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2024年12月

咬む力が少ないと メタボになりやすい?!

今回は咬む力と栄養の関係、そしてそれがどのように要介護へとつながるかをみてみましょう。咬む力と栄養の関係は何となくわかるのではないでしょうか。咬む力が小さくなれば、咬めるものが減っていきます。当然食べられるものが、制限されますよね😞。食べる物に偏りがでてきます。すると、当然、栄養にも偏りがでてくるでしょう💦。まあ、これはわかりやすい。

では次に、栄養が偏るとどうなるでしょうか❓。食べられなくなっていますから、栄養が足りず、やせ細っていくのでしょうか。まあ、これもあります。要介護になっていく1つのパターンです💧。でも、食べ過ぎで生活習慣病から要介護になるパターンも多いのです。咬めなくなっているのにどうして❓って思いますよね。ここが、結構複雑なところです。いくつかパターンがあるのです。でも、どれも元を辿れば、咬む力が小さくなったことにあります。それでは、くわしくみていきましょう。

まずは咬む力と栄養との関係についてです。これはいろいろな報告があります。いくつかある報告をちょっとまとめてみます😊。

 

咬む力を測定してその力によってグループを分けます(咬む力が強い方と低い方など。)。入れ歯のある方は入れ歯を入れて、咬む力をみています。そうすると咬む力が低い方ほど、緑黄色野菜を含む野菜類全般、肉や魚など咬みにくい食品を避けていることがわかりました🥬🍖🐟。一方で増えた食品もあります。それが穀物類です。特にお米ですね🌾。小麦よりお米が増えやすいようです。まあ。パンよりご飯の方がやわらかいですからね🍞。栄養素で詳しく見てみます。まずは3大栄養素、炭水化物(食物繊維は除く、以下の炭水化物も同じ。)は増えます、そしてたんぱく質、脂肪は減少傾向でした。その他ビタミンやミネラル、食物繊維も減少していたと報告されています。この結果は、どの報告についても概ね一致しています😞。

 

次に歯の数と栄養との関係です。通常歯の数が減少すれば、咬む力も減少します。歯の数でグループを分けて、調査を行いました🦷。結果はというと、やはり、緑黄色野菜を含む野菜類全般、肉や魚など咬みにくい食品を避けていることがわかりました🥬🍖🐟。牛乳や乳製品も減っていたようです🐄。一方で増えた食品としてはお米とお菓子類となっていますね🌾🍫。栄養素で詳しく見てみます。炭水化物は増加、そしてたんぱく質、脂肪は減少傾向です。その他ビタミンやミネラル、食物繊維も減少です。咬む力の報告と大体一致しているのがわかるかと思います😞。おもしろいのは、歯の数と栄養の報告は歯医者さんだけを対象にした報告もあるのですが、そちらも結果はほぼ同じです。歯医者さんであっても歯の数が減ると、どうにもならんようですね😊。私も気をつけないとですね。歯は大事にしましょう。

大雑把にみると炭水化物は増加、その他は減少といったところですかね。

では次に、この栄養の偏りがどのように要介護へと繋がるのかをみていきましょう。こちらが先程述べたようにいくつかパターンがあります。

★パターン1。★

まずはみんなが1番思いつくパターンからです。咬む力が減ると咬める食品が減ります。そして、食べるのに時間がかかるようになります。食べるのがおっくうになってきますよね。そのため食べる量自体が減ってくる、食べる意欲が無くなる場合です😢。いわゆる栄養が足りない低栄養という状態になってしまうことです。

低栄養とはなんでしょうか。日本で低栄養❓って思いますよね。でも御高齢の方を中心に問題となっており、体力低下による寝たきりや骨折など要介護になる原因として注目されています😲。簡単に言うと1日に摂取するエネルギーや栄養素よりも、1日に消費するエネルギーと栄養の方が上回る状態が続いている状態です。だんだん弱っていくに決まっていますよね😅。

低栄養は恐いです。低栄養により筋力や体力が低下することで、日常生活動作の減少が起こります。日常生活動作が減少すると食事の準備も大変になりますし、お口の周りの筋力が減少することで食事自体が摂りにくくなります。結果として低栄養を加速させ、筋力や体力もさらに低下する悪循環に陥るのです🥶。日常生活動作が減少したことで、リハビリをすすめられることが多いのですが、これは低栄養時には逆効果になります😞。栄養が足りていない時にリハビリをしても体力を奪われるだけです。

実は、70才を超えても1日に必要なたんぱく質やビタミン、ミネラルの量は減りません😲。一般成人と変わりはないのです。しっかり栄養を摂らないといけないのですが、咬む力が弱くなることでそれが難しくなります。可能な限り咬む力は回復させる必要があります。

★パターン2。★

次は増えた栄養素での問題です。唯一増えた栄養素は何でしょうか。それは炭水化物でしたね🌾。炭水化物の摂取が増加して、1番怖いのは糖尿病です。もともと、糖尿病がある方はなおさらです。

糖尿病は生死に関わる様々な合併症を引き起こす恐い病気です。当然、要介護の原因にもなります。糖尿病の治療で大事なのはバランスのとれた食事となるのですが、それが難しい状態になります。どうにかしないと💧。

★パターン3。★

さてパターン3です。昔はパターン1の報告が多かったのですが、現在ではこのパターン3が1番多くなっているといわれています😲。パターン2はパターン3に含んでもいいのかもしれません。一体どういう状態でしょうか。

パターン3は食べ過ぎによる生活習慣病の悪化です。やっぱりどういうこと❓、食べ過ぎ❓って思われますよね。だって、食べにくくなっているのにね❓。しかし、データとしてきちんとでていて、咬む力が小さい・歯の数が少ない方ほど総摂取エネルギーが増えているというデータがあるのです😲。そして、結果として、咬む力が小さい・歯の数が少ない方ほどメタボリックシンドロームの割合が高く、生活習慣病の罹患割合も高くなっていました。特に70才以上ではこの傾向が有意に認められています。

