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フロスの注意点!難しいんです!

みなさんフロスは使っていますか?私はすでに歯間ブラシが通る年齢ですのであまりフロスは使いませんが、似たようなものです😊。使っている方はわかるかと思いますが、はっきり言って面倒ですよね😞。でもそんな面倒くさい中、頑張って使っているのですから、正しく使っていただきたい。今回はフロスを使う際に、注意していただきたい点をみていきましょう👍。

☆フロスを歯と歯の間に入れる時のコツは

フロスを歯と歯の間に入れる時、無理やり押し込んでいませんか?これだと通過した際に勢い余って歯ぐきを傷つけてしまいます。フロスを咬む面に対してななめになるようにあてて、のこぎりを引くようにゆっくりと入れていきましょう。

☆磨けるのは歯と歯の間だけではありません🌟

フロスは歯ブラシの届きにくい歯と歯の間を磨くためのものという認識の方が多いかと思います。でも実はここだけではもったいない。じつはもう1ヶ所、歯と歯の間における歯と歯ぐきの間も磨いていただきたい。ここは歯周病の好発部位であり、やっぱり歯ブラシが届きにくい場所です。歯と歯ぐきの間にまでフロス入れるようにすれば効果が格段にあがりますよ。

☆押し込むのではなく、かき出すんです🌟

歯ぐきに向かってフロスを動かして磨くと歯ぐきを傷つける可能性がありますし、プラークを歯ぐきの中に押し込むことになってしまいます。フロスは歯ぐき側から歯の面に沿って、プラークをかき出すイメージで動かしましょう。

☆歯の面を意識しましょう🌟

ただ漠然と動かしてもプラークはなかなか除去できません。結構手強いんです。歯と歯の間を4面に分けて磨くイメージで磨きましょう。フロスを通した場所の手前の歯における頬っぺた側、ベロ側、そして後ろの歯における頬っぺた側、ベロ側です。歯ブラシと同じで歯の面を磨くものという意識が大事です。

☆ぼちぼちやりましょう🌟

フロスは正しく使えばきちんと結果はでます。しかしやっぱり面倒くさいですよね。フロスで得られるメリットより、皆さんが感じる負担の方が大きければ

なかなか続きません。今までフロスをまったく使用してなかった方に、毎日しっかり使用するように言ってもまず無理です。まずは週末だけでも通すようにするなど、無理のない目標を立ててみてはいかがでしょうか。

いかがでしょうか。フロスは結構使いこなすが大変ですし、面倒です。お子さんにしてあげる場合はまだやりやすいのですが、自分で通すのはなかなか難しい😞。でも、せっかく使うのでしたら最大限効果がでる使い方をしていただきたいですし、これから使おうと思っている方はまず無理のない目標からたててみてください。正しく使えばしっかり結果はでてきますよ。

歯ぐきの目にみえない老化現象とは?

老化!いやおうなしに襲ってきますよね_| ̄|○。私もお酒は弱くなるし、二日酔いがでるようになるし、食べられなくなるし、、、、、イヤーーーーー🥶。

失礼しました😊。実は歯周病も例外ではありません。御高齢になればなるほど歯周病のリスクが上がります。原因はいろいろありますが、まずはこれまでの生活習慣の経年的な蓄積が1番大きいです。これには感染の機会や歯磨きの習慣に食生活(その方の周りにいる人の生活習慣も影響します。)、咬む力などがあげられます💦。次に全身疾患です。糖尿病や骨粗鬆症は歯周病にとって大きなリスクになることがわかっています💦。

ではこの2つをしっかり押さえこめば大丈夫なのでしょうか?残念ながらそういうわけにはいきません。細胞レベルで歯周病に対して体は弱くなってしまうのです。どういうことかみていきましょう😲。

  • 体を守る力の低下(免疫力の低下。)。

体を守る細胞(免疫細胞)の中で司令塔となる細胞がいます。それをT細胞と呼んでおり、リンパ球の一種です。このT細胞、実は専門の学校でしっかりとした教育を受けて現場にでてきています。その教育の場を胸腺と呼んでいます。防衛大学だと思ってもらえれば大丈夫です😊。幹部なんですよ!ちなみにT細胞のTは胸腺(Thymus)のTです。

この大事な防衛大学である胸腺ですが、年齢とともに小さくなり脂肪におきかわってしまいます。そのためT細胞の数や機能は低下する傾向があります。歯周病は感染症なのでこれは厄介です😞。

