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学校歯科健診って?

さあ、今年もやってまいりました。学校歯科健診の季節です。例年4月から6月の間に必ず行われることが決められており、この時期当院は健診結果票を持ったお子さんがたくさん来られます。定期的に通院されているお子さんはもちろん、初めて当院を受診される方も多い時期ですね。健診結果票で要治療になっていると気になりますよね。ちなみに年2回、もしくは3回行っている学校もあったりします。

では、学校歯科健診とはどんなものなのでしょうか?その特徴や結果の見方をみていきましょう😊。

 

学校歯科健診の特徴

⓵、集団を対象としていますΣ(・ω・ノ)ノ!。

学校の歯科健診は多くのお子さんを対象としています。学校によって規模は違いますが、これまでの経験では、通常ですと半日から1日で少なくとも150人、多い時は450人ほど診ています。ちなみに分校だと10人ぐらいのときもあります。1人1分が大体の目安となるのですが、450人になると450分(7時間30分、、、)ほど、、、🥶。お昼の休憩を挟んでも、正直死ねます_| ̄|○。腰痛―――――い😢。

 

ちなみに全員が受けることになっており、健診日に休んでも、後で受診するよう言われます。また、以前は治療の必要なお子さんだけに健診結果を通知していましたが、現在はすべてのお子さんに健診結果票を渡しています。お口の中が健康であるという結果をきちんと評価するようにしています✨。

 

⓶、確定的な健診ではなく、スクリーニング検査ですΣ(・ω・ノ)ノ!。

  歯医者さんで行う健診では医学的な立場から確定診断を行います。学校歯科健診はスクリーニング検査となっており、確定診断とはいえないけれど各お子さんの問題をできるだけ早期に発見することはもちろん、保健教育に役立てることを目的にしています😊。

 

⓷、基本的に視診で判断しますΣ(・ω・ノ)ノ!。

基本的に見るだけの検査です。以前は短針という先の細い器具でくわしく調べたりしていましたが、歯を傷つける可能性があることから現在は行いません💦。

 

⓸、みえにくいですΣ(・ω・ノ)ノ!。

小学生ですと立ったまま、中学生以上だとイスに座って行うことが多いです。歯医者さんと同じように、寝た状態で診ることはありません。無影灯もありませんし、エアーもありません。もちろんレントゲンなども使いませんので、どうしても正確な診断は難しい環境です💧。ちなみに中学生、高校生の女の子はお口を大きく開けてくれないことも多いです。まあ、かっこいい歯医者さんの前では恥ずかしいですよね😊。うん、わかる。大丈夫ですよ( ´∀` )。

基本的に正確な診断は難しい健診となります😞。とはいっても学校歯科健診

で問題があれば、みるだけでわかる程の問題があるということです。必ず歯医者

さんに行くようにしましょう。まあ大丈夫なときも多々ありますけどね😅。

 

学校歯科健診の結果の見方。

⓵、歯の項目🦷

 ○異常なし。虫歯なし。

見てはっきりわかるような虫歯はありません。

○CO(シーオー。要観察歯。)。

見てはっきりとした虫歯は確認できないが、虫歯の初期病変の徴候(白濁、白斑、褐色半)が認められる状態。放置すると虫歯に進行すると考えられるため、歯ブラシの状態や食生活の確認など学校だけでなく、歯医者さんにおいても確認や適切な指導を受けた方がいい状態の歯を意味します⚠。

