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歯を長持ちさせるには 一覧

スポーツ用のマウスピースについて😊

今回はスポーツ用のマウスピースについてです。

当院でも作成していますが、このスポーツ用のマウスピースの需要は年々高まっているように感じます。

スポーツ用のマウスピースには大きく2つの役割があります😊。1つはしっかり咬み締めることで力を目一杯出せるようにすること、そしてもう1つが外傷の予防です。特にスポーツ時の外傷は近年増加傾向にあるので有効です。ラグビーなどでは試合をする際に、スポーツ用のマウスピースの着用を義務付けています。最近は練習でもつけないと参加できないようです👍。

さてこのスポーツ用のマウスピースですが、既製のものとカスタムメイドのものがあります。それぞれ特徴があるのでみてみましょう。

🌟既製のスポーツ用マウスピース。🌟

一番のいいところは安くて気軽に買うことができることです。スポーツ用品店やネットでも買うことができます🎶。結構売れているようです。ただし、細かい所の調整ができないため、適合が悪いことが多いです。すぐはずれてしまったり、発音や呼吸がしにくくなったりと競技にも影響がでます😞。実際そういった研究報告もあります。また、そういったことから、買ったけれどもあまり使用していないことも多いことがわかっています😢。

🌟カスタムメイドのスポーツ用マウスピース。🌟

歯医者さんで型をとって作るため適合もよく、細かい所まで調整がききます。個人個人に合わせて、また、競技するスポーツに合わせての調整が可能で、協議のパフォーマンスを阻害せず快適に使用ができます👍。デメリット?は歯医者さんへ行かないといけないところですね。型を採って作製するためできるまでで2回、調整を含めるともう1回は最低でも必要となります。また、費用も既製のものと比べると高くなってしまいます💦。

スポーツ用のマウスピースはきちんとあっていないと、効果がはっきできません。基本的にはカスタムメイドのものがお薦めですね😊。ただ1度作って終わりというわけではありません。使っていると劣化してきますし、壊れることもあります。その場合は買い替え、もしくは作り替えが必要です。次はその基準をみていきます。

◎唇の力だけではずれるようになったら新しくしましょう。

すぐ外れるようでは、役目が果たせません😢。

◎穴が開いてきたら新しくしましょう。

しっかり使っていると咬む所に穴があいてくるんですよ💧。

◎成長に合わせて新しくしましょう。

お子さんの場合、成長とともに顎が成長していきます。また歯並びも変わっていきます。それに合わせて作り替えていく必要があります😊。

◎変形してしまったら新しくしましょう。

自然に変形することはあまりないのですが、熱に弱い材質でできているので、熱湯で消毒する、ポケットにいれたまま乾燥機にかけるなどの行為で変形します。他にも夏に、車の中にずっと入れていて変形したこともありました。熱には注意です🙅。

しっかり使っていると大体1年に1回ほど作り替えになるイメージですね。

面倒かもしれませんが、しっかりと力を出せるように、また、お口の中を守るた

めに必要です。是非しっかりとしたカスタムメイドのスポーツ用マウスピース

を使ってくださいね。

下の子ほどよく虫歯になるんです😢

さて、今回は皆さんが陥りやすい問題についてです。それは、『下の子ほど虫歯ができやすい。』、です。まさにあるあるです。うちもそうだって思った方は手を挙げて(^O^)/は~い。

原因ははっきりしています。いわなくてもわかると思うのですが1つ1つみていきましょう。

🌟下の子ほど歯磨きが手抜き。🌟

下の子ほど歯磨きが手抜きになっていませんか❓。1人目のお子さんと同じようにできていますか❓。いわないでいいです。絶対できていませんから。そもそも歯磨きに限らずですからね😊。どこかで甘くなっていますよ。まあ、頑張り過ぎても疲れます。