  • 血管の変化。

動脈の加齢変化に内膜の肥厚があります。この内膜が肥厚すると血行が悪くなるのですが、この変化は歯周組織においても起こります。その結果、歯ぐきにおいて免疫力の低下や自然治癒力の低下が起こります😞。血行が悪くなっていいことは何もないんです🥶。

  • 歯ぐきの細胞自体の老化。

人の体は細胞からできています。歯ぐきも例外ではありません。この細胞自体が老化していくことで不具合がでてきます💧。実験的に老化させたヒトの歯ぐきを構成する細胞を用いた研究があります。この研究では若い細胞に比べて、歯周病菌に対する反応が強く出てしまい、歯ぐきの破壊に関与する悪い物質をたくさん出してしまうことがわかっています😞。

いかがでしょうか。なかなか難しいところではありますが、御高齢になればなるほど歯周病のリスクはあがります。老化はどうしても防げないところもでてきますので、定期検診の頻度は少し増やしていくのが得策です。悪くなる徴候を逃さないようにしましょうね。

入れ歯洗浄剤は何がいい?

今回はよくある質問からです。それは、「入れ歯洗浄剤は何がいい?」です。結構よく聞かれます。最近は種類も豊富で迷ってしまいますよね😞。もちろん使っていただいた方が良いものですので、今回は入れ歯洗浄剤についてみていきましょう😊。

しかし、まずは基本的なことを確認しましょう。入れ歯の洗浄で1番大事なのは入れ歯洗浄剤による洗浄ではありません😲。ブラシなどによる機械的清掃が基本です。歯ブラシと一緒なんです。その際入れ歯ブラッシング用の洗浄剤、もしくはハンドソープや中性の食器用洗剤を用いると効果的です。研磨剤の入っている歯磨き粉は入れ歯に細かい傷がつき、細菌が増えやすくなるためNGですよ🙅。入れ歯洗浄剤は、ブラシなどによる機械的清掃をきちんとやったあと、複雑で細かいブラシの届かないところをきれいにする、ブラシだけでは落としきれない細菌をやっつけることを目的に使うものです。入れ歯洗浄剤だけで十分な効果は得ることはできませんよ_| ̄|○。

では入れ歯洗浄剤、どんな種類があるのでしょう?実は結構種類があります。主成分(有効成分といってもいいです。)だけでも次亜塩素酸系、過酸化物系、酵素系、酵素入り過酸化物系、銀系無機抗菌剤系、生薬系、酸系など、、、、、まあ様々です。それぞれ得意不得意分野がありますが、正直私でも覚えてられません😢。ですから大事なところだけ押さえていただければと思います。

まず第1に、入れ歯に金属の部分があるか無いかです。通常の入れ歯の主な材質はレジン(樹脂のような材料。)と金属となります。このレジンに対して影響を出す入れ歯洗浄剤はまずありません。なぜなら通常の入れ歯には必ず使われているからです。ですからレジンだけで作製されている入れ歯については、気になる症状などに合わせて自由に入れ歯洗浄剤を使っていただいてかまいません😃。問題は金属となります。入れ歯洗浄剤の中には金属に対して腐食作用や変色作用などを持つものがあるため注意が必要です。大抵は「部分入れ歯用」などと大きく書いてありますので、大丈夫かと思いますが、わからない場合は裏面まで注意深くみるか、私達に聞いてください😊。

次に柔らかい材料で入れ歯の内面を覆ってある場合も要注意です。軟らかい材料ですとブラシでの機械的清掃で変形を起こす可能性があるため、入れ歯洗浄剤をしっかり使うことが望ましいとされています。ところが、入れ歯洗浄剤も柔らかい材料に使えるものが限られます😞。よく売られている次亜塩素酸系や過酸化物系はあまり適しておらず、銀系無機抗菌剤系や生薬系、酵素系なら大丈夫とされています。

様々な種類の入れ歯洗浄剤が売られていますが、この2点だけはしっかり押さえて選んでいただければと思います。でも、1番大事なのはブラシでの機械的清掃です。これだけは忘れないで。

歯磨き粉には何が入ってる❓役割は❓

今回のテーマは歯磨き粉!これにどんなものが入っているかについてです。みなさんは歯磨き粉に何が入っているか見たことありますか?いっぱい書いてあって何がなんだかわからないですよね。実は私も、ものによってはわかりません😅。一緒に勉強してみましょうΣ(・ω・ノ)ノ!。

