢。

親知らずの正式名称は第3大臼歯といいます🦷。智歯と呼んだりもしますね。前から8番目の歯で、通常確認できる歯としては1番後ろの歯となります。早い方で15才前後からでてきますが、80才にしてようやく出てくる方もいらっしゃいます。油断ができない奴です😲。もともと無い方も結構いらっしゃいます。きまぐれです。

親知らずのトラブルが多い理由がいくつかあるので少しみてみましょう。

  • 1番後ろで磨きにくい。●

とにかく磨きにくいです。頬や舌も邪魔してきますし、小さな歯ブラシを使うなど、磨き方を工夫しないとまともに毛先すらあたりません。そのため、虫歯になりやすいです💦。親知らず以外の歯はまったく問題が無いのに、親知らずだけ大きな虫歯ができていることも珍しくありません。また、汚れが溜まって歯ぐきも腫れたりしやすいですよ💦。

  • きちんとでてこない。●

とにかくきちんとでてきません。少し顔を出してそのまま出てこなかったり、斜めになっていたり、真横になっていたり、歯の列から大きくずれていたりと本当に様々です。上だけ出てきて下がでてこないこともありますし、その逆もあります。親知らずの出てき方によってはそれだけでトラブルの原因となります💧。すごい斜めに生えてきて、歯ぐきや頬を傷つけることがあるのです。また変な出方をしていると、やっぱり汚れが溜まりやすく、磨きにくくなります。虫歯や歯周病にもなりやすくなってしまいます💧。

とにかくいろいろなトラブルを引き起こしやすい親知らず。では、どんなときに抜くことを考えるのでしょうか❓。

でも、その前に大前提です。親知らずだから必ず抜かなければならないわけではありません😲。きちんと出てきて、きちんと咬んで、虫歯や歯周病も無く、なんのトラブルも無ければ抜く必要は無いのです。時々何の問題もない親知らずを抜きたいといわれる方がいらっしゃいます。話を聞くと親知らずは抜いた方がいいものだと思っていたそうです。それだけ親知らずのトラブル、そしてそれに伴い、抜いてしまうことが多いことの表れですね🥶。

また、抜いてもいいし、そのまま置いといてもいいときもあります。出てき方や咬み方に多少問題があるけれど、特に悪さをしていないときです。将来、悪くなる可能性を考えるなら早めに抜いてもいいのですが、親知らず自体の状態(虫歯や歯周病が無い。)が良ければ将来的に移植なども考えることができます。まあ、ちょっと悩むところですね😊。

ではそろそろ抜くのはどんなときかをみていきましょうか。

✖虫歯が大きいとき。✖

まずまず多い理由です。やはり磨きにくいのが1番の原因でしょうか。親知らず以外の歯に虫歯が無いのに、親知らずだけ大きな虫歯になっていることも珍しくありません😞。最後にでてくる歯にもかかわらずです。きちんと出てきていて、咬んでいれば虫歯治療をすることもありますが、また悪くなってしまうことも多いですね、、、、、。なかなか、難しいです💧。

✖歯周病が進んでいるとき。✖

理由としては少ないですが、やっぱりあります。ぐらぐらしてきますね😞。ただ虫歯とは違って、親知らずだけ歯周病が進んでいることは少なく、他の歯も歯周病が進んでいることが多いです。全体的に注意が必要です。

✖しょっちゅう腫れて痛んでくるとき。✖

1番多い理由でしょうか。智歯周囲炎と呼ばれていますね。親知らずが痛いといって受診をした場合、ほとんどがこれです💦。1番うしろで磨きにくいことももちろんあるのですが、きちんとでてきていないために起こることが多いですね。歯の出方にもよっていろいろですが、とにかく汚れが溜まりやすく、磨きにくい状態になっています。磨きにくいというより、「自分で磨くのは無理でしょ」、という場合も多々あります。1度症状がでると、繰り返すことが多く、結果として抜くことが多くなります😢。

✖親知らずが頬や舌、歯ぐきを傷つけるとき。✖

これもまずまずあります。親知らずがしっかり出てきているのですが、変な方向を向いているのです。そのため頬や舌を咬みやすく、すぐに傷ができて痛んできます。傷ができると腫れるため、より咬みやすくなってなかなか治りません😞。また、上下どちらかのみ親知らずが出てきているときは、歯ぐきを傷つけやすくなります。例えば上の親知らずだけ出てきている場合、下の親知らずが無いため食事をすると、上の親知らずと下の歯ぐきで咬む感じになってしまいます。歯と歯ぐきでは歯の方が当然強いです。当然下の歯ぐきが負けて傷ができ、痛んでくるんです😅。親知らずがあるために起こるため、1度症状がでてくると、なかなか治らず、繰り返します。やっぱり抜くことが多いです。