🌟食事や間食が不規則になりやすい。🌟

食事や間食も1人目のお子さんより下の子の方が不規則になりやすいです💦。1人目のときはその子中心で良かったんです。でもお子さんが増えるとそうはいきません。お子さんの必要摂取カロリーは身体の大きさに比べると多くなっており、3度の食事だけでは胃が小さいため確保できません。そのため間食が大事になるのですが、これも年齢によって変わってきますし、個人差も大きいです。兄弟姉妹間でも同じというわけにはいきません😲。すべてに合わせるのは不可能です。必然的にどこかで甘いところができてきます。

ちなみに、「間食時間。」と「間食の回数。」は虫歯の発生と密な関係があることがわかっていますよ🥶。また、今回のテーマとははずれますが、もう1つ強い関係があるのが、「買い食い。」となっています。逆に、「間食が1日1回以下。」と「間食時間に規則性がある。」などは、虫歯の減少に働くことがわかっているんですよ👍。

🌟悪いことを覚えるのが早い。🌟

1人目のお子さんが砂糖の量が多い、おいしいお菓子を食べるようになったのはいつでしょうか❓。甘いジュースを飲むようになったのはいつでしょう❓。下のお子さんはそのときそれらを一緒に食べたり飲んだりしていませんか。だって、下の子だけあげないのはかわいそうです😢。仕方ない、仕方ない🙅。

まあ、こんな感じですね😊。どうしてもお子さんの数が増えるほどどこか甘いところがでてきます。これはお口の中に限らずですよね。だって、どう考えても大変です。

もちろん、2人目以降のお子さんでもなんの問題がないこともあります。頑張ってらっしゃるなと本当に思います🎉。逆に1人目で虫歯が多い場合は、2人目・3人目も虫歯が多い傾向があります。これもどうにかしたい😢。

子育ては楽しいことも多いですが、やっぱり大変です😊。いつもいつも完璧を求めても疲れてしまいます。少し手を抜きつつも、うまくやっていければと思います。大変ですができるだけ、でもぼちぼちやっていきましょう。

咬む力が強い方の特徴!

皆さんは咬む力を意識したことはありますか❓。咬む力というのは結構強いです。少なくとも自分の体重以上がかかっていることがわかっています😲。それが一生続くのですから、歯も大変なんです。

咬む力が強い方は弱い方より注意が必要です。歯は消耗品です。車でいえばタイヤにあたります🚙。使えば使うほど、負担が重ければ重いほど消耗していきます。それは歯も同じで、同じ歯ならば、咬む力が強い方の方が早く消耗してしまいます💦。これがあなどれない💧。歯を失う原因は虫歯と歯周病で多くを占めますが、咬む力で歯が割れることで失うことも珍しくありません。虫歯や歯周病が原因でも、最後は虫歯で薄くなった歯が割れることで、また、歯周病で歯を支える骨が無くなり、咬む力を支えられず痛みがでて抜くことが多いです。そう考えると最終的な歯を抜く原因として、咬む力はかなりの割合を占めます😢。

注意が必要な咬む力ですが、咬む力が強い方はお口の中やその周りに特徴があります。また、特有の症状がでることも多いですね。今回はそういった特徴や症状をみてみましょう👍。

★歯にでる特徴や症状。

・歯の摩耗、咬耗、すり減り。

歯が全体的に短くなる。

前歯の先が鋭くなる。

糸切り歯の先が丸くなる。

奥歯の溝が無くなる、平らになってくる。

奥歯に謎のくぼみができる。

・歯の破折。

小さく欠けることもあれば、歯の根っこまで完全に割れるなど様々💦。

・歯と歯ぐきの境目にくぼみができる(くさび状欠損と呼んでいます)。

・知覚過敏。

しつこい知覚過敏が多いです😢。

・詰め物や銀歯など、人工物がはずれやすい。

★歯ぐきにでる特徴。

・歯ぐきが下がる💦。

★骨にでる特徴。

・歯の周りの骨が無くなる。

歯の周りの骨が無くなり、歯に揺れがでてきます。咬む力を逃がすための身体の適応反応ともいえます。

・顎の骨が厚くなる。

咬む力を支えるために骨が厚くなります。下の顎の舌側や上顎の口蓋と呼ばれる部分が膨らんできます。特にみやすいのは下顎の舌側です。膨らんでいませんか❓。

★顔貌にでる特徴。

・顔貌が四角形。

スクエアタイプと呼ばれます。お口を動かす筋肉などが発達しているためです。逆に咬む力が弱い方は下顔面が細く、長顔の傾向があります(こちらはテーパリングタイプと呼ばれます。)。