まず、歯磨き粉に入っている成分は大きく2種類に分けられます。「基本成分」と「薬用成分」といわれています。そして「薬用成分」が入っているかどうかで、歯磨き粉は2種類のカテゴリーに分けられています。それが『化粧品』と『医薬部外品』というカテゴリーです。それぞれを説明していきます。

🌟歯磨き粉2つのカテゴリー🌟

・『化粧品』

「基本成分」のみが配合されている歯磨き粉。

・『医薬部外品』

「基本成分」に加えて「薬用成分」が配合されている歯磨き粉。日本で販売されている歯磨き粉の95%以上は『医薬部外品』に属する。薬用歯磨剤などといわれることも。

いかがでしょうか。みなさんが使っている歯磨き粉はどちらでしょうか。『化

粧品』と書かれていたらかなりレアですよ😊。

では次に「基本成分」についてそれぞれみていきましょうか。「基本成分」に

は湿潤剤、清掃剤、発泡剤、香味剤、粘結剤、保存剤があります。こちらも1つ

ずつみていきましょうね😊。

🌟「基本成分」🌟

⓵、湿潤剤👍。

歯磨き粉に湿り気を与えペースト状に保ってくれます。これが無いとペー

ストがすぐに固まってしまい、チューブの開閉がうまくできなくなってしまっ

たり、硬くなった歯磨き粉で磨くと歯ぐきを傷つけやすく、痛みがでやすくな

ってしまいます💦。

・主な原料(ソルビット液、濃グリセリンなど。)

水になじみやすく、私たちの生活で身近に使われている成分がほとんどです。

ソルビット液は味が良く、なめると冷たく感じるキャンディーなどによく用いられています。濃グリセリンは化粧水や乳液、クリームなどの保湿剤としてよく使われています。

⓶、清掃剤👍。

清掃剤ってなんだ?って思われた方もいるかもしれません。以前は研磨剤

といわれていました。そのため、歯も削れてしまうのではという誤解を受ける

こともあった成分です。役割としてはプラークを除去しやすくする、お茶やタ

バコなどによる着色汚れを除去し、歯本来の色を保つことが挙げられます。液

体歯磨き粉には含まれません。ジェル状の歯磨き粉には入っているものと入っ

ていないものがあります。清掃剤が入っていないと歯に黄ばみが付きやすくな

るため確認してくださいね😊。

・主な原料(炭酸カルシウム、含水ケイ酸、無水ケイ酸、リン酸水素カルシウ

ムなど。)

うーん。無機質ですね💧。

⓷、発泡剤👍。

お口の中で歯磨き粉を泡立てます。お口に中のすみずみまで歯磨き粉がいきわたるようになります。さらにプラークを軟らかくして除去しやすくする、除去したプラークを包み込んで再度の付着を防止する、水に溶けにくい成分を歯磨き粉に均一に溶かし込む、歯ぐきへのダメージを軽減し心地よく快適に歯磨きできるようにする、など結構大事な役割をもっています😲。

・主な原料(ラウリル硫酸ナトリウムなど。)

発泡剤の90%以上をこのラウリル硫酸ナトリウムが占めています。硫酸ときくと怖く感じますがシャンプーやボディーソープにもよく入っていますよ。一般的には界面活性剤といわれていますね。

⓸、香味剤👍。

その名の通り、香りと味の成分です。他の成分の臭気をマスキングし、歯磨き粉を使いやすくする役割もあります。楽しく心地よい歯磨きのためには必須の成分ですね。特にお子さんでは重要です😊。

・主な原料(ミント系、フルーツ系、フローラル系など様々な香味料。)

⑤、粘結剤👍。

粘度調整剤ともいわれています。水に溶けることで粘性を与え、とろみを増したり、ゼリー状にしたりする性質があり、この働きのおかげで唾液にさらされてもある程度の粘度を維持できます。その結果歯ブラシと歯ぐきの摩擦を軽減し、傷つきにくく、また心地よい磨き心地を得ることができます😲。

また形を維持するのにも重要で、チューブから押し出して歯ブラシの上にのせることができたり、歯ブラシ上で垂れたり落ちたりしないのも、この粘結剤のおかげです。

・主な原料(カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナンなど。)