なぜこんなことが起こるのでしょうか。先程、昔はパターン1の報告が多かったと前述しました。昔はこんなことありえなかったのです。原因は食生活の変化にあります。現在では軟らかく食べやすい、しかも高エネルギーな食品が手に入りやすくなっています。咬まなくても十分エネルギーの補給ができるのです😲。

 

良いことのように思いますよね。しかし、咬まないため満腹感や満足感がありません。結果として食べ過ぎてしまうのです💧。また、こういった食品は炭水化物中心のものが多いです。炭水化物は中毒性があるため、さらに食べたくなるという悪循環、どんどん摂取してしまいます。この傾向はアメリカの全国調査でも、同じような結果が得られています。

 

生活習慣病にはいろいろあります。先程でてきた糖尿病、高血圧や高脂血症、高コレステロール血症、痛風などは有名です。さらにその先にはもっと怖い病気が控えています。心筋梗塞、脳梗塞などその代表です。いずれも要介護となる病気の代表です。

 

咬む力が小さくなることで、いろいろなことが起こってきますね。恐いです。咬む力には歯の数はもちろん、お口の周りの筋肉や顎の関節、唾液など様々な要因が関与してきます。歯の数が少なくなった方は入れ歯やインプラント、お口の周りの筋肉の筋力低下には口腔機能訓練(あいうべ体操なども含む。)など対策はあります。ただやっぱり悪くしないことが1番と思います。今からでもいろいろと対策はできます。お子さんもですよ。何かあれば是非ご相談ください。将来の健康もありますが、なによりもなんでもおいしく食べるために重要ですよ。間違いなく幸せの1つですからね。

ホワイトニングあるある😲

白い歯、いいですね😊。古くは「芸能人は歯が命✨。」なんてフレーズもありました。白い歯に対する需要は年々増えているように思います。保険診療においても、白い歯が適応できる範囲が広がってきていますし、この流れは今後も続いていくと考えられます。

歯を白くするホワイトニングを希望される方も増えています。ひかる歯科ちえこども歯科でも、されている方は結構いらっしゃいますね。年々増えている印象です✨。

しかしこのホワイトニング、トラブルもあったりします。歯を白くしてくれるようなお薬ですから、それなりに強い作用を持っています。使い方や、使う方によっては様々な症状がでます💦。また、白くなりにくい歯もあります。ホワイトニングをどんなにやっても思ったほどの効果がでない歯もあるのです。私達歯医者さんは、歯をみればホワイトニングの効果がでやすいかどうかがある程度わかります。起こりえる不安要素や予測できることは事前にご説明させていただきますので、こういったトラブルはひかる歯科ちえこども歯科ではまずありません。しかし、歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングではよくトラブルになったという話を聞きますね。注意してくださいね😞。

今回はホワイトニングで起こるえるトラブルについてみてみたいと思います。基本的にはひかる歯科ちえこども歯科では事前に必ず説明する内容となっていますよ😊。

  • 歯がしみるようになった。歯が痛くなった。●

前述した通り、歯を白くしてくれるお薬です。当然、それなりに強い作用を持っています💦。歯を白くしてくれる有効成分の濃度が高いほど、歯がしみることが多くなることもわかっています💦。ホワイトニングには歯医者さんですべてを行う【オフィスホワイトニング】と、歯医者さんで作製したトレーを用いて家で行う【ホームホワイトニング】があるのですが、歯医者さんで行う【オフィスホワイトニング】の方が有効成分の濃度は高くなります。しかも【オフィスホワイトニング】は光をあてて有効成分を活性化させますし、光による熱刺激も発生するため、しみる症状はでやすい傾向があります😅。人によっては【オフィスホワイトニング】が難しいこともありますね。

やってみないとわからないところもあるのですが、歯の厚さや質である程度しみる症状がでやすいかどうかはわかります。年齢も関係し、若い方程しみる症状はでやすい傾向がありますね。しみる可能性が高ければ、有効成分の濃度やホワイトニングを行う時間、ホワイトニングを行う頻度などを調整できます。その方にあったやり方で進めていきます。

もともと知覚過敏がある方は注意が必要です。知覚過敏がある方がホワイトニングを行うとほぼ確実に知覚過敏が強くなります。この場合は、ホワイトニングの前に知覚過敏の治療を行う必要があります。

ホワイトニングを行うためには、歯を白くするお薬を必ず歯に接触させないといけません。そのため、このしみるという症状は、ホワイトニングを行う皆さんにでる可能性があります。ただ、そういった症状がでても対応策はありますので安心してくださいね。

  • 歯ぐきが痛くなった。●

これも、歯を白くするお薬の作用が強いために起こります。歯ぐきが痛んだり、ピリピリしたり、違和感がでたり症状も様々ですね。どちらかといえば、【ホームホワイトニング】で起こることが多いです。【ホームホワイトニング】では、歯を白くするお薬が歯ぐきに接触するのを防ぐことが難しいです。ある程度の接触は必ずあります。症状がでるかどうかは、やってみないとわからないところもありますが、歯ぐきが薄い方や歯周病がある方は症状がでやすいですね💦。歯周病はしっかり治療しておきましょう。

【オフィスホワイトニング】ではまずこの症状がでることはありません。歯医者さんですべてを行う【オフィスホワイトニング】では、歯ぐきに歯を白くするお薬が触れないよう、しっかりと歯ぐきを保護して行います。まず大丈夫なのですが、【オフィスホワイトニング】で用いる歯を白くするお薬は作用が強いです。万が一歯ぐきに接触した場合、症状はかなり強くでます。私は大学院時代に歯を白くするお薬と同じ成分をよく実験で使っていたのですが、それが皮膚につくとしばらく苦しんでいましたね。

  • 思ったほど歯が白くならない。●

歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングでよく聞くトラブルです💧。同じホワイトニングのお薬を使って、同じようにホワイトニングを行っても、効果は人によって違います。私達歯医者さんは歯をみれば効果が出やすいかどうか、ある程度判断がつきます。

例えば、歯が厚くしっかりした方は効果がでにくくなります。歯の質も関係してきますね。年齢も高い方の方が効果は出にくいです。また、お口の清掃状態が悪い方も効果はでにくくなります🦠。