★顎の関節にでる症状。

・顎関節症。

顎の関節(耳の少し前あたり。)にも負担がかかりやすく、いわゆる顎関節症になりやすいです。症状は顎関節の変な音、痛み、そしてお口が開きにくいなどです。

★味覚への影響。

・鉱味や酸味がします。何故❓。

★お口や中や周りの痛み、頭痛。

・お口の周りの筋肉などに痛みがでてきます。これが結構強く、痛み止めを服

用しないといけないほどです😲。

いかがでしょう。様々な特徴や症状があるんです。一度お口の中や顔貌をみてみてください。もしくはなにかあてはまる症状があったりしませんか❓。特に痛みで悩んでいる方は多いです。虫歯や歯周病がないのに歯がしみるのが続いていたり、定期的に原因不明な強い痛み出ている方は咬む力の影響が出ている可能性が高いです🥶。マウスピースなど対応法もありますので、不安があればご相談ください。

予防歯科とは❓

皆さんは予防歯科って聞いたことありますか❓。テレビの宣伝なんかでも耳にしたことある方もいるのではないでしょうか。「予防歯科をはじめましょう♪。」みたいな感じですね。では何を予防しているのでしょう。まあ、すぐに思いつくのは虫歯や歯周病ですね。歯医者さんの治療のほとんどをこの2つを原因とする病気が占めています。みなさんから見ても歯医者さんに治療に行くといった場合、原因はこの2つがほとんどでしょう。当然と言えば当然です💦。

しかし、この予防歯科、学問としてはよくわからない位置づけとなっています❓。大学の歯学部はたくさんの講座に分かれています。虫歯を専門とする講座、歯周病を専門とする講座、歯を作る(入れ歯なんかも含む。)講座、矯正を専門とする講座、お子さんの治療を専門とする講座、お口の手術などを専門とする講座(口腔外科。)などもっとあります。大学によって様々です。その中に予防を専門とする講座があったりします。それが、予防歯科学講座です。

今は変わっているのかもしれませんが、当時の予防歯科は何をしているのかがよくわかりませんでした😞。虫歯や歯周病の定期健診を請け負っているような診療科となっていましたが、講義や実習の内容とも、他の講座とほぼ被っているのです💦。当たり前と言えば当たり前です。虫歯や歯周病を専門とする講座もあるのですから。

当時はちょっとやってみようみたいな感じだったんでしょう🎉。予防歯科という概念はアメリカで発祥、ヨーロッパ(特に北欧。)にて熟成され、日本にもたらされています。それを大学で立ち上げるのが1つの流行りという感じでしょうか。

実際、あまり意味のないものとなっていました。何というか日本の行政、縦割りの悪さが出ている感じです。本来予防歯科はそういうものでは無いのです😢。

イメージとして歯医者さんの世界を1つの町とします。そこにたくさんの家が建っています🏠。その家を歯医者さんが行う様々な治療や処置としてください。予防歯科もその家の1つと思ってもらえればいいと思います。これが、大学での考え方でした( ノД`)シクシク…。でも、本来目指すべき姿は、土壌・地面が予防歯科であり、その上に様々な治療や処置となる家が建っていないといけないのです。予防というものはすべての治療や処置の土台にならないといけない👍。そうしないと、治療や処置を繰り返すだけになってしまいます、さらに言えば、予防歯科という土壌・地面をしっかりすることで建っている家を減らす、小さくすることが目標です。目指すは更地、それがお口の健康はもちろん全身的な健康へと繋がります😊。わかりにくですよね😢。

テレビなどで流れる予防歯科という言葉を聞くと、虫歯や歯周病などを予防するというイメージが強いです。お口に中の2大疾患ですから、仕方が無い所もありますが、歯並びや咬み合わせ、お口の機能、その他のお口の中の病気すべてにおいて考えなくてはなりません。最終的にお口の健康を維持し、全身的な健康への寄与、幸せな人生を送れるようにサポートするのが予防歯科なのです。少なくとも私はそういった認識です😊。

ちなみに予防歯科というフレーズは歯医者さんに通いやすくする、歯ブラシや歯磨き粉の販売にも一役買っているようです。要するに世間でいわれる予防歯科には商業的な意味もあります。世間受けもいいのでしょう。まあ、いろいろあるんですよ。

侵襲性歯周炎というのがあります!