⓺、保存剤👍。

歯磨き粉の変質を防いでくれます。安定した効果効能を長く保ったまま、空

気中や歯ブラシ上のばい菌がチューブ内に入っても、腐らない性質を与える働

きがあります。また、バイ菌の増殖を防ぐ働きもあり、歯磨き粉を使っていな

い歯ブラシはばい菌が繁殖して黄色ぽっくなっているときがあります🦠。

・主な原料(パラペン酸、安息香酸ナトリウムなど)

以上が「基本成分」といわれるものです。現在市販されている歯磨き粉はこの「基本成分」だけでなく「薬用成分」を加えたものがほとんどです。では「薬用成分」には何があるかをみていきましょう。ちなみここでの「薬用」という言葉は、病気を治療する医薬品という意味ではなく、人体に対する作用が緩和で予防効果などを訴求できること示しています。きちんと治すには歯医者さんにいく必要がありますのでご注意をΣ(・ω・ノ)ノ!。

🌟「薬用成分」🌟

⓵、虫歯の発生及び進行の予防👍。

いうまでもなくフッ素のことですね😊。最近ではほとんどの歯磨きに含まれています😊。濃度は1500ppm以下と決められています。

・代表例(フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムなど。)

⓶、歯周炎の予防👍。

歯周炎は歯ブラシやお薬だけでは治りせん。きちんと治すためには歯医者さんへ行きましょう。あくまで補助的な効果です💦。

・代表例(ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルリチン酸、塩化ナトリウムなど。)

⓷、歯肉炎の予防👍。

歯肉炎は適切な歯ブラシで改善が見込める状態です。しかし歯石は歯ブラ

シでとれませんので、1度きれいに歯石を取ってから歯ブラシを頑張りまし

ょう。一緒に歯ブラシの説明も受けるといいですよ。

・代表例(イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジウム、トリクロサン、アスコルビン酸など。)

⓸、歯石の沈着を防ぐ👍。

歯石の沈着を防いでくれます。歯石の付きやすさは人によってずいぶん差

があります。歯ブラシを頑張っているのに付きやすい方はいいかもですよ。

・代表例(ゼオライト、無水ピロリン酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムなど。)

⓹、口臭の予防👍。

口臭やっぱり気になりますよね🥶。他にも洗口剤やガムなんかも有効に使

いましょう。

・代表例(ラウロイルサルコシンナトリウム、銅クロロフィリンナトリウム、ヒノキチオール、塩化リゾチームなど。)

⓺、タバコのヤニ除去👍。

まずタバコを、、、、、。

・代表例(ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリリン酸ナトリウムなど。)

ごく一部ですが挙げてみました。日本で市販されている歯磨き粉には様々な

材料が使われていますが、濃度や硬度、そして安定性など厳格なルールが決めら

れており、それらを満たしたものしか販売できません。基本的に安心して使用で

きるものばかりです。効果効能で選ぶもよし、味や香りで選ぶのもありです。お

気に入りの歯磨きを見つけてくださいね💖。

ちなみに私はいろいろ使っています。職業柄、正直使いきれないぐらいたくさ

んの、そして多くの種類の歯磨き粉をいただけます。たっぷり付けて歯磨きし

てますよ😊。おすすめはひかる歯科ちえこども歯科で販売していますのでみて

みてくださいね💖。

歯ブラシだけではありません! 虫歯は食生活に気をつけて!

今回は虫歯の原因論についてです。歯医者さんにいくと、まずは歯ブラシの練習になることが多いですよね💦。虫歯の原因はプラークに含まれる虫歯菌が1番の原因です。この虫歯菌を除去することは虫歯を防ぐうえで、最も大事かつ基本となります。面倒くさいと思うかもしれませんが、やっぱり歯ブラシは大事。がんばっていただければと思います😊。

 

しかし、歯ブラシをがんばっていても虫歯になりやすい方がいらっしゃいます。それは何故か❓これは虫歯になりやすくなる要因が他にあるためです。

虫歯の原因論として有名なものに、カイスの輪があります。これは虫歯の原因となる要因を大きく4つに分けて、その4つの輪が重なったときに虫歯が発生するという考え方です😲。その4つの輪を1つずつみていきます。

⓵、細菌の因子💧。
1番の原因です。虫歯菌がいなければ何しても虫歯にはなりません。感染させないこと、感染するにしてもできるだけ時期を遅らせることがまず大事です。感染してしまった場合は、歯ブラシをしっかりして常に虫歯菌数を減らした状態を保ちましょう👍。