歯の黄ばみが何からきているかでも効果の出方がかわります。一般的な黄色系、薄茶色系の歯は基本的にホワイトニングの効果がきちんと出やすい歯ですね。歯の厚みや質によって若干作用の出方に違いはでますが、最終的にはきれいにホワイトニングできます😊。一方、グレー系の歯の色は難しいです。グレー系の歯の色は金属の着色(詰め物や飲み薬の副作用など。)によって起こっていることが多く、ホワイトニングの効果がでにくい歯です。正直かなり難しい歯になります。また、神経が無い歯も通常のホワイトニングでは効果がでにくいです。歯の内側から色が変わっているため、歯の表から行うホワイトニングでは効果がでにくくなります。この場合は、歯の内側から歯を白くする【ウォーキングブリーチ】というホワイトニング法を併用すると改善しやすいですね。

こういったことは事前にご説明させていただきますのでご安心ください👍。

  • ホワイトニングの効果がまったくでない。●

これも、歯医者さん以外で行うホワイトニングや通販などで売っている自分で行うホワイトニングでよく聞くトラブルですね😢。原因としては大きく2つです。1つ目は、歯の黄ばみの原因が茶渋などの着色のときです。ステインとも呼んでいます。このステインはホワイトニングではほとんど落ちません😲。歯医者さんで磨いて落とす必要があります。そもそも、原因を取り違えています。

2つ目は歯のほとんどが詰め物や被せ物の場合です。詰め物や被せ物などの人工物は、ホワイトニングで白くなりません😲。この場合、詰め物や被せ物をやり替える必要があります。患者さんの中には、“歯医者さん以外のホワイトニングを受けていたけどまったく変わらない”とのことで、ひかる歯科ちえこども歯科を受診された方がいたのですが、すべて被せ物でした。変わるわけがありません。処置方法を完全に間違っています💦。

  • 色むらや白いスポットが消えない。●

色むらが強い歯や、白いスポットがある歯はそもそもきれいにホワイトニングがしにくい歯です😞。ホワイトニングは基本的に歯全体に作用しますので、部分的に作用を強く効かせたりすることができません。色むらはそのまま、白いスポットもそのまま残ることが多いです。もちろん全体的には白くなっており、色むら白いスポットとも薄くはなりますが、完全に消すことが難しいことがあります😢。こういった場合は、【オフィスホワイトニング】より【ホームホワイトニング】の方がきれいにできることが多いです。状態によっては最終的に詰め物などで対応することもありますよ。

ホワイトニングは今後も需要が増えることが予想されています。興味を持っている方も多いと思います😊。ただ、知っておいていただきたいこともあります。歯がしみたり、歯ぐきが痛むなどの症状がでることがあります。人によって効果の出方も変わります。場合によってはホワイトニング以外の処置も必要になります。そういったことを、ホワイトニング開始前に知っておくことが大事です。私達歯医者さんはそういったことをある程度予測できます。不安がありましたら何でもご相談くださいね。

親知らずは抜いた方がいいですか❓

今回は親知らずについてです。親知らずは痛みがでてきたり、腫れたりすることによる受診が多いですね。親知らずをどうしたらいいかという質問もよく受けます。トラブルが多い歯です😢。

親知らずの正式名称は第3大臼歯といいます🦷。智歯と呼んだりもしますね。前から8番目の歯で、通常確認できる歯としては1番後ろの歯となります。早い方で15才前後からでてきますが、80才にしてようやく出てくる方もいらっしゃいます。油断ができない奴です😲。もともと無い方も結構いらっしゃいます。きまぐれです。

親知らずのトラブルが多い理由がいくつかあるので少しみてみましょう。

  • 1番後ろで磨きにくい。●

とにかく磨きにくいです。頬や舌も邪魔してきますし、小さな歯ブラシを使うなど、磨き方を工夫しないとまともに毛先すらあたりません。そのため、虫歯になりやすいです💦。親知らず以外の歯はまったく問題が無いのに、親知らずだけ大きな虫歯ができていることも珍しくありません。また、汚れが溜まって歯ぐきも腫れたりしやすいですよ💦。

  • きちんとでてこない。●

とにかくきちんとでてきません。少し顔を出してそのまま出てこなかったり、斜めになっていたり、真横になっていたり、歯の列から大きくずれていたりと本当に様々です。上だけ出てきて下がでてこないこともありますし、その逆もあります。親知らずの出てき方によってはそれだけでトラブルの原因となります💧。すごい斜めに生えてきて、歯ぐきや頬を傷つけることがあるのです。また変な出方をしていると、やっぱり汚れが溜まりやすく、磨きにくくなります。虫歯や歯周病にもなりやすくなってしまいます💧。

とにかくいろいろなトラブルを引き起こしやすい親知らず。では、どんなときに抜くことを考えるのでしょうか❓。

でも、その前に大前提です。親知らずだから必ず抜かなければならないわけではありません😲。きちんと出てきて、きちんと咬んで、虫歯や歯周病も無く、なんのトラブルも無ければ抜く必要は無いのです。時々何の問題もない親知らずを抜きたいといわれる方がいらっしゃいます。話を聞くと親知らずは抜いた方がいいものだと思っていたそうです。それだけ親知らずのトラブル、そしてそれに伴い、抜いてしまうことが多いことの表れですね🥶。

また、抜いてもいいし、そのまま置いといてもいいときもあります。出てき方や咬み方に多少問題があるけれど、特に悪さをしていないときです。将来、悪くなる可能性を考えるなら早めに抜いてもいいのですが、親知らず自体の状態(虫歯や歯周病が無い。)が良ければ将来的に移植なども考えることができます。まあ、ちょっと悩むところですね😊。

ではそろそろ抜くのはどんなときかをみていきましょうか。

✖虫歯が大きいとき。✖

まずまず多い理由です。やはり磨きにくいのが1番の原因でしょうか。親知らず以外の歯に虫歯が無いのに、親知らずだけ大きな虫歯になっていることも珍しくありません😞。最後にでてくる歯にもかかわらずです。きちんと出てきていて、咬んでいれば虫歯治療をすることもありますが、また悪くなってしまうことも多いですね、、、、、。なかなか、難しいです💧。

