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妊娠すると歯が悪くなる?カルシウム減っちゃうから?

今日は昔からいわれている伝承についてです。昔からの伝承は大事ですよね。参考にすることがたくさんあります。
妊娠すると歯が悪くなるといわれていますよね!お腹にいる赤ちゃんを育てるためカルシウムがたくさん必要、歯のカルシウムが吸収し、歯が弱くなる、聞いたことあるんじゃないかと思います。1人目、2人目、3人目と産むにつれて悪くなっていくなんて話も聞きますよね。さて、この伝承本当なのでしょうか?

結論からいうと、歯からカルシウムが吸収され、おなかの赤ちゃんのために使われることはありません。従って妊娠するだけで歯が弱くなるのは誤りです!私たちの細胞は、常に古い細胞が壊され、新しい細胞に置き換わっています。骨にもこのサイクルがあり、これをリモデリングと呼んでいます。しかし歯にはこういったサイクルがないんです。つまり歯は一度作られると、吸収されませんし、新しくなることもありません(内側から若干添加されたり、病的な吸収はあります。)。歯のカルシウムを別のことに利用することは、そもそもできないんです!

しかし、妊娠中に歯や歯ぐきが悪くなりやすいのは事実です。何故なんでしょうか。原因をみてみましょう、、、、、

☆お口のケアがしにくくなります
つわりなどのため、お口の中のケアが難しくなります。歯ブラシを口の中にいれるのもつらくなりますからね。虫歯、歯周病とも進みやすくなります。

☆お口の中の環境が悪くなりやすいです
つわりやお腹が圧迫されることで、食事をちょこっとずつ数回に分けて食べることが多くなります。結果的にお口のばい菌にしょっちゅうエサを与えることになってしまうんです。さらに唾液による、お口の中の洗浄、中和作用も薄まってしまいます。虫歯、歯周病とも注意が必要な環境になってしまいます。
また、酸っぱいものが好きになることも多いですよね。嘔吐などがあるとなおさらですが、お口の中が酸性になりやすくなってしまいます。酸は歯にとって天敵、歯の表面が溶けてしまいます。ひどくなると酸蝕症と呼ばれています。

☆歯ぐきが悪くなりやすくなります
妊娠すると増える女性ホルモンが大好きな歯周病菌がいます。歯周病になりやすい、悪化しやすい状態になります。
妊娠すると歯が悪くなるという伝承、正しいところもあれば間違っているところもあります。しかし、重要なのは歯や歯ぐきが悪くなりやすいのは事実であるということ!これに対しては対策もあります。困ったことがあればなんでもご相談ください😊。

汚いなんて言わせない!唾液の話!②

さて①の続きです!。

歯が溶けるのを防ぎ、歯を再石灰化させる作用があります。

唾液中には歯の構成成分であるカルシウムやリンが豊富に含まれています。歯の表面が細菌の産生した酸や、食物に含まれる酸(酢や炭酸飲料など)で溶けることを虫歯や酸蝕と呼んでいますが、唾液に含まれるカルシウムやリンの濃度が高いとこれを初期段階で防ぐことができるんです。歯のカルシウムやリンが溶けて外に出ようとしても、外側の唾液にカルシウムやリンが多い状態だと出るに出れない、満員電車のドアが開いてホームに人が出ようとするのですが、ホームにも人が溢れていて出られないというイメージです。日々、酸に脅かされる歯が溶けずにいられるのは唾液のおかげです。

もちろん、酸により歯のカルシウムやリンが溶けだしてしまうこともあります。しかし、周りの環境が①で前述した、水分による希釈や緩衝能などで中性に戻ると、唾液中のカルシウムやリンが溶けた歯に戻っていきます。これを「再石灰化」と呼んでいます。チョコレートケーキを想像してください。チョコレートケーキからチョコレートだけ溶けて無くなったとします。しかしスポンジ部分は残っていますね。これにもう一度チョコレートをかければどうなるか?チョコレートケーキに戻ります。イメージとしてはこんな感じでしょうか。

ではスポンジケーキまで無くなったらどうでしょう。この場合、足場であるスポンジも無くなっているため、チョコレートを欠けても元の形には戻りません。これを「う窩」と呼んでおり、治療が必要な状態です。唾液が無ければ、すぐにこの状態になってしまうでしょう。

〇歯の保護作用があります。

歯の表面は「ペリクル」と呼ばれる酸から守ってくれる保護膜で覆われています。これは唾液に含まれるムチンや高プロリン糖たんぱく質によるものです。このペリクル、除去してもすぐ再生がはじまります。

粘膜の保護作用あります。

唾液に含まれるムチンなどの働きで、粘膜を保護してくれています。細菌やウイルスの侵入を防ぐとともに、様々な刺激から粘膜を守ってくれています。この作用は食道まで及んでいます。