✖親知らずと接する前の歯が悪くなっているとき。✖

親知らずが前の歯に対して真横や斜めに出てきている場合に多いですね。前の歯に対して食い込んでいる感じでしょうか💦。その食い込んでいるところから虫歯ができてくるんです。汚れが溜まりやすく、磨きにくいことも関係しています。

親知らず自体は真横や斜めにでておりそのままではきちんと咬むことはありません。親知らずが悪くなる分には抜けばいいだけですので、どうでもいいのです。しかし、前の歯はそうはいかない😲。きちんと守らないといけません。そうなると必然的に親知らずを抜く必要があります。前の歯が悪くなっている直接の原因ですし、親知らずが食い込んでいる状態できちんとした治療はできないのです。親知らずを抜いた後に、前の歯の治療をきっちりやっていきます。

ただ状況によっては親知らずを抜かず、悪くなっている前の歯を抜くときもあります。前の歯の状態がすごく悪くあまり長くはもたない、そして親知らずの方の状態が良いと判断した場合です。その場合は親知らずを前の歯のあった場所にうまくでてくるような治療をしていきます。

✖矯正からの依頼。✖

矯正の先生から親知らずを抜いてほしいという依頼も結構あります。特に親知らずが前の歯に対して真横や斜めになっているときです。こういった場合、基本的に顎が小さく親知らずが入りきれていない状態です。そのため親知らずが後ろから前の歯を押すことになり、歯並びを乱す原因となります🥶。矯正後では後戻りといっていますね。特に親知らずがでてくる年齢、10代後半から20代での影響は大きいと思われます。

ただこれもどれぐらい影響が出ているのかがわからないところもあるんですΣ(・ω・ノ)ノ!。親知らずは歯並びに大きな影響を与えないとも言われていたりして、はっきりしてないところもあります。特に親知らずに大きな動きが無くなる30代以降の方ですね。同じ人で比較ができないため評価が分かれています。いうなればはっきりしたエビデンスが無い感じでしょうか。まあ、矯正の先生からすると少しでもリスクは減らしたいと考えていると思います😊。

とにかくトラブルが多い親知らず。何も無ければそれが1番ですが、どうしても抜かないといけないときも多いです。イレギュラーな出方をしていることも多く、抜くのも大変だったりします。歯ぐきを切ったり、親知らずの引っかかっている部位を削ったり、骨を削ったりと追加の処置が必要になることもあります。ひかる歯科ちえこども歯科でも、そこそこの難症例を抜いたりしていますが、本当に難しい親知らずは大きな専門病院へ紹介させていただいています。

しかし前述した通り、そのままでいいときもあります。必ずしも抜かないといけないわけではありません。心配ならいつでもみせてくださいね。

低栄養を防ごう!

今回はひそかに問題になっている低栄養についてです。日本で低栄養❓って思いますよね。でも御高齢の方を中心に問題となっており、体力低下や寝たきりになる原因として注目されています😲。

低栄養は恐いです。低栄養により筋力や体力が低下することで、日常生活動作の減少が起こります。日常生活動作が減少すると食事の準備も大変になりますし、お口の周りの筋力が減少することで食事自体が摂りにくくなります。結果として低栄養を加速させ、筋力や体力もさらに低下する悪循環に陥るのです🥶。日常生活動作が減少したことで、リハビリをすすめられることが多いのですが、これは低栄養時には逆効果になります😞。栄養が足りていない時にリハビリをしても体力を奪われるだけです。

原因は様々です。お口の中のトラブルによる食欲不振、歯の喪失やお口の周りの筋力低下による咬む力や飲み込む力の低下など、歯医者さんが関わる部分も多いですね。食べにくいもの(肉や野菜など。)を避けて、食べやすいもの(炭水化物中心。)ばかり食べるようになることで、低栄養までいかなくても栄養の偏りは確実に起こります。お口の中が悪くならないよう、歯医者さんにはしっかり通いましょう😊。

また栄養に対する誤解も結構あります。代表的なのは高齢になると粗食がいいというものです。実際、年を取るに連れて食欲も落ちますしね。私は40代ですが、20代の時より明らかに食べられる量・飲める(特にお酒。)量とも減っています😅。でも、知っておいていただきたいのは、70才を超えても1日に必要なたんぱく質やミネラルの量は減らないのです😲。一般成人と変わりはありません。特にたんぱく質は筋肉の材料であり、筋力低下を防ぐのに必須となります。食欲は減っても、しっかり食事を摂らないといけないのです👍。

