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歯科の豆知識 Q&A 一覧

2次虫歯って❓

今回のテーマは2次虫歯、聞いたことはありますか❓。2次虫歯とは一度治療した部分にできる虫歯のことです。結構多い質問に、「1度治療したのにまた虫歯になるのですか❓。」というのがあります。私達からすれば当たり前、『なることあるに決まっているでしょう。』です。むしろ何故ならないと思えるのかが不思議なくらいだったりします( ノД`)シクシク…。認識が結構違うのだなと、感じるところです😞。

誤解しないでいただきたいのは、治療に使った詰め物や銀歯自体が虫歯になるわけではありません。詰め物や銀歯が歯と接している部分から、残っている歯が虫歯になっていきます。その理由をみていきましょう🥶。

★虫歯菌は小さいのです。★

まずは虫歯菌が小さいということです🦠。私達歯医者さんがどんなにきれいに詰め物をしたり、適合の良い銀歯を入れたとしても、それは私達人間からみた世界の話です。虫歯菌からみれば隙間や段差があるのと一緒だと考えておいた方がいいでしょう🥶。もともと1番虫歯になりにくいきれいな歯が虫歯になっているのです。歯を再生させたのならともかく、歯医者さんができるのは修理になります。もとの状態より絶対に弱いのです。同じようにしていれば必ず悪くなるのは明らかです😢。

★だんだんノリが崩れていくのです。★

詰め物も銀歯もそうですがすべてノリでくっつけています。人類の科学の結晶といってもいいほどすごいノリなのですが、永遠にくっつけられるわけではありません💦。人が作ったものは必ず壊れます💧。歯には自分と同じくらいの体重がいつもかかっていますし、熱いもの冷たいものなど様々なものと触れています。常に台風や地震にさらされている状態です。虫歯と関係なく少しずつですが崩れてしまいます😢。そうすると隙間ができてきて、ばい菌が入り込みやすくなりますし、追い出しにくくなります🦠。そこから虫歯が広がってしまうのです。

まず知っていただきたいのは、私達歯医者さんがやっている歯の治療は修理であることです💦。虫歯の無いもとのきれいな歯に戻せているわけではありません💦。もちろんしないよりはるかにいいのですが、虫歯の無いきれいな歯に比べれば劣ります😢。ですから同じ状態が続けば必ずまた悪くなってしまうのです。治療を重ねるほど歯は減っていき、再治療となる間隔も短くなります。そういったことを防ぐには虫歯の治療をした方ほど、これまで以上にお口の中に気をつける必要があるんです😲。

具体的にはお口の中の清掃状態の改善や食生活の見直し、定期検診などの強化でしょうか。治療をすれば終わりではない、その後が大事であることを知っていただければと思います。

歯ブラシ・歯磨き粉 でどれだけ 綺麗にできますか?

今回はお口の中の清掃力についてです。清掃力とは歯垢(プラーク。)を除去する能力をいいます。これは大変重要で、歯医者さんで定期的な検診を受けることより大事といっていいです😲。なぜなら歯医者さんで受けるプロフェッショナルケアより、自分で行うセルフケアの方が占める時間や頻度がはるかに多いためです😅。このセルフケアの中で重要となる清掃力、これをうまく利用しない手はありません😊。

清掃力は大きく分けると歯ブラシの清掃力、歯磨き粉の清掃力に分けられます。それぞれをみていきましょう!

🌟歯ブラシの清掃力。🌟

まずは歯ブラシの清掃力です。歯ブラシの清掃力はプラークを「こすって落とす力」、「はじいて落とす力」ですね。これもいくつかに分けられます。

○歯ブラシの種類。

歯ブラシの種類と一口でいいましたが、結構種類があります。歯ブラシのヘッドの大きさや毛の長さ、毛の硬さ、毛先の形状、植毛の状態などです。ヘッドの大きさや毛の長さは個々人のお口の大きさで決まります。使いやすい大きさですみずみまで磨ければ問題ありません👍。毛の硬さ、毛先の形状、植毛の状態は一般に売られている歯ブラシならほぼ条件は満たしていますが、毛の硬さは普通を選んでいただければと思います😊。