〇潤滑作用があります。

さきほどから3度目の登場、ムチンをはじめとする物質の働きによります。食物の飲み込みやすくするほか、発声を滑らかにしてくれています。

〇細胞を活性化する作用があります。

様々な細胞を活性化せる物質を含みます。ちょっと難しくなりますが、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、神経成長因子(NGF)などです。

〇全身の健康状態がわかる。

唾液には多くの生体情報が含まれています。唾液の成分を解析することで、様々な疾患や感染症に罹患しているかどうかがわかるようになってきました。血液に比べて容易に検査ができるメリットもあり、今後さらに発展していくと思われます。

さて、唾液のすごさわかっていただけたでしょうか。簡単にまとめても結構な量になってしまいましたね💦。お口の機能のすべてを支

え、結果として全身の健康を支える唾液、減ったら本当に大変なんです。もう、汚いなんて言ったら駄目ですよ!もはや聖水です!明日か

ら気持ちを入れ替えて日々あがめましょう、、、、、、、でも他人のはですねー(笑)。

汚いなんて言わせない!唾液の話!①

今回は唾液についての話です。一般的には『ツバ』と言われたり、どちらかといえば『汚い』ものとして扱われていますよね。私達、歯科従事者でも、グローブ無しで患者さんのお口の中を触るのは抵抗があるぐらいです。(患者さんも素手で触られるのは嫌でしょうけど、、、)しかし、この唾液、実はすごい力を持っています。唾液なしに、お口の中の健康は守れませんし、全身の健康も守れません。少し唾液について学んでみましょう。

 

唾液は一日どれぐらい作られるのでしょうか?成人ですと大体1.5ℓ、小さなお子さんで500㎖と言われています。結構多いですよね。しかし、人間は1分間に2回唾液を飲み込んでいるため、お口の中から唾液が溢れることは通常はありません。そして唾液の成分は99.5%が水分です。残り0.5%に機能性の高い物質が含まれています。ほとんど水じゃねーかと思いましたね(笑)。でもこの水分(唾液の量に係る)も大事なんですよ。もちろん唾液の質に係る残り0.5%もすごく大事。それぞれの役割を見ていきましょう。

 

★唾液の量による力(99.5%が占める水分の話

 

〇唾液が食べ物をコーティング。スムーズに呑み込めます。

ぱさぱさのパン、そのまま飲み込めますか?本当大変ですよ。下手すれば死にます🥶。

 

〇お口の中が常に安定、清潔に保てます

お口の中は環境の変化が激しいです。いろいろなものが入ってきますからね。常に台風や地震が来てるような状態なんです。それを常にでてくる唾液が希釈、薄めてくれます。まさに、水に流すです。また、前述した通り、人間は1分間に2回唾液を飲み込んでいます。しかも24時間です。部屋でいうなら常に換気されている状態ですよ。こういった作用を自浄作用と呼んでいます。きれいっていいですね。

〇味を感じられます。

味は食べ物が触れただけでは感じません。味物質が唾液に溶けて初めて感じるようになります。唾液がないと食べる楽しみ、生きる楽

しみ激減ですよ。

★唾液の質による力(0.5%が占める機能性の高い物質の話

〇消化作用があります。

アミラーゼというデンプンを分解してくれる酵素が含まれます。消化を助けてくれます。特に日本人は炭水化物の摂取量が多く、唾液アミラーゼの遺伝子を持つ人が欧米人より多いと言われています。

〇抗菌、免疫作用があります。

ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、リゾチーム、抗菌ペプチド、IgA抗体など様々な抗菌物質が含まれます。まるで、「何が来ても大丈夫Σ(・ω・ノ)ノ!」

といわんばかりですね。頼もしい。

〇酸性に傾くお口の中を中性に戻してくれます

唾液の中には重炭酸塩(炭酸水素イオン)が含まれます。これにより酸性に傾きやすいお口の中を、中性に戻してくれます。これを唾液の「緩衝能」と呼んでいます。唾液の緩衝能は普通の水の数百倍と言われており、虫歯のリスクを減らしてくれます。

 

②へ続く!

平均寿命と健康寿命って?歯医者さんと関係あるの?

今回は平均寿命と健康寿命のお話です。

日本は世界でも有数の長寿国です。男性の平均寿命は81.47才、女性は87.57才(2022年発表)となっています。平均寿命は国や地域の保健福祉状態を総合的に示す指標となっており、日本の保健福祉は非常に高い水準にあることがわかります。ビバ、日本。

さて、では健康寿命とはなんでしょう?