とはいっても食欲は落ちています。そうなると効率よく栄養をとる必要がでてきます。少量で高カロリー、高タンパク質が理想ですね。そうなるとどうなるか❓。やはり肉や魚が理想となります。炭水化物は基本向いていません。肉類であれば鶏肉より豚や牛、ひれ肉よりバラ肉が良くなります🍖。魚類であればタイやヒラメなどの白身魚より、サバやアジ、ブリなどの青魚の方がいいですね🐟。あとは卵もいいですね🍳。

調味料もうまく使いましょう。特にオリーブオイルやマヨネーズは便利です。オリーブオイルは高カロリーな脂肪そのもの、いろいろなものにそのままかけて食べることができ、胃もたれもあまりしません。マヨネーズは完全栄養食の卵そのものです。どんどん使いましょう😊。

年をとるほど粗食がいいというのは間違いです。食欲が落ちる分、がっつりとした食材を選んで食べないといけません💦。そのためにはお口の中を悪くしないことも大事です。将来、低栄養にならないよう今から歯医者さんに通いましょうね。

入れ歯の清掃○✕クイズ🎉 入れ歯のお手入れでしていいことダメなこと

今回は入れ歯の清掃についてのお話をクイズ形式でみていきましょう🎉。普段質問が多かったり、いつのまにか面倒になっておろそかになっている内容がほとんどです。是非参考にしてください😊。

ではさっそく1問目です。

入れ歯には、歯に着くような汚れは付かない

正解は✕。付いてしまいます😞。

歯に付く汚れは歯垢やプラークと呼ばれていますね。これは1gあたり1000億匹ものばい菌からできています🦠。入れ歯にもばい菌の組成は変わるのですが、このプラークが付きます。入れ歯に付くプラークをデンチャープラークと呼んでいますね。このデンチャープラークは入れ歯の着色や臭い、材料の劣化などに関わるだけでなく、虫歯や歯周病、入れ歯による口内炎、舌炎、カンジダ症などの原因にもなります💦。

入れ歯の形態は結構複雑です。材質で言えばレジンといわれるプラスチックみたいなものと金属からできていることが多いです。レジンも人口の歯となる白い部分と、粘膜と接するピンクの部分に分けられますし、金属も歯をつかむ部分や繋げるための部分、補強の部分とあります。その方の歯の無くなり方によって様々な形態で作られています😊。

そのため使われている材質や形態に沿ってきちんとした管理や清掃が必要となります。ばい菌は小さいですからねー。どこからでも入り込んで増殖しますよ😅。歯と同じ気持ちで清掃してもらえればと思います。

入れ歯の清掃はブラシで磨くだけで大丈夫

正解は✕。できれば入れ歯洗浄剤を使ってください。

入れ歯の清掃はブラシによる機械的清掃が基本です。ですからブラシを使って磨くのは正しいです。必ずやっていただければと思います👍。

でもばい菌は小さくてみえません🦠。入れ歯の形態も複雑です。きちんと磨いたつもりでも必ず残っていると思ってください。その残ったところをきちんときれいにしてくれるのが入れ歯洗浄剤です。是非活用しましょう😊。

入れ歯洗浄剤を使えば磨かなくても大丈夫

先程と逆ですね。正解はもちろん✕です。しかも先程よりより悪い✕です🥶。

繰り返しになりますが、入れ歯の清掃の基本はブラシによる機械的清掃です。入れ歯洗浄剤は機械的清掃をした入れ歯に使うことが前提となっています。汚れがたくさん残っている状態で入れ歯洗浄剤を使っても効果はほとんどありません。これについては誤解している方が多いので注意してくださいね😅。

義歯洗浄剤はどれを使っても大丈夫

正解は✕です。最低限押さえていただきたい項目があります。

入れ歯洗浄剤で1番気を付けてほしいのはやっぱり金属の部分があるかないかです。入れ歯洗浄剤によっては金属を腐食させる成分が入っているものがあるんです。金属が大丈夫な入れ歯洗浄剤はパッケージに『部分入れ歯用』と書かれていることがほとんどです。これだけはよくみていただければと思います🙇。

他にも保険外の入れ歯を使っている方は注意してください。一般に販売されている入れ歯洗浄剤は保険の入れ歯を対象としたものがほとんどです。保険外の入れ歯は保険と歯違った材質となっているため注意が必要です。わからなければ入れ歯を作った歯医者さんに聞くのが安全です😊。