✖歯周病が進んでいるとき。✖

理由としては少ないですが、やっぱりあります。ぐらぐらしてきますね😞。ただ虫歯とは違って、親知らずだけ歯周病が進んでいることは少なく、他の歯も歯周病が進んでいることが多いです。全体的に注意が必要です。

✖しょっちゅう腫れて痛んでくるとき。✖

1番多い理由でしょうか。智歯周囲炎と呼ばれていますね。親知らずが痛いといって受診をした場合、ほとんどがこれです💦。1番うしろで磨きにくいことももちろんあるのですが、きちんとでてきていないために起こることが多いですね。歯の出方にもよっていろいろですが、とにかく汚れが溜まりやすく、磨きにくい状態になっています。磨きにくいというより、「自分で磨くのは無理でしょ」、という場合も多々あります。1度症状がでると、繰り返すことが多く、結果として抜くことが多くなります😢。

✖親知らずが頬や舌、歯ぐきを傷つけるとき。✖

これもまずまずあります。親知らずがしっかり出てきているのですが、変な方向を向いているのです。そのため頬や舌を咬みやすく、すぐに傷ができて痛んできます。傷ができると腫れるため、より咬みやすくなってなかなか治りません😞。また、上下どちらかのみ親知らずが出てきているときは、歯ぐきを傷つけやすくなります。例えば上の親知らずだけ出てきている場合、下の親知らずが無いため食事をすると、上の親知らずと下の歯ぐきで咬む感じになってしまいます。歯と歯ぐきでは歯の方が当然強いです。当然下の歯ぐきが負けて傷ができ、痛んでくるんです😅。親知らずがあるために起こるため、1度症状がでてくると、なかなか治らず、繰り返します。やっぱり抜くことが多いです。

✖親知らずと接する前の歯が悪くなっているとき。✖

親知らずが前の歯に対して真横や斜めに出てきている場合に多いですね。前の歯に対して食い込んでいる感じでしょうか💦。その食い込んでいるところから虫歯ができてくるんです。汚れが溜まりやすく、磨きにくいことも関係しています。

親知らず自体は真横や斜めにでておりそのままではきちんと咬むことはありません。親知らずが悪くなる分には抜けばいいだけですので、どうでもいいのです。しかし、前の歯はそうはいかない😲。きちんと守らないといけません。そうなると必然的に親知らずを抜く必要があります。前の歯が悪くなっている直接の原因ですし、親知らずが食い込んでいる状態できちんとした治療はできないのです。親知らずを抜いた後に、前の歯の治療をきっちりやっていきます。

ただ状況によっては親知らずを抜かず、悪くなっている前の歯を抜くときもあります。前の歯の状態がすごく悪くあまり長くはもたない、そして親知らずの方の状態が良いと判断した場合です。その場合は親知らずを前の歯のあった場所にうまくでてくるような治療をしていきます。

✖矯正からの依頼。✖

矯正の先生から親知らずを抜いてほしいという依頼も結構あります。特に親知らずが前の歯に対して真横や斜めになっているときです。こういった場合、基本的に顎が小さく親知らずが入りきれていない状態です。そのため親知らずが後ろから前の歯を押すことになり、歯並びを乱す原因となります🥶。矯正後では後戻りといっていますね。特に親知らずがでてくる年齢、10代後半から20代での影響は大きいと思われます。

ただこれもどれぐらい影響が出ているのかがわからないところもあるんですΣ(・ω・ノ)ノ!。親知らずは歯並びに大きな影響を与えないとも言われていたりして、はっきりしてないところもあります。特に親知らずに大きな動きが無くなる30代以降の方ですね。同じ人で比較ができないため評価が分かれています。いうなればはっきりしたエビデンスが無い感じでしょうか。まあ、矯正の先生からすると少しでもリスクは減らしたいと考えていると思います😊。

とにかくトラブルが多い親知らず。何も無ければそれが1番ですが、どうしても抜かないといけないときも多いです。イレギュラーな出方をしていることも多く、抜くのも大変だったりします。歯ぐきを切ったり、親知らずの引っかかっている部位を削ったり、骨を削ったりと追加の処置が必要になることもあります。ひかる歯科ちえこども歯科でも、そこそこの難症例を抜いたりしていますが、本当に難しい親知らずは大きな専門病院へ紹介させていただいています。

しかし前述した通り、そのままでいいときもあります。必ずしも抜かないといけないわけではありません。心配ならいつでもみせてくださいね。

ご褒美食べに注意しよう!

◎現代の人々は食べることに快楽を求めがち。◎

「食べる。」とは、誰にとっても毎日の生活で必須となる行動ですが、実は様々なタイプがあります😲。例えば、朝ご飯を食べずに出勤し、お昼前に空腹を感じたため早めの昼食を食べるのと、晩御飯をしっかりと食べた後に甘い物を食べるのでは、まったくタイプが違います。前者は、身体の機能や恒常性を維持するために必要なエネルギーや栄養素を摂ることなので、「恒常性維持のための摂食。」、と呼ばれています👍。一方、後者は、エネルギーや栄養素の要求性が低く、また、空腹という理由がないのにもかかわらず、「甘い。」、「おいしい。」などの味覚報酬作用(快感といってもいいですね。)を求めて行う摂食で、これは、「嗜好性に基づく摂食。」と呼ばれています😞。いわゆる、「ご褒美食べ。」、ですね。

菓子パンやケーキ、焼肉などの高嗜好性食物が容易に手に入る現代社会で、私達は摂食経験から得られる味覚報酬作用、つまり「おいしい。」という快感や満足感を経験しています。現代の食事は、「嗜好性に基づく摂食。」、が多くなったといえるでしょう🎂。食後の甘い物は、空腹でなくても、その、「おいしい。」、を感じるために食べるのです。そのため現代の人々は、食事から得られる、「快感。」に飢えていることが論文でも示唆されています。