 ○C(虫歯があります。要処置歯。)。

見て明らかに虫歯が確認でき、治療を必要とする状態。歯医者さんへの受診を指示されます😞。

○要注意乳歯。

そのまま残すかどうかの判断を要すると認められる歯です。歯医者さんへの受診を指示されます😞。

⓶、歯垢(プラーク。)の項目🦠

 ○ほとんど歯垢の付着を認めないもの。

きれいに歯ブラシできています。この状態を維持しましょう。

○歯の3分の1以下に歯垢の付着を認めるもの。

歯ブラシの指導は必要な状態です。家庭での歯ブラシを丁寧に行うようにしましょう。歯医者さんへの受診までは指示されないことが多いようです⚠。

○歯の3分の1を超えて歯垢の付着が認められるもの。

歯ブラシの指導はもちろん必要で、場合によっては生活習慣に問題が無いか健康相談なども行うべき状態です。歯医者さんへの受診も促されます😞。

⓷、歯肉(歯ぐき。)の項目👄

 ○異常なし。

歯肉に炎症が無い状態です。この状態を維持しましょう。

○GO(ジーオー。歯周疾患要観察者。)。

歯垢の付着が認められ、歯肉に炎症がある状態ですが、歯石の付着はありません。歯ブラシを適切に行い、生活習慣を改善することで、炎症の消退が期待できる程度の状態であり、歯医者さんへの受診までは指示されないことが多いようです⚠。

 ○G(ジー。)。

精密検査による診断や治療が必要な歯肉の状態です。歯石の付着を伴うものや、歯ぐきが増殖するように腫れている場合にこの判定になります。歯医者さんへの受診を指示されます😞。

⓸、顎関節の項目。

 ○異常なし。

顎関節に異常は認めず、特に何の問題も無い状態です。

○定期的な観察が必要です。

お口を開け閉めする際に顎関節から音がなったり、睡眠中の歯ぎしりなどがあるとこの判定になります。特に自覚症状や機能障害はない状態で、基本的には経過観察となります⚠。

○専門医(歯科医。)の診察をうけましょう。

お口を開け閉めする際に痛みがあったり、お口が開きにくい、お口を開け閉めする際に顎の動きがふらつくなどの症状があるとこの判定になります。歯医者さんへの受診を指示されます😞。

⓹、歯列・咬合(歯並び・歯の咬み合わせなど。)の項目。

 ○異常なし。

歯列・咬合に異常は認めず、特に何の問題も無い状態です。

○定期的な観察が必要です。

現在の状態に問題はあるが、今後の成長や歯の生え変わりなどで改善する可能性がある状況です。問題が確定していないといってもいいかもしれません⚠。学校歯科健診において唯一明確に基準が定められていない項目でもあり、判断が難しい項目だったりします( ゚Д゚)。

○専門医(歯科医。)の診察をうけましょう。

  経過観察をしていても変化しない、異常が確定しているもの。具体的に判断する基準が決められています(以下参照。)。歯医者さんへの受診を指示されます😞。

 

※叢生(歯が重なっているなど、顎に入りきれていない状態。)

隣接する歯と歯が4分の1以上重なりあっているもの。

※正中離開。

上の1番前の歯同士が6mm以上離れているもの。

※開咬。

奥歯でしか咬んでおらず、上下の前歯で6mm以上の空隙が認められるも

の。ただし歯がでてきている途中のものは含まない。

※上顎前突(出っ歯。)。

下の前歯より上の前歯が7~8mm以上前にでているもの。

※反対咬合。

前歯において2本以上、下の前歯が上の前歯より前にでているもの。

※過蓋咬合。

下の前歯が上の歯肉に咬みこんでいたり、咬むと下の前歯が上の前歯に隠れてみえなくなるもの。

他にも細かく決められていますがこんなところです。結構多いですよ😅。

⓺、その他の項目。

唇や頬、舌などについても異常所見があれば挙げていきます。

 

さて項目としてはこんなところです。学校歯科健診とはいっても結構みる項目はあります。これらを見えにくい環境で、1人1分ほどでやっていきます。最初の方でも書きましたが正直死ねます_| ̄|○。腰痛―――――い😢。

 

近年の傾向として、子供の虫歯に関してはずっと減少してきています😊。お子さんに携わるすべての方の努力の賜物です。今後もその傾向が続けばいいなと思っています👍。その一方、歯並び・歯の咬み合わせに関しては異常が増えているといわれています😅。

 

 

また、気になるのは学校歯科健診で要治療者と判断されたお子さんの受診率は

 

だんだん減っているといわれています😲。両親共働きだったりして、なかなか歯医者さんに連れていける時間がないなど様々な理由が挙げられています。学校歯科健診で要治療と判断されるというのは、きちんと歯医者さんでみてもらった方がいいということです。ですから学校歯科健診の結果は是非とも捨てずにお子さんのお口の健康のために生かしていただければと思います。いつでもお待ちしていますよ😊。