今回は少し珍しい歯周炎についてです。それは侵襲性歯周炎というものです。名前からちょっとすごそうですよね🥶。一般的な歯周炎は慢性歯周炎といわれており、主原因は歯垢(プラーク。)、進行速度は比較的ゆっくりで高齢になるほどかかりやすいイメージではないでしょうか。

しかしこの侵襲性歯周炎はちょっと違います。10代や20代など若い時期に発症することがほとんどで、急速に進行します💦。プラークの蓄積量と疾患重症度が無関係であることが多く、歯ぐきの赤みや腫れ、歯ぐきからの出血などの炎症所見も少なく見た目はそんなに悪くありません。遺伝的な要素があるようで、特定の家族内や家系内に多いことがあります💧。どういうわけか前歯と奥から2番目(親知らずは除いて。)の第1大臼歯で特に進行しやすい特徴があります。発症率は0.05%~0.1%と低いのですが、レントゲンを撮ると「若いのにどうしてこんなに悪いの❓。」ってびっくりするぐらいです。

日本人での発症率は低いのですが、海外では結構高く、人種によりますが5%や10%だったりします。正直こんな歯周病が10%の確率で起こると思うと恐怖しかありません🥶。そのため海外のほうがこの侵襲性歯周病の研究が進んでいます。ある特定の細菌(アクチノバチラス・アクチノミセテムコミタンス、略してAa菌。)が強く関わっているといわれており、特にその細菌の中でも明らかに侵襲性歯周炎への影響が強いタイプが発見されています🦠。

しかし、Aa菌自体は日本人からも検出されるのですが、侵襲性歯周炎への影響が明らかに強いタイプは日本人では検出されません。そのため日本人では侵襲性歯周炎の発症率が低いと考えられています👍。

日本人での侵襲性歯周炎の発症は細菌学的な要素よりも、宿主の要素の方が大きいといわれています。新たに注目を浴びている細菌もいますが、宿主の代謝や免疫に関わる遺伝子による要因の方が強そうです。現在も国内外で活発に研究が行われていますが、まだ明確な結論は得られていないのが現状です😞。

遺伝的な要因があるということであれば注意はできます、家庭内や家系内で歯を早期に失っている方がいないかを調べてみてください。もしそういった方がいれば早めに歯医者さんを受診し、早期発見・早期治療を心がけます。もちろん定期検診は必須です。間隔は短めが無難ですね。遺伝的な要素があるといっても、細菌がいなければ侵襲性歯周病も進みません。通常の歯周炎より注意は必要ですが、十分に歯と歯ぐきを守っていくことはできますよ。

歯周病菌は子供に感染するの❓

虫歯や歯周病が感染症であることがだいぶ知られてきました🦠。特に虫歯に関しては、歯が出始めた頃から感染が始まることを知っている方が多くなってきたと思います。ひかる歯科ちえこども歯科にも、歯がでてきたばかりのお子さんがたくさん来られていますよ😊。虫歯の感染を防止するためにはどうすればいいかの質問も多いです。

虫歯菌の感染についても少し説明しましょうか。虫歯菌が1番感染しやすいのは、2才頃(概ね1才半から2才半。)です。この時期は『感染の窓』とも呼ばれており、本当に虫歯菌の感染が起きやすい、時期となっています。そしてもう1つ、虫歯の感染に関しては2才を境に大きな違いがでるものがあります。