健康寿命とは、『健康上の問題で日常生活を制限されることなく生活できる期間』となっています。わかりやすくいうと介護されることなく生活できる期間ですね。とても大事ですね。ではどれくらいかといいますと、、、

男性が72.68才、女性が75.38才(2022年発表)となっています。

おわかりになりますか?結構平均寿命と結構差があるんです。その差はなんと男性で8.79才、女性では12.19才となっており、この期間は要介護の状態です。うん、ピンピンころりとは程遠い( ノД`)シクシク…。私なんて体が大きい(身長191cm)から要介護になったら大変です💦。今から注意しないと、、、(´・ω・`)ショボーン。

実はこの平均寿命と健康寿命、どちらも伸びてきているんです😊。しかし、その差はほとんど変わりがありません。平均寿命と健康寿命との差が大きければ大きいほど、つまり要介護の期間が長ければ長いほど、医療費や介護費、また本人やその家族の負担も増加します。今、日本の医療介護が抱える課題は健康寿命をいかにして伸ばすか、これにつきます。

では、歯科はこの大切な分野に関わっているのでしょうか?実は結構関係があります。様々な研究が報告されているので少しみてみましょう。

☆歯が多く残っている方、歯が失われていても入れ歯を使用されている方の方がそうでない方に比べて、、、

・寿命が長い

   ・生活の質(QOL)が高い

   ・日常生活動作(ADL)が高い

   ・社会での活動能力が高い

   ・毎日の楽しみが多い

   ・筋力や敏捷性、平衡性が高い

   ・転倒や骨折のリスクが低い

   ・認知症を発症するリスクが低い

   ・脳梗塞を発症するリスクが低い

   ・心電図の異常が少ない

   ・視力が良好👀

   ・聴力が良好👂

   ・総医療費が安い

などなどきりがありません。

さらにお口の中を清潔に保つことで誤嚥性肺炎の予防、歯周病を防ぐことで糖尿病や動脈硬化、関節リウマチ、腎臓疾患の予防や改善に繋がります。

現在では要介護要因の半分以上はお口の中の状態に関連するとまでいわれています。すごい、一石何鳥ですか😲。さあみなさん、歯医者さんへレッツゴー、、、、、。

失礼しました。少しでも貢献できるよう精進させていただきます。

お口の中と認知症?えっ関係するの?

今回はお口の中と認知症の関係についてです。関係してるのかって感じですよね💧。しかし数々の研究・調査によって因果関係があることがわかっています。簡単にですがご紹介させていただきます。

まずは認知症についてです。認知症は現在、要介護になる原因別疾患において第1位となっています。しかも認知症の程度により、肉体的には元気な状態から寝たきりの状態まで様々、介護する側も非常に負担がかかる疾患です。福岡で勤務していた頃は往診によくでており、認知症専門のグループホームにもお邪魔させていただいていました。実際、様々な状態の方がいらっしゃいましたし、だんだんと病態が変化していくことも目の当たりにしています。

ではお口の中と認知症との関係についてわかっていることをいくつか、、、

歯がほとんど無く入れ歯を使用していない方は、歯が20本以上ある方に比べて、認知症の発症リスクが1.85倍高い。

☆歯がほとんど無い方でも、入れ歯を使用することで認知症の発症リスクを4割ほど減らすことができる。

☆ある期間において、歯周病の進行が進んでいる方ほど、認知機能の低下が著名であった。

☆かかりつけ歯科医院が無い方はある方に比べて、認知症の発症リスクが1.44倍高い。

                 など他にも様々な結果が示されています。

【これらのデータは、年齢など、調べようとする因子以外の因子で、疾患の発生

に影響を与える因子(交絡因子といいます。)をきちんと調整しています。】

さて、次にどのように影響していくかです。いくつかルートが考えられています。

★虫歯や歯周病による歯の喪失

咀嚼能力の低下

食品選択の変化(柔らかいもの、炭水化物主体となります。)

栄養状態の変化(ビタミン類の摂取不足などが認知症になりやすいことがわかっています。)

認知症

★虫歯や歯周病による歯の喪失

咀嚼能力の低下(咬む回数の減少、飲み込むようになる。)

脳の認知領域の変化(脳への刺激減少、認知機能の低下。)

認知症

★虫歯や歯周病

慢性の炎症(炎症により産生された悪いやつの血液内濃度が高まると、認知症を発症しやすくなることがわかっています。)

認知症

認知症に今現在有用な特効薬は無いのが現状です。今後はより増えていくだろうと予想されており、政府予測で2025年に65才以上の約700万人が認知症になるとされています💧。つまりは要介護になるということです。

認知症についてはお口の中のことに限らず、様々なリスク因子や対策がいわれています。その中でも、お口の中の環境を良くしておくことは、認知症に限らず他の疾患に対する効果も含め、非常にコストパフォーマンスは高いと考えています。さあ、みなさん今から認知症予防に励みましょう。歯医者さん有効ですよ。

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