◎空腹でもないのに食べたくなったり、食べ過ぎてしまうのはなぜ❓。◎

人間を含む動物の摂食行動は、様々な身体の機能や脳の機能によって多重かつ複雑にコントロールされています。例えば、食事を摂るにつれて、胃や腸がきますし、血糖値が上がります。そして、食べるのを抑制する作用をもつ物質が身体に分泌されます。それらは脳へと伝えられ、食べるのを抑制する脳機能が活性化されます。そうすると、食べる量や食べる欲求が減り、食べるスピードも低下します。次第に、「満腹。」、という感覚がでてきて、食べるのを止めます😊。

しかしながら、近年では、そのような多重かつ複雑にコントロールされている摂食抑制システムが適切に働かない、壊れてしまうなどしてしまい、過剰摂食に陥ることが増えています😲。その結果として肥満となったり、生活習慣病になったりしてしまうのです。空腹でなくても、ついつい甘い物を食べてしまう人や、食べ始めるとどうしても食べ過ぎてしまう人もいます。なぜそういった方々の摂食行動は、身体の機能や脳の機能を逸脱してしまうのでしょうか❓。

◎「ご褒美食べ。」を繰り返しているうちに食べる量が増える。◎

元々甘くておいしい食べ物が、さらに好きになって、食べたり、飲んだりする量が増えることがあります。味の嗜好性は学習され、変わり、おいしさが増大するのです🥶。

ある実験をみてみましょう。

同じ甘味をもつ砂糖水とサッカリン水を空腹状態のマウスに与える実験です🐁。砂糖水の説明は不要でしょう。サッカリンはカロリーが無い人工甘味料です。人工甘味料の中ではかなり歴史が古いものですね。摂取してもそのまま、体内で分解されずそのまま体外に排泄されます。

砂糖水とサッカリン水を交互に空腹状態のマウスに与えます。どちらも甘味は同じなのですが、空腹状態のマウスは砂糖水の方を明らかに好むようになりました😲。同じ味でも、身体がエネルギーや栄養素を欲している状態ですと、カロリーのある砂糖水を好むようになるのですΣ(・ω・ノ)ノ!。これを、「選好。」、と呼んでいます。砂糖水への経験、「学習。」、に基づく、「選好。」には、好き嫌いに関係が深い、脳の中の偏桃体という器官が重要な働きをしていることもわかっています。

◎空腹時の、「ご褒美食べ。」、は注意。◎

人間や動物の脳には脳内報酬系と呼ばれる部位があります。脳内報酬系とは、誰かに褒められたり、おいしいものを食べたりといった刺激によって活性化され、それらを、「快感。」、と感じたり、心地よいと思わせる脳のシステムです。そこでは、ドーパミンという神経物質が働いています。聞いたことありませんか❓。この、ドーパミンが脳内で分泌されると、その行動への欲求が高まることが知られています。

空腹状態でおいしい物を繰り返し摂取すると、脳内報酬系のドーパミン量がさらに増大することがラットを用いた実験でわかっています🐁。また、脳内報酬系の機能が一部変化し、活性化することもわかっています。

つまり、甘くておいしい食べ物をたくさん(過剰に。)摂取したいという欲求は、脳内報酬系の過剰な活性化によって引き起こされます🥶。空腹状態やそれに近い条件で甘くておいしい食べ物を繰り返し摂取すると、脳内報酬系の働きが過剰になってしまい、甘くておいしいものが食べたいという欲求が抑えにくくなるのです😅。言い換えれば、摂食を促進させるアクセルのような脳機能が過剰に働くようになってしまい、摂食を抑えられなくなるのです。

◎過剰摂取する人は、満腹感も感じにくくなっている。◎

しかし、たとえ高嗜好性の甘味飲料物への欲求が強くても、通常であれば、食べているうちに満腹感が増し、やがて食べるのを止めます。接触を抑制するメカニズムが働くためです😊。

ところが、過剰摂食を行う人々では、満腹感を感じていないような摂食行動を示します💦。実際に、ショ糖の過剰摂取を経験すると、食べるのを抑制する作用をもつ物質の分泌が減少すること、また、味への飽きなども起こりにくくなることがわかっています💦。過剰摂取してしまう身体に変化しているのです。

過剰摂取を行う方々は、摂食のブレーキとなる様々な身体の機能、そして脳の機能がうまく働かず、結果として満足感も生じない。そのため、食べることをコントロールできなくなっています😢。食へのアクセルの増大とブレーキの不調が同時に起こっている状態です。

◎ご褒美食べを続けるとどうなるか❓。◎

「ご褒美食べ。」、はストレスによって起こっていることが多いです。ストレス解消法の1つといってもいいでしょう。実際、砂糖や脂肪の多い高嗜好性飲食物の摂取量とストレスには大きな相関があることがわかっていますし、ストレスが軽減することもわかっています😲。こういった食べ方を、「情動性摂食」、と呼んでいますが、これを繰り返すと、ストレス解消の手段としての食事という行動自体がどんどん強化されていきます。「ストレス⇒食べる。」、というプロセスが習慣化し、それがコントロールできなくなります。

◎見ただけ、においだけでも食べたくなる。◎

「ご褒美食べ。」、に同じものを食べていませんか❓。これは前述した、「選好」、にあたります。こうなると、普段、「ご褒美食べ。」、をしている食べ物や飲み物見るだけで、においをかぐだけで食べたいという欲求がでてくるのです。パブロフの犬かな❓。

◎食べることを楽しむために。◎

毎日の食生活でおいしいものを食べるのは、人生の楽しみですし否定するものではありません。自分でコントロールできる範囲であれば、全力で楽しむべきです😊。幸せですよね🎶。

しかし、「ご褒美食べ。」、のように、ストレスの解消などを目的にした食べ方は、たまにならともかく、繰り返すのはよくありません。繰り返すことで身体や心の面でもどんどん歯止めが効かなくなります。当然お口の中にもよくありません。食べたいという欲求を感じても、食べずに少しだけ体を動かしたり、趣味をしたりすることで気をそらしましょう。ストレスなどの解消法や自分へのご褒美を、食べ物だけにしないことが大事ですね。

低栄養を防ごう!