それは将来の虫歯へのなりやすさです。その研究結果をみてみましょう。スウェーデン、イエテボリ大学の研究です🌟。

2才前に虫歯菌に感染したこども → 4才時における虫歯の数 5.0

2才後に虫歯菌に感染したこども → 4才時における虫歯の数 0.3

おわかりでしょうか。2才を境に16倍近い差がでています。将来虫歯にならないようにするには、虫歯菌への感染をできるだけ遅くすることが大事です。少なくとも2才以降にすることが大事となります😊。ここまでくわしくは認知されていないとは思うのですが、小さい頃が虫歯菌の感染防止に大事であることはずいぶん浸透してきていると思います。

では歯周病菌の感染はどうなっているのでしょうか❓。こちらはあまり知られていないように思いますね。実は、虫歯菌の感染に比べるとちょっとはっきりしない所もあるんですよね、、、、、😞。

実は歯周病菌の感染も小学校入学前から始まっていることがわかっています💦。しかし、この頃の歯周病菌の感染は病原性の低いもののみとなっています。感染源は家族の唾液などからですね。そして、小学校高学年ぐらいまでに、中等度の病原性をもつ歯周病菌が棲みつき始めます💦。これも感染源は家族の唾液などからといわれています。

最後に病原性の1番強い歯周病菌の感染です。このばい菌はPorphyromonas Gingivalisと呼ばれています。最も有名な歯周病菌といってもいいでしょう🦠。このばい菌が感染するのは、概ね18才以降といわれています。感染源は家族の唾液による感染よりも、恋人や配偶者の唾液による感染がほとんどとされていますね。注意していただきたいのは18頃ではなく、18才以降となっているところです。つまり、18才以降ずっと注意が必要なのです😲。

虫歯菌の感染は『感染の窓』とも呼ばれる2才頃を乗り切るとずいぶん楽になります。しかし、歯周病菌の感染予防は、子供の頃だけでなく、ほぼ人生を通じて注意が必要となります。ここが大きな違いとなります💧。

 

ちなみに、ペットからも感染することがわかっています。犬や猫にはヒトと同じ歯周病菌もいるのですが、独自の歯周病菌もいます🐶🐈。これらも、ヒトに感染することがわかっています。ちょっと注意ですよ😢。

虫歯菌とは❓

虫歯がばい菌による感染症であることがずいぶん浸透しましたね。みなさんが知っている虫歯菌としてはミュータンス菌(ストレプトコッカス・ミュータンス、Streptococcus Mutans。)でしょうか🦠。宣伝などでもでてくるので聞いたことある方は多いかと思います。そして、もう1つ、代表的な虫歯菌として、乳酸桿菌(ラクトバチルス、Lactobacillus。)がいます🦠。こちらは少し、マニアックですかね。詳しい説明は今回省きますが、ミュータンス菌は虫歯の発生に、乳酸桿菌は虫歯の進行に強く関与します😢。

虫歯の発生が無ければ、虫歯の進行はありえません。そのため、虫歯菌に対する研究や虫歯対策のほとんどはミュータンス菌をターゲットにしたものとなっています。実際影響が大きいので当然です💧。歯を溶かす酸を産生するのはもちろん、自分たちを守るバリアを張ったりして結構手強いんですよ。

しかし、最近の研究で、いままで虫歯菌として認知されていなかった普通のばい菌も虫歯に関与することがわかってきています🦠。虫歯菌の条件として、歯を溶かす酸を産生できることが1番に挙げられるのですが、実はお口の中の汚れ(プラーク。)に含まれる多くのばい菌は、糖を代謝して酸を産生できるのですΣ(・ω・ノ)ノ!。また、歯が溶けるにはpH5.5以下になる必要があるのですが、この条件もクリアーしていることがわかっています。つまり、普通にお口の中に存在するばい菌であっても、虫歯の原因になる、油断できないということです😢。