○ブラッシング圧。

歯ブラシをあてる力ですね。弱すぎるとプラークが落ちませんし、強すぎるとプラークは落ちても歯や歯ぐきを痛めてしまいます。適切な力で磨くことが大事です😊。

○歯磨きのテクニック。

プラークが溜まっている場所、溜まりやすい場所を的確に磨く力ですね。結構難しいんです😞。

○歯磨きする時間、頻度。

どちらも多い方がいいですね。ただ多すぎるのも考えもの。虫歯や歯周病予防の観点からいうと1日1回はじっくり時間をかけて磨いていただければと思います。中途半端にたくさんやっても効果はうすいです💦。

○清掃補助器具。

フロス、歯間ブラシ、タフトブラシ、洗口剤などですね。是非うまく使ってください😊。

🌟歯磨き粉の清掃力。🌟

歯磨き粉自体に清掃力を高める成分が含まれています。有名なものは清掃剤(以前は研磨剤と言われていました。)です。「かきとる力」によって清掃力を発揮してくれます👍。また歯ブラシの、「こすって落とす力」、「はじいて落とす力」を補助的に助ける浸透剤や清掃助剤を含んでいるものもあります。これらはプラークを、「浮かせる力」により除去しやすくしてくれます👍。最近の歯磨き粉は低研磨や無研磨のものが増えていますが、清掃がうまくできない方や歯ブラシをあてる力が弱い方は、しっかりとした清掃剤が入ったものを使った方がよいこともあります。逆に歯ブラシをあてる力が強い方は、現在主流となっている低研磨や無研磨のものを用いた方が歯や歯ぐきを傷つけずに済みますね。歯磨き粉の清掃力は歯ブラシの清掃力を補完するものが望ましいです😊。

お口の清掃力はこれらの要素の掛け算で決まります。どれか1つがゼロだとまったく効果はありません( ノД`)シクシク…。お口の中の状態や使っている歯ブラシに歯磨き粉、歯ブラシの当て方、汚れの残り方などをみればアドバイスできることはあります😊。面倒ですがセルフケアはとっても大事です。少しずつでも良くしていきましょう。

 

洗口液で口臭予防できますか❓

洗口液、いろいろと販売されていますね🎶。虫歯予防や歯周病予防など、様々な効果を持ったものも多いです。でもみなさんが1番効果を期待しているのは、口臭予防ではなでしょうか❓。今回は洗口液の口臭予防効果が、どのようにもたらされているかを書いていきます。実際質問されることも多いんですよ😊。大きく分けると3つに分けられます。

🌟バイ菌の生育を抑制します。🌟

口臭の原因はバイ菌の産生する揮発性硫黄化合物です。特に硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドが3大揮発性硫黄化合物と言われています。これらの大部分はお口の中のバイ菌から産生されるため、バイ菌の育成を抑制すると口臭も減ります🦠。洗口液では塩化セチルピリジウムやグルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、ポビドンヨード、エッセンシャルオイル、トリクロサンなどが使われていますね。ただアレルギーなどの関係もあり、濃度が薄めのものもあったりします😞。

🌟揮発性硫黄化合物の産生を抑制します。🌟

例えば亜鉛などの金属イオンは、硫黄と結合することによって非揮発性の硫黄化合物を形成し、口臭の原因となる揮発性の硫黄化合物の産生を阻害する働きがあります。また、亜塩素酸ナトリウムや過酸化水素などの酸化剤も硫黄を含有するアミノ酸から、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物が作られるのを抑えてくれます👍。

🌟口臭を隠しちゃいます。🌟

ペパーミントやスペアミントなど様々な香料が使われています。これらにバイ菌の育成や揮発性硫黄化合物の産生を抑える効果はありませんが、口臭を隠して(マスキング。)くれますよ。

現在販売されていると洗口液はこういった成分をブレンドして口臭予防効果を発揮します。さらに虫歯予防や歯周予防効果まであったりしますからたいしたもんですよね😊。

ただ覚えておいて欲しいのは、口臭予防の基本はあくまでも歯ブラシなどによる機械的な清掃です(虫歯予防や歯周病予防もですよ)。洗口液の効果は、歯磨きをしっかり行ったのちに使うことで初めて、十分に発揮できるものだと思ってください😲。そのため私としてはやっぱり歯磨きを重視しています。

