入れ歯の作り替えは できれば おすすめしません!
さて、今回は入れ歯の作り替えについてです。私はあまり入れ歯の作り替えをおすすめしません。壊れても修理や調整で大丈夫なら、そのまま経過をみます😊。私の方から「作り替えましょう。」ということは、まず無いです。
そんな私でも仕方なく入れ歯を作り替えるのは、、、、、
⓵、入れ歯を無くされた時💧。
実は結構あります。間違って捨ててしまったり、洗面所やトイレなどで流してしまったりといろいろです( ノД`)シクシク…。
②、入れ歯が修理不能、もしくは修理してもすぐにまた壊れる時💧
これも仕方が無いですね。9割方修理できるのですが、難しい時もあります。
泣く泣く作り替えます( ノД`)シクシク…。
③、作り替えることで確実に患者さんの満足度が上がる時💧。
入れ歯はやっぱり難しいです。入れ歯を使われている患者さんには、入れ歯への不満が何かしらあります。それを設計の変更などで改善できる見込みが高ければ、作り替えを考えます😊。
以上の3つですかね。いずれも仕方が無い、もしくは明らかに勝算がある場合に限ります。勝算?
実は上記以外の理由での入れ歯の作り替えの希望は結構多いです。多い理由としては、まず、「入れ歯をきれいにしたい。」です。長く使っているとどうしても汚れてきますからね😞。そして同じくらい多いのが、「なんとなく。」となります。どちらもあまり作り替えはおすすめしません。むしろ止めます。その理由についてみていきましょう😅。
☆入れ歯をきれいにしたい💧。
気持ちはわかります。確かにだんだん汚れていく。でも、これが結構難しいのです😲。入れ歯を長く使っていると、その使っている入れ歯にお口が合ってきているのです。入れ歯は体の適応無しには成立しません。その入れ歯に合わせて顎やお口の周りの筋肉などが合わせてくれているんですね。これが慣れといわれるものです。さらにそのお口にあわせて入れ歯もすり減ったりしてきています。こういったものを新しく作って再現するのは不可能です。一般的に入れ歯を新しく作る場合、よくて作る前と同じ、前の入れ歯を超えるのは難しいと言われています。入れ歯を新しく作ったけど、結局古い入れ歯を使っているという方は結構います😅。
特に難しいのは、患者さんに入れ歯で咬むのに不自由はない、でも咬み合わせや顎の動きが大きくずれている場合です。私たちとしては、正常な咬み合わせの入れ歯を作りたいのですが、これはすごく難しい。なかなか慣れない。相当な時間をかける必要があります😞。どんなにずれていようと、ずれている入れ歯に近い入れ歯を新しく作った方が受け入れは早いです(それはそれでどうなのかは置いといてください🙇。下手くそっていわないで😢。)。
☆なんとなく💧。
これもやめておいた方がいいです。この「なんとなく。」には、今入れ歯に持っている不満が作り替えることで解消するかもしれないという思いがあります。けれど、何も考えず同じ設計で作り直してもまずよくなることはありません😞。それでよくなるのであれば調整で改善できるんです。前述した通り、設計変更などで改善できる見込みが高ければやります。もしくは調整を繰り返し、その不満が無くなった上で、調整して良くなった入れ歯を参考にしながら新しく作るのならありです😊。
いかがでしょうか。入れ歯はやっぱり難しい。もちろん私達歯医者さんの知識・技術もあるのですが、患者さんの受け入れがあって初めて成り立ちます。そういったものは、1回なじむと変えるのはなかなか難しいですよね。特に年を取れば取るほどです。入れ歯は新しい方がいいわけでは無いことを覚えておいていただければ思います。しっかり咬める入れ歯はそれだけで財産ですよ。大事にしてください。
2023年10月5日 | カテゴリー:新着情報, 歯科の豆知識 Q&A, 院長からの発信, 治療について |