こどもの歯が早く抜ける病気があります
お子さんの歯の生え変わり楽しみですよね😊。お子さんにより若干の差はありますが、早ければ4才後半から、平均では6才頃から生え変わりが始まります。最初に生え変わるのは下の1番前の歯になります。少しずつこどもの歯の根っこが無くなり、ぐらぐらしてきます。そして、ポロっと抜けてしまいますね。その後、大人の歯がでてきます🦷。
他にこども歯が抜ける要因として多いのは外傷でしょうか。こればっかりは注意していても起こるときは起こりますね😞。
そして今回ご紹介するのは、こどもの歯が早く抜ける病気です。病気といっても歯周病や虫歯ではありません。遺伝性で全身的な病気となります😲。その病名は『低ホスファターゼ症。』ですΣ(・ω・ノ)ノ!。聞いたことある方は少ないかと思いますが、歯科関係者には比較的良く知られた病気です。特にお子さんを多くみている歯医者さんは絶対に知っていますよ。
低フォスファターゼ症は全身に代謝異常を起こす、進行性の疾患です。原因は硬組織(骨など。)の石灰化や神経伝達物質の合成に重要な働きをする、“組織非特異的アルカリフォスファターゼ”を司る遺伝子の突然変異で、それによって酵素の機能が欠損し、様々な障害がでます(。´・ω・)?。できるだけ早期発見したい疾患です。
しかし、発症割合が10万人に1人と極めてまれなため情報が少なく、早期に発見できる機会が限られています。様々な症状は出るのですが、なかなか気づかれない病気なのです。お医者さんに相談して、第1に疑われる病気ではないのです😞。
そのような中、こどもの歯が早期に抜けてしまうという症状は、一般の方にも比較的わかりやい特徴的な所見となっています。歯医者さんなら言わずもがなです。そのためこの病気は、歯医者さんで疑われて、お医者さんで精密検査、確定するといったことが多い病気となっていますΣ(・ω・ノ)ノ!。
具体的にこどもの歯がどれぐらいで抜けるかといいますと、最初に抜ける時期としては1才~2才が多いとされています😲。通常ですと早くても4才後半(これでもかなり早いです。)ですから、圧倒的に早いです。最初に抜けるのは下の前歯が多いですね。そして上の前歯と続きます。複数歯に及ぶことがほとんどですが、前歯だけに限局した症例が多いようです。ただ、重篤な場合や奥歯や、大人の歯にまで影響がでることもあります🥶。
最近は低フォスファターゼ症に対する治療薬も出てきており、成果も上がっているようです。早く病気に気付くことができれば、それだけ治療の効果が期待できます😊。何か気になることがあればご気軽にご相談くださいね。
2024年5月18日 | カテゴリー:新着情報, 歯科の豆知識 Q&A, 院長からの発信 |