ただいつでも歯磨きができるわけではないでしょう。そういったときに使うのはもちろん“あり”です。口臭は食事前(空腹時。)に強くなる傾向があるため、そういった時間帯に大事な予定があるときなどは安心ですよね。ただやっぱり洗口液だけに頼るのはNGですよ🙅。うまく使いましょう。

乳酸菌タブレットの虫歯予防にきくの❓

今回はよくある質問からです。それは、「乳酸菌タブレットの虫歯予防効果はどうなの❓」です。結構売っていますよね。お菓子感覚で摂取できるため、人気のようです。小さなお子さんは喉に詰まらないよう注意してね🙅。

正直、最初乳酸菌タブレットをみたときは大丈夫なのかと思いました。私の中で乳酸菌は、虫歯菌の一種という認識だったからです😲。乳酸菌は腸内では善玉菌として有名ですよね😊。お口の中でも粘膜にくっつくのですが、歯にはくっつきません。歯垢(プラーク。)のもとになるネバネバ物質も作れませんので、虫歯の直接の原因にはなりません。しかし虫歯菌として1番悪名高いミュータンス連鎖球菌が作った虫歯の穴には入り込むことができ、虫歯の進行を助けることがわかっています。お口の中に乳酸菌が多い方は、虫歯ができると進行が速いというイメージがあります( ノД`)シクシク…。

でも調べてみるときちんと論文もでています。乳酸菌タブレットを摂取することで、お口の中のミュータンス連鎖球菌が優位に減少するとの報告が多いですね👏。試験管内の研究でも効果はしっかりとでており、これについては確かのようです。

その理由もいろいろと調べられています。乳酸菌は乳酸やバクテリオシン(自分が有利に増殖するために他のばい菌への抗菌活性をもつたんぱく質やペプチド。)を産生することによって、ミュータンス連鎖球菌の増殖を抑制、虫歯になりにくいお口の中を作ると考えられています。ちなみにこの作用は歯周病菌にも効果があるとのことです。まあ、バクテリオシンはともかく乳酸は酸ですからもろ刃の剣のような気もしますが、、、、、💦。

お口の中の乳酸菌が増えて、お口の環境が変わらないかが心配なのですが、その心配もないようです。乳酸菌タブレットの乳酸菌が作用するのは基本的にタブレットを舐めている間だけのようで、お口の中の環境は変わりません。一部の乳酸菌はプラークの中に入り込んだりするようですが、長くは生きられず、徐々に消滅していく事がわかっています。お口に中に長く棲みつくことはできないようです😊。

乳酸菌タブレットはたくさん売りに出されていることを考えると、私としては若干不安もあるのですが大丈夫なのでしょう(´ε`;)ウーン…。しかし、まだまだ歴史が浅く、報告も少ないのが現状です💦。特にすでに虫歯がある場合の研究がほぼありません💦。乳酸菌が虫歯の進行を助けることも間違いないため、この点が心配です。現在の所は虫歯が無い方、虫歯の治療がきちんと終わっている方が使うのが無難かなと思っています😊。

緑茶うがいは 虫歯に効きますか?

今回は緑茶でのうがいについてです🍵。緑茶でのうがいは風邪対策なんかでもよく聞きますね😊。最近では様々な病気に対する緑茶の効能が着目され、研究が進んでいます。雑誌で特集を組まれていることもありますね。では、虫歯や歯周病に対してはどうなのでしょうか❓。実は、こちらも結構研究されています。特に虫歯に対する研究が多いですね。

緑茶に含まれる成分で、お口の中に良い効果を発揮する成分として注目されているのは2つ、茶カテキンとフッ素です😲。それぞれのわかっていることをみていきましょう。

🌟茶カテキン。🌟

茶カテキンで確認されている効果はいくつかあります。

⓵、虫歯の発生・進行に関与すると考えられる10種類のばい菌の生育を抑制することがわかっています。ちなみに歯周病に関与するばい菌にも効果があるようです🦠。

⓶、コップ1杯の緑茶に含まれる茶カテキンが、虫歯菌の代表であるミュータンス菌が歯面にくっつくのを阻害することがわかっています。1日3回、1週間続けて緑茶でうがいをしたところ、唾液中のミュータンス菌が有意に減少したとの報告があります。また、ミュータンス菌だけでなく他の虫歯に関与するばい菌も減少していたそうです👍。