今回はひそかに問題になっている低栄養についてです。日本で低栄養❓って思いますよね。でも御高齢の方を中心に問題となっており、体力低下や寝たきりになる原因として注目されています😲。

低栄養は恐いです。低栄養により筋力や体力が低下することで、日常生活動作の減少が起こります。日常生活動作が減少すると食事の準備も大変になりますし、お口の周りの筋力が減少することで食事自体が摂りにくくなります。結果として低栄養を加速させ、筋力や体力もさらに低下する悪循環に陥るのです🥶。日常生活動作が減少したことで、リハビリをすすめられることが多いのですが、これは低栄養時には逆効果になります😞。栄養が足りていない時にリハビリをしても体力を奪われるだけです。

原因は様々です。お口の中のトラブルによる食欲不振、歯の喪失やお口の周りの筋力低下による咬む力や飲み込む力の低下など、歯医者さんが関わる部分も多いですね。食べにくいもの(肉や野菜など。)を避けて、食べやすいもの(炭水化物中心。)ばかり食べるようになることで、低栄養までいかなくても栄養の偏りは確実に起こります。お口の中が悪くならないよう、歯医者さんにはしっかり通いましょう😊。

また栄養に対する誤解も結構あります。代表的なのは高齢になると粗食がいいというものです。実際、年を取るに連れて食欲も落ちますしね。私は40代ですが、20代の時より明らかに食べられる量・飲める(特にお酒。)量とも減っています😅。でも、知っておいていただきたいのは、70才を超えても1日に必要なたんぱく質やミネラルの量は減らないのです😲。一般成人と変わりはありません。特にたんぱく質は筋肉の材料であり、筋力低下を防ぐのに必須となります。食欲は減っても、しっかり食事を摂らないといけないのです👍。

とはいっても食欲は落ちています。そうなると効率よく栄養をとる必要がでてきます。少量で高カロリー、高タンパク質が理想ですね。そうなるとどうなるか❓。やはり肉や魚が理想となります。炭水化物は基本向いていません。肉類であれば鶏肉より豚や牛、ひれ肉よりバラ肉が良くなります🍖。魚類であればタイやヒラメなどの白身魚より、サバやアジ、ブリなどの青魚の方がいいですね🐟。あとは卵もいいですね🍳。

調味料もうまく使いましょう。特にオリーブオイルやマヨネーズは便利です。オリーブオイルは高カロリーな脂肪そのもの、いろいろなものにそのままかけて食べることができ、胃もたれもあまりしません。マヨネーズは完全栄養食の卵そのものです。どんどん使いましょう😊。

年をとるほど粗食がいいというのは間違いです。食欲が落ちる分、がっつりとした食材を選んで食べないといけません💦。そのためにはお口の中を悪くしないことも大事です。将来、低栄養にならないよう今から歯医者さんに通いましょうね。

入れ歯の清掃○✕クイズ🎉 入れ歯のお手入れでしていいことダメなこと

今回は入れ歯の清掃についてのお話をクイズ形式でみていきましょう🎉。普段質問が多かったり、いつのまにか面倒になっておろそかになっている内容がほとんどです。是非参考にしてください😊。

ではさっそく1問目です。

入れ歯には、歯に着くような汚れは付かない

正解は✕。付いてしまいます😞。

歯に付く汚れは歯垢やプラークと呼ばれていますね。これは1gあたり1000億匹ものばい菌からできています🦠。入れ歯にもばい菌の組成は変わるのですが、このプラークが付きます。入れ歯に付くプラークをデンチャープラークと呼んでいますね。このデンチャープラークは入れ歯の着色や臭い、材料の劣化などに関わるだけでなく、虫歯や歯周病、入れ歯による口内炎、舌炎、カンジダ症などの原因にもなります💦。

入れ歯の形態は結構複雑です。材質で言えばレジンといわれるプラスチックみたいなものと金属からできていることが多いです。レジンも人口の歯となる白い部分と、粘膜と接するピンクの部分に分けられますし、金属も歯をつかむ部分や繋げるための部分、補強の部分とあります。その方の歯の無くなり方によって様々な形態で作られています😊。

そのため使われている材質や形態に沿ってきちんとした管理や清掃が必要となります。ばい菌は小さいですからねー。どこからでも入り込んで増殖しますよ😅。歯と同じ気持ちで清掃してもらえればと思います。

入れ歯の清掃はブラシで磨くだけで大丈夫

正解は✕。できれば入れ歯洗浄剤を使ってください。

入れ歯の清掃はブラシによる機械的清掃が基本です。ですからブラシを使って磨くのは正しいです。必ずやっていただければと思います👍。

でもばい菌は小さくてみえません🦠。入れ歯の形態も複雑です。きちんと磨いたつもりでも必ず残っていると思ってください。その残ったところをきちんときれいにしてくれるのが入れ歯洗浄剤です。是非活用しましょう😊。

入れ歯洗浄剤を使えば磨かなくても大丈夫

先程と逆ですね。正解はもちろん✕です。しかも先程よりより悪い✕です🥶。

繰り返しになりますが、入れ歯の清掃の基本はブラシによる機械的清掃です。入れ歯洗浄剤は機械的清掃をした入れ歯に使うことが前提となっています。汚れがたくさん残っている状態で入れ歯洗浄剤を使っても効果はほとんどありません。これについては誤解している方が多いので注意してくださいね😅。

義歯洗浄剤はどれを使っても大丈夫

正解は✕です。最低限押さえていただきたい項目があります。

入れ歯洗浄剤で1番気を付けてほしいのはやっぱり金属の部分があるかないかです。入れ歯洗浄剤によっては金属を腐食させる成分が入っているものがあるんです。金属が大丈夫な入れ歯洗浄剤はパッケージに『部分入れ歯用』と書かれていることがほとんどです。これだけはよくみていただければと思います🙇。

他にも保険外の入れ歯を使っている方は注意してください。一般に販売されている入れ歯洗浄剤は保険の入れ歯を対象としたものがほとんどです。保険外の入れ歯は保険と歯違った材質となっているため注意が必要です。わからなければ入れ歯を作った歯医者さんに聞くのが安全です😊。