⓶、歯や生体側の因子💧。
歯の因子としては歯質が弱い、歯並びが悪い、歯の溝が深いなどでしょうか。生体側の因子としては歯ブラシが不十分、口呼吸、唾液量が少ない、お口の環境を悪化させる疾患などが挙げられます。自分で改善できるものもあれば、歯医者さんやお医者さんの協力が必要なものもあります。すぐに対処できるものもありますし、時間がかかるものもありますね😊。

⓷、食べ物の因子💧。
食べ物の因子としてはやはり糖分、とくにブドウ糖が重要です。虫歯菌のエサそのものであるだけでなく🍚、虫歯菌が作るバリアの材料にもなります。ブドウ糖を多くとる食生活やブドウ糖を多く含む嗜好品がある方は注意が必要となります。また柔らかい物ばかり食べる方もお口に中にプラークが付きやすくなるため要注意。食物繊維を含む野菜などはよく咬んで食べるだけでも、お口の中をきれいにしてくれますよ😊。

⓸、時間の因子💧
頻回に飲食をしているかたは要注意です。1日における間食の回数と虫歯のなりやすさには明確な相関関係があります。1日における間食回数がゼロの方の虫歯のなりやすさを1とすると、1日の間食回数2回の方の虫歯のなりやすさは約1.73、1日の間食回数4回以上の方の虫歯のなりやすさは約2.97となります。また、飲食回数と虫歯のなりやすさを示すときよくでてくるものに「ステファンカーブ」があります。これも少しだけ説明していきましょう。

◎ステファンカーブ
縦軸にお口の中のpH、横軸に時間をとります。お口の中は何も無ければほぼ中性pH7ぐらいで保たれています。ところが食事をとるとこのpHが下がる、つまり酸性に傾きます。しかし一定時間たつと唾液の作用などでまた下がったpHがほぼ中性に戻るということを繰り返しています。このときのグラフの動きを「ステファンカーブ」と呼んでいます⤴。興味がある方は、検索かけてみてくださいね。

問題はこのpHが下がる、酸性に傾くことです😲。虫歯は虫歯菌の産生する酸で進んでいきます。お口の中が酸性に傾くと、それだけ虫歯が進みやすくなるんです😞。特に歯の表面が溶けやすくなるpH値、臨界pHといわれるものがあり、これがpH5.5となっています。この数値を下回る時間が長ければ長いほど、虫歯が進みやすくなります。

また、お口の中がほぼ中性の保たれているときには、唾液に含まれるカルシウムやリンなどの作用により歯の表面は再石灰化といわれる現象が起こっています。溶けだした歯の成分がまた戻っているんですね😊。この時間が短いほど虫歯になりやすくなります。

飲食回数が多いと臨界pHを下回る時間が増えます。逆に再石灰化の時間は減ってしまうんです。当然虫歯になりやすくなります。特に、糖が歯に触れている時間が長くなっている方は注意が必要です。飴やガムをずっと咬んでいる方なんかは特に注意。ステファンカーブでいえばずっと臨界pHを下回っている状態になっていますよ。

さて、ここからは今回注目している⓷と⓸の内容について例を交えながら
くわしくみていきましょう😅。

☆糖分入りの飲み物🍹。
具体的にはジュース(野菜ジュース含む。)、スポーツドリンク、炭酸飲料な
どの清涼飲料水、缶コーヒーなどです。いずれも糖分が多いことが多く、酸性
度も高いです。缶コーヒーの微糖に騙されないようにしてください🙅。頻回に摂取することで歯と歯の間の虫歯ができやすくなる傾向があります。
年代や職業別の糖分入り飲料の摂取傾向をみていきましょう。

●小さなお子さん●
ジュースが圧倒的に多いです。野菜ジュースも駄目ですよ。哺乳瓶で飲ませていることもありますね。小さなころから虫歯が多いお子さんはこの傾向が強いです😞。

●中学生、高校生●
特に運動部に所属している方は要注意。水分補給としてスポーツドリンクを摂取することが多くなります。部活の後は炭酸飲料で、スカッと!大人のビールと一緒ですね(笑)。保護者からの仕上げ磨きも無くなり、目も届かなくなりがちで、虫歯が進行しやすい時期でもあります😞。

●高齢者●
高齢者の方は気が付かないうちに脱水に陥ることがあります🥶。脱水予防のため積極的な水分補給を進められていることも多く、スポーツドリンクを常飲していることがあります。