⓷、緑茶の摂取やうがいで虫歯の原因となる酸の産生を抑制することがわかっています。虫歯菌はプラークの中で糖をエサとして酸を産生します。この過程を茶カテキンが邪魔してくれるのです😲。

1つ目の作用としては、唾液やばい菌の持つアミラーゼ活性を邪魔することが報告されています。アミラーゼはデンプンを糖に分解する酵素です。糖は虫歯菌のエサになりますが、デンプンはエサにできません。結果として虫歯菌が産生する酸を減らせます😊。

2つ目の作用は細菌のもつ乳酸脱水素酵素の活性抑制です。難しい名前がでてきましたが、要はばい菌が酸を産生するのに必要な酵素です。これを邪魔します。こちらも結果としてプラーク中の酸の産生を減らしてくれます😊。

緑茶でうがいをしたグループと水でうがいをしたグループに対して、それぞれ30分後に10%の糖を含む水溶液でうがいをしてもらいました。緑茶でうがいをしていたグループにおけるプラーク中のpHは有意に高いという結果がでました。高いということは酸が少ないということです。

🌟フッ素。🌟

フッ素の虫歯予防効果についてはいうまでもないでしょう。緑茶にもフッ素が含まれており、大体その濃度は0.5~2.0ppmほどです。ただ、この濃度はかなり低い濃度です💦。フッ素洗口に使う洗口液のフッ素濃度は225~450ppm、市販の歯磨き粉でもフッ素濃度は500~1500ppmほどあります。そのため緑茶のうがいで、フッ素による虫歯予防効果があるのかは今のところわからないといったところです😅。

その他、緑茶によるうがいが、口臭予防や歯ぐきの荒れに効果を出すのかを調べた研究もあります。

いかがだったでしょうか。緑茶によるうがいは、水によるうがいより歯や歯ぐきに良い効果はありそうですね👍。やってみてもいいかもですね。

フッ素濃度の単位を知ろう!

今回は歯磨き粉に含まれるフッ素濃度の単位についてです。また、歯磨き粉に含まれるフッ素濃度によって、使っていい対象年齢などが変わってきますのでそれにも少し触れていきます👍。ではまず単位についてです。

みたことある方もいるかもしれません。歯磨き粉に含まれるフッ素濃度の単位はppmで表示されています。ppmとは微量物質の濃度を表すときに使う単位で、parts per millionの略、日本語だと100万分率を意味する割合の単位記号となります。まあ、100万分の1ですね😊。

なじみの深いパーセントに直すとどうなるでしょう。100%は1000000(100万)ppmとなりますので、1%は10000ppm、0.1%は1000ppmとなってきます。わかりにくいかもしれませんが、大丈夫ですかね💦。

さて、歯磨き粉に含まれるフッ素濃度については上限があり、大体数値も似たりよったりです。多いのは500ppm、1000(950)ppm、そして1500(1450)ppmですね。上限は1500ppmとなっており日本で市販されている歯磨き粉が、これを超えることはありません💦。海外ですと5000ppmなんて歯磨き粉もあります💧。日本はフッ素については少し慎重な国になるかと思うのですが、今後はさらに上限が上がるかもしれませんね。

基本的にフッ素濃度が上がるほど虫歯予防効果が上がることがわかっており、1000ppm以上では500ppmフッ素濃度を上げることで、虫歯予防効果が6%増加すると報告されています😲。また、出てきたばかりの大人の歯に対してはさらに高い虫歯予防効果あることもわかっています👍。

じゃあどんどん上げればいいじゃんって思いますよね。ただなんでもやり過ぎは身体に毒です😢。上げ過ぎて摂取量が多くなると急性・慢性の中毒が起こります。小さなお子さんが歯磨き粉を大量に食べて急性症状を起こしたり、毎日高めの濃度のフッ素を摂取することで班状歯といった慢性の歯の異常がおこることもあります😞。まあ、日本においては正しく歯磨き粉を使っている分にはこういったことはまず起こらないんですけどね😊。

