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親が赤ちゃんにチューしたら駄目ですか?

さて今回はよく聞かれる質問からです。

さすがに「こどもにチューしたら駄目ですか?」とストレートに聞いてくる方はいませんが、顔や口の周りでのスキンシップはやめた方がいいかどうかを聞いてくる方は多いです。特に虫歯予防に熱心なお母さんに多いですね。お子さんのためにいろいろと調べて、よく勉強なさっていると感じます。

 

虫歯は感染症であり、産まれたばかりの赤ちゃんのお口の中に虫歯菌はいないことがわかっています。ところが大人になると、ほとんどの方のお口の中に虫歯菌が棲みついています。虫歯菌が感染しやすい時期が1才半から2才半であることを踏まえると、虫歯菌の感染はご家族、特にもっとも多くふれあうご両親から感染することがほとんどであると考えられます。そのため、ご両親の虫歯が多いとお子さんの虫歯も多くなります。似ちゃうんですね。

 

では、どうすればいいか?感染経路をすべてつぶしてしまえば大丈夫ですよね!お子さんとご両親の顔やお口の周りでのスキンシップをやめてしまいましょう!チューはもちろん頬ずりも、お鼻をカミカミしたり、おでこをごっつんこしたりお顔に息を吹きかけても駄目です!お食事の味見も禁止、お食事が熱い時フーフーしてあげるのも駄目!食器やお箸、スプーンにいたるまで家族で別にしてしまいましょう!普段はマスクをしてもいいかもしれませんね!

 

うーん?どうなんだ?楽しくないな。そこに愛はあるんか。やればやるほど、親子の絆がなくなっている感じがする。子育ての楽しみもなくなりそう( ノД`)シクシク…。そもそもスキンシップを我慢できそうもない。うんっ、無理!この案はボツにしましょう。

 

かわりの案です。スキンシップを制限するのではなく、ご両親のお口の中から虫歯菌を減らすというのはどうでしょうか。感染が成立するには【宿主】、【感染経路】、【感染源】が必要になります。今回宿主(親と子)は減らせません。感染経路を完全に遮断するのもねー、できなくはないかもですが。となると感染源である虫歯菌を減らすしかありません。赤ちゃんに虫歯菌はいませんから、ご両親が日々の歯ブラシをがんばる。また歯医者さんで定期的な検診をうけたり、クリーニングやブラッシング指導を受けたりして、お口の中の虫歯菌を減らしましょう。そうすれば、食事の時にスプーンなどの共用を避ける程度で大丈夫。ちょっとぐらいチューしたってどうってことありません。ご両親の健康にも繋がっていいことしかありませんよ。

 

いかがでしょうか。これならどうにかできそうではないですか?お子さんを大切に思う気持ちや愛する気持ちを中心にして、虫歯予防も広がることが理想ですよね。さらにおじいちゃん、おばあちゃんなんかも巻き込んでいきましょう。どんどんその輪が大きくなるといいですね。