入れ歯にも歯石が付くことがある

正解は○です。歯石付くんですよ😲。

入れ歯にも歯と同じでプラークが付きます。プラークが石灰化したものが歯石ですから、当然入れ歯にも歯石が付くことがあります。歯に歯石が付きやすい方ほど、入れ歯にも付きやすくなりますね。人によって付きやすさは変わってきます😞。

歯石はブラシではとれません。入れ歯洗浄剤の中には歯石除去効果があるものもあるのですが、あまり期待しない方がいいです。基本的には歯医者さんで取ってもらった方が確実かと思います👍。

入れ歯にも着色が付くことがある

正解は○です。着色も付いてくるんですよ。

入れ歯にもお茶や紅茶、コーヒー、タバコなどの着色がついてきます。これもブラシだけではなかなか取れない😞。こちらも入れ歯洗浄剤で着色除去効果のあるものもあるのですが、あまり期待しない方がいいですね。歯医者さんで取ってもらったほうが賢明です👍。

入れ歯の清掃に歯ブラシを使ってもいい

正解は✕です。入れ歯用のブラシを使いましょう。

歯を磨く歯ブラシでは入れ歯を磨くに毛先が柔らかすぎます。また力もいれにくいため、入れ歯の清掃効率がぐっと下がってしまうんです。入れ歯用のブラシは太く硬く長い毛質になっており、グリップも持ちやすくなっています。是非、入れ歯清掃用のブラシを使ってくださいね😊。

入れ歯の清掃に歯磨き粉を使ってもいい

正解は✕です。駄目なんですよ。

なにが駄目なのかといいますと、歯磨き粉にはいっている清掃剤(研磨剤。)が駄目なんです。清掃剤が入っている歯磨き粉で入れ歯を磨くと、入れ歯の表面(特にレジンと呼ばれるプラスチックみたいな部分)が傷つき、デンチャープラークが内部に侵入・増殖しやすくなります。結果としてばい菌の温床となってしまうんです🦠。できれば入れ歯専用のものを使っていただければと思います。もし無ければ石鹸やハンドソープ、食器用液体洗剤でも大丈夫ですよ。磨くときは滑りやすくなりますから、落としても大丈夫なように、水を張ったボウルの上なんかで磨いてくださいね👍。

すべての入れ歯はブラシでしっかり磨いた方がいい

正解は✕です。なんでって思った方もいるかもしれませんね😲。

まず気をつけないといけないのは保険外の入れ歯です。歯にかける金属が目立たないようにしたノンクラスプデンチャー、入れ歯の内面を軟らかい材質で覆ってあるコンフォートデンチャーなどですね。こういった特別な入れ歯は特殊な材質で作られており、保険内で作られた通常の入れ歯と比べると傷付きやすかったりします😞。

また保険内の入れ歯でも特別な処置がしてある場合は注意が必要です。こういった入れ歯も状況によっては柔らかい材質で入れ歯の内面を覆ってある時があります。やはり傷付きやすいです😞。

こういった入れ歯に対しては柔らかい毛質を持つ専用のブラシを用いることが推奨されています。わからなければ歯医者さんに相談しましょう

入れ歯を入れたまま歯磨きしたら大丈夫

正解は✕。必ず外して清掃してくださいね。

入れ歯を入れたまま歯磨きをしている方は結構多いです😅。特に小さい入れ歯を使われている方ですね。仕事の合間など時間が無いときや、人前で入れ歯をはずしたくないときもあるでしょう。そういった時はまあ仕方が無いかなと思います。でも特に事情が無ければ入れ歯は外して清掃をしてください。

理由の1つ目は入れ歯をしっかりみがけないからですね。入れ歯の形態は複雑です。外して清掃しても、きちんと磨くのが難しいほどです。ましてや入れ歯の内面や歯と接する部分はまったく磨けません💦。

理由の2つ目はご自身の歯や歯ぐきもきれいに磨けなくなります。入れ歯を入れていると、歯や歯ぐきも入れ歯に隠れる部分ができてきます。そういった部分が磨けないんです。入れ歯に接する歯は虫歯・歯周病ともなりやすいため注意が必要なんですよ💦。

入れ歯は基本的に外してきっちり清掃してあげてください。そして歯磨きもしっかりすることが大事です😊。

いかがだったでしょうか。入れ歯の清掃については質問も多いですし、長く使っている方はだんだん我流になっていたりして注意が必要です🙅。とにかく基本は外して清掃をする、入れ歯専用のブラシや磨き粉を用いる、入れ歯洗浄剤を使用するのが基本となります。面倒かもしれません。でも歯や歯ぐきと同じでとても大事なものです。是非大事にしていただければと思います。

知覚過敏の原因と対応法

今回は知覚過敏についてのお話です。知覚過敏は歯医者さんの受診理由として結構な割合を占めています😲。訴えとしては、『冷たいものがしみる。』や『歯ブラシをあてるとしみる』、『スース―する。』といわれることが多いので、最初は虫歯を疑うのですが、みても虫歯は見当たらない、レントゲンでも虫歯は見当たらない、となると診断は知覚過敏となってきます🦷。

知覚過敏はテレビの宣伝でもよくでてきますし、雑誌などでも特集が組まれたりしているため、知らない方はもういらっしゃらないのではないでしょうか。私達歯医者さんも説明が楽です😊。知覚過敏に対する歯磨き粉も売りにだされており、よく売れているようです。“シュミテクト。”はその代表ですね👍。もはや国民病と言ってもいいほど、訴えが多い病気となっています。

さてこの知覚過敏ですが、原因としては大きく3つに分けられます。1番多いのは歯ぐきが下がって起こる知覚過敏、2つ目は最近増加している歯の表面が溶けることによる知覚過敏、そして3つ目が力による知覚過敏です。それぞれで原因はもちろん。対応法も変わってきます。それぞれみていきましょう😊。

🌟歯ぐきが下がって起こる知覚過敏。🌟

1番多い知覚過敏のパターンです。歯ぐきが下がってくることで、歯の根っこが露出してきます。その露出した部分が知覚過敏を起こします。人に例えると、服を脱がされたようなものです。いろんな刺激に弱くなっちゃいますよね😢。あまり脱ぎすぎると視線まで痛くなります。また、露出した歯の根っこは歯の頭の部分と違って、エナメル質という固い組織で覆われていません。そもそも弱いのです🥶。これも知覚過敏がでやすい要因となっています。1番の好発部位は上の糸切り歯や下の前歯、そして上下とも真ん中あたりの歯にでやすいです。