では正しい使い方を簡単にですが触れておきましょう👍。

◎生後6ヶ月から2才まで。

500ppmの歯磨き粉が基本、切った爪程度の少量の使用。

◎3才から5才まで。

500ppmの歯磨き粉が基本、5mm以下。

◎6才から14才まで。

1000ppmの歯磨き粉、1cm程度。

◎15才以上。

1000~1500ppmの歯磨き粉、2cm程度。

これらは歯磨き粉の性状(泡タイプだと濃度高めでも大丈夫。)や含まれるフッ化物によっても若干変わってきます。よければパッケージをしっかりみて選んでください。わからなければ聞いていただければと思います。特に小さなお子さんに使う場合に注意が必要ですね😊。

前述した通り正しく使えば日本の歯磨き粉で全身的な影響がでることはまずありません。最大限そのメリットを得たほうが良いと思われます。せっかくなのでしっかり活用しましょうね。

ガーゼマスクは効果ない❓

今回はガーゼマスクについてです。新型コロナウイルスによるパンデミックでマスクが脚光をあびました🌠。なかなか手に入りにくくなった時期もありましたね😅。マスクも様々な種類があるのですが、その中でガーゼマスクがあります。学校の給食当番とかでよく使っている奴ですね。アベノマスクといわれたマスクもこれでしょうか❓。繰り返し使うこともでき、便利なマスクです。私達歯医者さんが使っているのは、基本医療用の不織布マスクとなっており使い捨てです。ぽんぽん捨てています😢。

このガーゼマスク、ウイルス感染に効果があるのかどうかが時々議論になります。実のところはどうなのでしょうか。ちょっとみてみましょうか😊。

実はガーゼマスク単体、ウイルス単体で考えるとほぼ効果がありません😲。ガーゼマスクの網目の大きさとウイルスの大きさを比較すると一目瞭然です。仮にガーゼマスクの網目の大きさを車の通る普通のトンネルの大きさとしましょう。ウイルスはどれぐらいの大きさになると思いますか❓。車ぐらい、人ぐらい❓。正解はなんとありぐらいです🐜。こう考えるとスカスカです。効果があるとは思えません。

しかし実際は効果があります。何故でしょうか❓。

ガーゼマスクに限らずになるのですが、マスクをすると吐く息の水分がマスク内に吸着します。また、マスクをすることで、マスク内部はもちろん、鼻やお口の中が加温加湿した状態になります。ウイルスは乾燥に強く湿気に弱い、低温に強く高温に弱いという特徴があります😲。マスクをすることでマスク内や鼻、お口の中を高温高湿度の状態にできます。ウイルスに対して有利な状態にできるのです👍。また、マスクに吸着している水分自体も関門として作用します。ウイルスが通りにくくなり、自分自身が感染しにくく、周りにウイルスをまき散らさずに済みます👍。こういった作用はガーゼマスクでも認められます。

また、ウイルスもウイルス単体で空中に漂っていることは少ないです。塵や埃にくっついていることが多いため、実際はもっとマスクにひっかかりやすいと思っていただいてかまいません😊。ガーゼマスクでも同様です。

その他にもウレタンマスクや不織布マスクが一般に売られていますね。基本的に感染対策効果が高いほど息もしにくくなります💦。ウレタンマスクはガーゼマスクより楽ですよね。医療用の高密度不織布マスク(N95など)になると結構息苦しいです😅。しかし、どのマスクも程度の違いはあるものの、感染に対する効果はあります。人によって合う合わないもありますので、その方にあったマスクを使いましょう。まあ、使わないですむならそれが1番ですけどね💖。

 

黒酢で虫歯になりやすくなりますか❓

今回のテーマは黒酢で虫歯になりやすくなるかです。昨今の健康ブームから、黒酢や黒酢飲料を毎日飲んでいる方が結構いらっしゃいます😊。それはそれでいいのですが、一方で歯が溶けやすくなるという話も聞いたことあるのではないでしょうか。まあ、黒酢にかぎらず普通のお酢やワイン、炭酸飲料なども同じですね😞。酸性の飲み物を飲む頻度が多いと、歯が溶ける酸蝕症といわれる病気を引き起こします。

歯が溶けるという話を聞いて、虫歯になりやすくなると誤解されている方が結構いらっしゃいます。虫歯と酸蝕症はまったく別の病気です。それぞれを簡単にみていきます。

  • 虫歯。●

虫歯は虫歯菌によって引き起こされます。虫歯菌はお口の中に入ってくる糖分をエサとして、酸を産生しそれが歯を溶かします💦。従って虫歯菌を減らす歯磨きが1番重要です。また、間食をし過ぎない、糖分を減らす、虫歯菌の利用できない代用糖を用いるなどの糖分コントロールも効果がありますね😊。