入れ歯にも歯石が付くことがある

正解は○です。歯石付くんですよ😲。

入れ歯にも歯と同じでプラークが付きます。プラークが石灰化したものが歯石ですから、当然入れ歯にも歯石が付くことがあります。歯に歯石が付きやすい方ほど、入れ歯にも付きやすくなりますね。人によって付きやすさは変わってきます😞。

歯石はブラシではとれません。入れ歯洗浄剤の中には歯石除去効果があるものもあるのですが、あまり期待しない方がいいです。基本的には歯医者さんで取ってもらった方が確実かと思います👍。

入れ歯にも着色が付くことがある

正解は○です。着色も付いてくるんですよ。

入れ歯にもお茶や紅茶、コーヒー、タバコなどの着色がついてきます。これもブラシだけではなかなか取れない😞。こちらも入れ歯洗浄剤で着色除去効果のあるものもあるのですが、あまり期待しない方がいいですね。歯医者さんで取ってもらったほうが賢明です👍。

入れ歯の清掃に歯ブラシを使ってもいい

正解は✕です。入れ歯用のブラシを使いましょう。

歯を磨く歯ブラシでは入れ歯を磨くに毛先が柔らかすぎます。また力もいれにくいため、入れ歯の清掃効率がぐっと下がってしまうんです。入れ歯用のブラシは太く硬く長い毛質になっており、グリップも持ちやすくなっています。是非、入れ歯清掃用のブラシを使ってくださいね😊。

入れ歯の清掃に歯磨き粉を使ってもいい

正解は✕です。駄目なんですよ。

なにが駄目なのかといいますと、歯磨き粉にはいっている清掃剤(研磨剤。)が駄目なんです。清掃剤が入っている歯磨き粉で入れ歯を磨くと、入れ歯の表面(特にレジンと呼ばれるプラスチックみたいな部分)が傷つき、デンチャープラークが内部に侵入・増殖しやすくなります。結果としてばい菌の温床となってしまうんです🦠。できれば入れ歯専用のものを使っていただければと思います。もし無ければ石鹸やハンドソープ、食器用液体洗剤でも大丈夫ですよ。磨くときは滑りやすくなりますから、落としても大丈夫なように、水を張ったボウルの上なんかで磨いてくださいね👍。

すべての入れ歯はブラシでしっかり磨いた方がいい

正解は✕です。なんでって思った方もいるかもしれませんね😲。

まず気をつけないといけないのは保険外の入れ歯です。歯にかける金属が目立たないようにしたノンクラスプデンチャー、入れ歯の内面を軟らかい材質で覆ってあるコンフォートデンチャーなどですね。こういった特別な入れ歯は特殊な材質で作られており、保険内で作られた通常の入れ歯と比べると傷付きやすかったりします😞。

また保険内の入れ歯でも特別な処置がしてある場合は注意が必要です。こういった入れ歯も状況によっては柔らかい材質で入れ歯の内面を覆ってある時があります。やはり傷付きやすいです😞。

こういった入れ歯に対しては柔らかい毛質を持つ専用のブラシを用いることが推奨されています。わからなければ歯医者さんに相談しましょう

入れ歯を入れたまま歯磨きしたら大丈夫

正解は✕。必ず外して清掃してくださいね。

入れ歯を入れたまま歯磨きをしている方は結構多いです😅。特に小さい入れ歯を使われている方ですね。仕事の合間など時間が無いときや、人前で入れ歯をはずしたくないときもあるでしょう。そういった時はまあ仕方が無いかなと思います。でも特に事情が無ければ入れ歯は外して清掃をしてください。

理由の1つ目は入れ歯をしっかりみがけないからですね。入れ歯の形態は複雑です。外して清掃しても、きちんと磨くのが難しいほどです。ましてや入れ歯の内面や歯と接する部分はまったく磨けません💦。

理由の2つ目はご自身の歯や歯ぐきもきれいに磨けなくなります。入れ歯を入れていると、歯や歯ぐきも入れ歯に隠れる部分ができてきます。そういった部分が磨けないんです。入れ歯に接する歯は虫歯・歯周病ともなりやすいため注意が必要なんですよ💦。

入れ歯は基本的に外してきっちり清掃してあげてください。そして歯磨きもしっかりすることが大事です😊。

いかがだったでしょうか。入れ歯の清掃については質問も多いですし、長く使っている方はだんだん我流になっていたりして注意が必要です🙅。とにかく基本は外して清掃をする、入れ歯専用のブラシや磨き粉を用いる、入れ歯洗浄剤を使用するのが基本となります。面倒かもしれません。でも歯や歯ぐきと同じでとても大事なものです。是非大事にしていただければと思います。

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