対応は比較的簡単です。露出している歯の根っこに対してしみ止めを塗ります。場合によっては白い詰め物で塞いでしまうこともありますね。しみ止めもいろいろな種類のものが販売されています。ひかる歯科ちえこども歯科でも作用機序の違うしみ止めを常に4種類常備しており、状況によって使い分けていますよ😊。一般で市販されている知覚過敏に対する歯磨き粉も、このタイプの知覚過敏を対象にしているものがほとんどです。

予防法としては歯ぐきを下げないことが1番です。歯ぐきを下げる要因は大きく3つ、年齢に歯周病、そして力の問題です💦。年齢については仕方が無い所もあります。歯ぐきが薄い方は下がりやすいなど遺伝的な要素も若干絡んできます💧。歯周病についてはしっかり歯磨きをがんばりましょう。定期的な歯医者さんへの受診もかかせません。セルフプラークコントロールとプロフェッショナルプラークコントロールをうまく組み合わせていきましょう😊。歯ぐきをさげる力の1つは歯ブラシをあてる力です。ブラッシング圧といわれていますが、これが強すぎると歯ぐきが傷つきやすく、歯ぐきを下げる原因となります。適切なブラッシング圧で磨くことが大事です。よくわからない方は、ひかる歯科ちえこども歯科でもアドバイスできますのでいつでもご相談ください👍。歯ぐきを下げる2つ目の力は歯ぎしりや食いしばりです。歯や歯ぐきに持続的に強い力がかかることで、歯はすり減ったり欠けたりしますし、歯ぐきは下がってしまいます。必要ならマウスピースを作ったりして対応します😊。

歯ぐきが下がると、知覚過敏がでやすくなるだけでなく、見た目も悪くなりますし、物がつまりやすくなったりもします。いいことはありません。若い時から十分注意していただければと思います。

🌟歯の表面が溶けることによる知覚過敏。🌟

2つ目は歯の表面が溶けることによって起こる知覚過敏です。歯が溶けるっておだやかじゃないですね。しかし、これが原因の知覚過敏は最近増加傾向にあります。代表的なのが酸蝕症です。

酸蝕症とは酸性のものをお口の中に含むことが多い方に起こる疾患で、以前は酸を扱う工場などに務める方の職業病として認知されていました。ガス化した酸が歯に作用するんですね。しかし最近では、炭酸飲料水の頻回摂取や健康増進のため酢やワインなどを頻繁に摂取することで、一般の方にもよくみられる疾患となってきています😞。中学生や高校生でも認められますね。歯の表面が酸により溶けていくため、症状としては歯が透き通ったり、歯が丸みを帯びたり、しみたりしてきます。人でいえば太っていた方がやせてしまった感じでしょうか。特殊な例では拒食症で嘔吐を何度も繰り返す方でもみられます。胃酸は強力な酸ですからね、、、、、。

対応法は酸が歯に触れないようにすることが1番です。食生活で起こっている場合はその見直しが最重要となります。それに加えて、しみ止めを塗ったり、歯の修復などを行っていきます👍。

🌟力による知覚過敏。🌟

最後に力による知覚過敏です。実は3つの知覚過敏の中で1番やっかいな知覚過敏となります😢。咬む力(歯ぎしりや食いしばり。)や噛み癖(右側でばっかり咬むなど。)、口腔悪習癖(指しゃぶりや常に唇咬んでいる、つねに舌を歯に押し付けているなど。)、全身的なストレスなど原因が多岐にわたります。歯に持続的に強い力がかかることで、歯の神経が過敏にかってしまうんですね。上記2つの知覚過敏と違って、症状の発現や消失に波があり、症状がでた場合、知覚過敏を大きく超える痛みがでることもあります。見た目と症状が一致しないため私達歯医者さんも困ってしまいます😞。上記2つの知覚過敏に対する対応では症状が完全に改善しないか、まったく効果がないことも多いですね。

力というのは直接目にみえないため診断が難しいです。力による知覚過敏を疑うのは、まず通法の知覚過敏に対する治療だけでは効果が十分にでないことが第1となります。次に歯に力がかかっていないかどうかもみていきます。患者さんが歯ぎしりや食いしばり、お口の悪い癖などを自覚していればいいのですが、自覚していることは稀です💦。ただお口の中にその兆候があることは多いです。歯のすり減りがある。歯の先が少し欠けている。詰め物や銀歯がはずれやすい。顎が痛い、開きにくい、音がする。頭痛や肩こりがある。口内炎ができやすい。頬や舌に歯の圧痕がある。舌痛があるなど、、、、、💦。結構たくさんありますね😅。そういったことを総合して判断していきます。

対応法としては、まず患者さんに、歯に対して無理な力がかかっていることを認識してもらうことが1番です。例えばいつも食いしばっている方の場合、安静時に食いしばっていないか注意するよう説明します。安静時に上下の歯が咬み合っているのは異常なんですよ😢。そしてマウスピースなど、歯に力がかかるのを防ぐ装置の使用も検討します👍。咬み合わせの調整なども1つの手段なのですが、ご自身の歯の場合、非常に慎重な診査と調整が必要となります。銀歯など人工物の調整はいくらでも替えがきくのでいいのですが、ご自身の歯の調整は元に戻せない処置となります。調整しても治らないというのは避けたいものです🥶。いずれにしても上記2つの知覚過敏に比べると対応が複雑かつ難しいですね。

今回は知覚過敏についてまとめてみました。一口に知覚過敏といっても原因が様々で、原因によって治療方法も変わります。治るまでなかなか苦労することも少なくありません😢。症状が日常生活でそんなに気にならない、強くならないようなら経過をみるのも1つの手となります。しかし症状が強くなると、神経を取らざる負えないときもあるため油断はできません。近年増えている知覚過敏、気になるならいつでもご相談くださいね。