  • 酸蝕症。●

酸蝕症は酸性の物質が直接歯に接触することで起こります💦。虫歯菌はまったく関係ありません。昔は酸性の物質をよく使う仕事をされる方に起こるいわゆる職業病だったのですが、最近の食生活や嗜好の変化、健康ブームなどにより酸性の食品の摂取頻度が多くなった方にもよくみられるようになっています( ノД`)シクシク…。日常における酸性食品の摂取頻度や摂取時間を見直す必要がありますね。

いかがでしょうか。どちらも歯が酸で溶けるという点は同じなのですが原因がまったく違います👍。

では黒酢はといいますと、結構強い酸です。pHでは3.1程度、大体歯が溶けるpHが5.5ぐらいですので、酸蝕症の原因にはなりえます💧。しかし糖分は少ない食品であり、歯の表面に長く留まることもないので虫歯の原因としては小さいです。ただし歯の表面を溶かしますので、間違いなく歯の表面は脆くなります。それが虫歯の進行に関わる可能性はあるでしょう💧。

あと気をつけていただきたいのは黒酢の飲み方でしょうか。1番いいのは黒酢そのものを水で割って飲むことです。すっぱさが減って飲みやすくなりますし、酸も薄まるので酸蝕症対策になります😊。炭酸で割ってもおいしいのですが、炭酸は酸性です。あまりおすすめできません。ちなみに砂糖やはちみちなんかをいれて甘くするのは避けてくださいね😢。

あとは黒酢飲料も注意してください。いろいろと甘味料が加えられている可能性があります。かならず原材料名を確認してください。飲みやすくても余計なものはいりませんよ😅。

まあいろいろとブームがあります。やってみて調子が良ければ続けるべきだと思いますが、なんでもやり過ぎはよくない。なんでも必ずデメリットがあります。うまく使っていきましょう。

お口の粘膜って❓

さて今回はお口の粘膜についてのお話です。

みなさんどうでしょうか。お口の中をみるとき歯や歯ぐきはよくみますよね。それ以外の部分をみることはありますか❓実はお口の中は歯以外、すべて粘膜で覆われています。総称して口腔粘膜と呼んでいます。この口腔粘膜、場所によって性質が違っており本当によくできています。歯や歯ぐきに注目が行きがちですが、口腔粘膜も病気になることがあるので注意が必要です。代表的なのは口内炎でしょうか。私達歯医者さんはお口の中をみるとき、口腔粘膜にも異常がないか常にみています😊。

口腔粘膜の構造についてですが、基本的に皮膚と同じです。ただし汗を作る汗腺や毛根はありません。かわりに唾液を作る唾液腺があったりします。よく聞かれるのは皮膚と口腔粘膜の色の違いでしょうか。基本的な構造は同じなのに全然ちがいますよね(。´・ω・)?。これは口腔粘膜の一番上の層にあたる粘膜上皮が薄いこと、また皮膚にくらべてメラニンがほとんど無いこと、さらに血流も豊富なためです。血流の豊富な粘膜上皮下の組織が透けてみえているんですね。それで皮膚と違って赤くみえます。

次に口腔粘膜の分類です。これは大きく3つに分けられます。それぞれ簡単にみていきましょう。

◎咀嚼粘膜

歯ぐきや硬口蓋を覆う粘膜です。咬むことによる刺激に耐えられるように、粘膜上皮が厚くなっています。さらに粘膜上皮が骨と骨膜を介して直接くっついています。さわっても動かない部分がありませんか。その部分です👍。

◎被覆粘膜

咀嚼粘膜とは逆に粘膜上皮が薄く、骨とくっついていません。筋組織を覆っており、筋肉の動きに順応できるよう柔軟かつ可動性に富んだ口腔粘膜になっています。場所で言うと唇や頬内面、舌の下、軟口蓋などを覆っています。この粘膜のおかげでお口を自由に動かせるんですよ😃。