●野外で働く方々●
夏は暑く、冬は寒いですよね。そのため夏は炭酸飲料などの清涼飲料水、冬は缶コーヒーを飲むことが多いようです😅。

タクシーやトラックの運転手●
長時間車を運転されるため、眠気覚ましをかねて缶コーヒーを飲むことが多いようです。

当院での例となります

例)小学校高学年から来院されており、中学校卒業まで虫歯は全くない状態(カリエスフリーといいます。)でした。高校生となりしばらく来院が途 絶えていましたが(この年代は途絶えがち😢。)、高校2年生の夏に歯がしみるとのことで来院、調べてみると歯と歯の間がのきなみ虫歯になっていました😲。歯ブラシの状態が特別悪くなっていないにも関わらずです。そこで話を聞いてみると、高校生から運動部に入り、スポーツドリンクを部活中はもちろん、日常でも飲むようになったとのこと。確かにすごい日焼けをしている、、、。この時点で気づくべきかもしれませんね😅。そこで飲み物を水やお茶などにかえてもらいました。その後は新しい虫歯はできていません😊。

 

☆飴やガム🍬。
実は結構たちが悪いです。こいつらの悪い所はお口の中に長い間居座る
ことです。虫歯の原因としてはチョコレートやケーキなんかを1番に思い
浮かべるかもしれませんが、お口の中に留まる時間はそんなにながくありま
せん。すぐに飲み込んでしまいますよね。ところが飴は溶けきるまで、ガム
は吐き出すまでお口の中に糖分を出し続けます。さきほどでてきたステファンカーブでいえばずっと臨界pHを下回っている状態になっているんです🥶。飴やガムを日常的に摂取されている方は歯と歯ぐきの間の虫歯ができやすい傾向があります。

例)当院にて半年に1回程、定期検診を受けられている60代の方です。歯ブラシの状態は大変良く、虫歯・歯周病とも安定していました。ところがある日の定期検診で歯と歯ぐきの間や、被せ物と歯との間の虫歯が急激に進んでいました。そこで話を聞いてみると、プロポリス入りの飴にコロナウイルスに対する予防効果があると聞いて、ずっと舐めていたとのこと。確かにそんなこといってましたね😞。虫歯は集中的に治療を行い、飴はやめていただきました。飴の代わりとしては、うがいをしっかり行っていただくようにしました。現在は以前と同じく、安定した状態を保っています。こんなところにもコロナの弊害があるのかと思った次第です😅。

 

飴やガムについてはキシリトール入りのものに変えるとういう手もあります。ただ、注意点が1つ。キシリトール100%の製品は意外と少ないです😲。少しでも虫歯の原因となる糖分が含まれていると、キシリトールの良い効果が打ち消されるとの報告もあります。製品を選ぶ際は注意していただければと思います。あと、摂取し過ぎるとお腹をこわしやすいのも難点ですね😞。

 

☆頻回な飲食🍽

特徴としては咬む所の溝の虫歯が多い傾向があります。摂取する食品に関係なく飲食する回数と相関関係があり、特に若年者に多いのが特徴です😞。特に生活習慣が変わりやすい中学生・高校生になったあたりで、1番奥の歯(この頃の1番奥の歯は第2大臼歯、7番目の歯です。)だけに虫歯ができているお子さんがいらっしゃいます🙅。1番奥で磨きにくかったり、ちょうど仕上げ磨きを卒業する時期だったり、出てきたばっかりで弱い歯だったりと悪条件もそろう時期なのですが、食生活が変わることも関わっています。まずは部活や塾などに行くことで食事が不規則になったり、合間に間食を取ったりが増えます。家族より友達と付き合うことも増えることで、やっぱり外食や間食が増えます。第2次成長期では食の嗜好も変化します。こういったことも一番奥の歯の、咬む所にだけ虫歯ができる大きな要因なんです😅。

いかがだったでしょうか。虫歯の1番の原因は当然虫歯菌です。虫歯菌がいなければ虫歯にはなりません。ですから歯ブラシはとても大事です😊。しかし、歯ブラシだけがんばって虫歯菌を少なくしても、食生活に問題があれば虫歯は進みやすくなってしまいます。歯ブラシ頑張っているのに虫歯によくなるという方は、食生活も見直してみてくださいね。思わぬ所に落とし穴があることがありますよ。

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