◎特殊粘膜

舌表面を覆う粘膜です。味覚を感じる味蕾を持ち😋、特殊な表面形状をしています。明らかに他の口腔粘膜とはちがいますよね。乳頭と呼ばれているこの形状は、糸状乳頭、茸状乳頭、葉状乳頭、有郭乳頭の4つに分類されます。奥にある葉状乳頭と有郭乳頭は普通に生活しているとまずみることはないでしょう。結構グロテスクな形状をしているため、初めてみた方は癌ではないかと歯医者さんを受診されることもあります😅。みなさんも1度みてみるといいですよ。

ちなみに役割も皮膚とほとんど同じです。体内面の保護やバイ菌の侵入防止

🦠、体液などの流出阻止、痛覚・触覚・温度覚などの感覚伝達(舌においては味覚も。)などです。

普段あまり重要視されませんが、この口腔粘膜、体の中で唯一直視できる粘膜となっています。全身的な病気の症状が口腔粘膜をみることでわかるときもあります。何か気になることがありましたらいつでもご相談くださいね。

お子さんの口臭の原因は❓

みなさん口臭気にされていますか。実はこんな私でも結構気にしていて、気になる時は歯磨きしたり、ガムを咬んだりしています。口臭は年齢が上がるほど歯周病が進んでいくことが多いため、強くなる傾向があります。お子さんでは基本的に少ないのですが、時々相談を受けることがあります💦。

お子さんですと歯周病がすごく進んでいることはまずありません。原因としては、大きく以下の3つに分けられます。それぞれ簡単にみていきましょう😊。

◎生理的口臭。◎

臭いの強さは人によって異なりますが、誰にでもある口臭です。食事や歯磨きをすることで弱まります。

特徴としては朝起きた時や、お腹が空いている時、緊張している時に臭いが強くなる傾向があります。特に朝起きた時ですね。これは唾液の量が減ってしまい、その間にお口の中の細菌が増加、細菌によって作られる臭いのもと(揮発性の硫黄化合物)も増加するために起きる口臭です。生きている限り当たり前に起こる口臭と思っていただいてかまいません。ゼロは不可能です💦。話を聞くと、朝起きた時や学校から帰ってきた時などに気になると言われることが結構多いです。基本的に心配いりません。

また時期的な生理的口臭もあります。例えば思春期の口臭。これは性ホルモンの影響で男女とも体臭・口臭とも強くなる傾向があります。こういった一時的に強くなる口臭も心配の必要はまったくありません😊。とはいっても気になるんですよね😅。

◎歯垢(プラーク。)がいっぱい。◎

お口の中に問題がある口臭の最大の元凶といっても過言ではありません🙅。汚れといったりしますが、バイ菌の塊です🦠。うがい程度ではとれません、歯磨きをしっかり行うとともに、定期的なクリーニングを歯医者さんで受けましょう。

また、歯と歯ぐきは気を付けている方も舌はどうでしょうか?舌はお口の中の口臭の原因の中でも結構重要な位置付けです。報告にもよりますがお口の中の口臭の原因の半分を占めるとも😲。白くなっている方は要注意!歯ブラシでも構いませんが、舌磨き専用のブラシもありますので是非きれいにしてみてください👅。

◎口呼吸。◎

近年、口呼吸のお子さんの割合が増えています。それに伴い、口呼吸を原因とするお子さんの口臭も増えているといわれています。口で息をするとお口の中が乾燥し、唾液による自浄作用が低下します。それによりバイ菌の増殖が進み🦠、口臭の原因となってしまいます。周りの方々は、お子さんのお口が日常的に開いていないか、お口で息をしていないか確認してみてください。口呼吸の原因として、鼻が悪い場合は耳鼻科の受診も必要です🐽。

前述しましたが、お子さんの口臭は基本的に少ないです。相談を受けた場合も、朝起きた時や学校から帰ってきた時に気になるなど、生理的口臭の特徴を言われることがほとんどで、まず心配いらないことが多いです。とはいっても気になるお年頃ですよね😅。

生理的口臭でない場合は明らかに歯磨き不良なことが多いですね。まずは歯ブラシがんばりましょう。

口呼吸をしている場合もみれば大体わかります。その場合、本人はもちろん、周りの方々も含めてお口を閉じるよう注意していただきます。鼻が悪いようなら耳鼻科受診を促します。口呼吸は口臭以外の害も大きいですからね😞。

口臭はデリケートな問題で、難しいところもあります。気になる場合はいつでもご相談くださいね。

 

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