また、ミュータンス菌をもたないヒトでも虫歯ができることもわかっています💧。スウェーデンでの研究報告になりますが、虫歯があるヒトのお口の汚れ(プラーク。)や唾液を採取し、どんなばい菌が検出されるか調べました。結果、お口の中の汚れでは39%、唾液の中では11%の方で、ミュータンス菌が検出されませんでした。このことから、ミュータンス菌以外のばい菌も虫歯の発生に関わっていることを指摘していますΣ(・ω・ノ)ノ!。ただ、ミュータンス菌の検出は虫歯を有するヒトの方で多かったことから、虫歯の発生にミュータンス菌が強く関わることも同時に指摘していますね。さらに、虫歯が無いカリエスフリーなヒトでも、ミュータンス菌が検出されたりもしています、、、、、。

結構、複雑というか厄介ですね。ばい菌の世界は一筋縄でいかないようです。虫歯の発生には歯や唾液の状態や食生活もかかわりますし、もっと複雑なのでしょう。ただ、ばい菌から考える虫歯予防では、虫歯菌として特別なばい菌だけをみるのではなく、すべてのばい菌をターゲットにした方がよさそうですね。それにはやっぱり歯磨きが1番か👍。がんばりましょうね。

歯磨きの回数は②?

さて今回は1日に何回歯磨きをすればいいのか問題②です。

 

②がでるくらいこの質問は多いです。まずは以前の復習ですよ😊。

 

虫歯や歯周病予防の観点から、歯磨きを1日に何回すればいいかをみていきましょう。答えは何回だと思われますか❓意外に思われるかもしれません。実は1回でも十分です😲。なぜかといいますと、歯や歯ぐきについた汚れが、歯や歯ぐきに悪影響を及ぼす悪い汚れに変化するのに最低でも1日かかるためです。つまり1日に1回、【きちんと汚れを除去できれば】、虫歯や歯周病が進むことはありません。ただこれも、【きちんと汚れを除去できれば】、というのが大事なポイントです。それができなければ1日1回では当然不十分ですし、何回やっても(やらないよりはいいでしょう。)汚れが残っているところが悪くなってしまうでしょう💦。ですから、1日に1回はある程度の時間をとって、【きちんと汚れを除去する】ようにしましょう。1日に中途半端に3回やるより、虫歯や歯周病に対する予防効果ははるかに高くなりますよ👍。

 

ではその1回の歯磨きはいつがいいのでしょうか。基本的には夜寝る前が推奨されています。寝ている間は唾液の量も減少しますし、お口の中のばい菌が増えやすくなります🦠。ですから寝る前にばい菌をできるだけ減らしておくことは重要です。
では本当に1回でいいのか❓といわれると不安要素もあったりします。50年以上の調査結果の統計処理から、『1日2回以上歯を磨く方の増加。』と『1人平均喪失歯数の減少。』との間には相関関係があり、1日2回以上歯磨きが、歯の喪失を防ぐ可能性も考えられています😊。

 

ただ統計学的な関係があるのと、科学的に関係があるのかは別の話です。いろいろな研究があるのですが、歯磨きの回数が1日に何回が適当かを明確に示した報告はありません。プラークの除去や歯や歯ぐきが悪くなる要素には、歯磨きの回数だけでなく、歯磨きの質(どんな歯ブラシを使っているか、歯ブラシの動かし方、歯磨きをする時間、歯磨き粉の要素など。)や食生活、遺伝的な要素まで考えなければなりません。そういったことまで一致させての研究は難しいのです😞。

しかし科学的には、1日に1回、【きちんと汚れを除去できれば】、虫歯や歯周病が進むことがないことはわかっています。これが最低条件となります😊。

もちろん歯磨きの重要性は虫歯や歯周病予防に限りませんよね。朝起きたらお口の中が気持ち悪い方もいるでしょう。食事の後は口臭が気になる方もいるでしょう。ですから自分が気になることに合わせて、歯磨きをするのはもちろんかまいません。むしろ大歓迎です🎉。

 

歯磨きの1日の回数については0回だったり、多すぎなければ特に問題はありません。ただしどんな場合でも1日に1回はある程度の時間をとって、【きちんと汚れを除去する】ことを心がけましょう👍。その時間帯は寝る前がベストです。そのうえでライフスタイルや自分の気になることに合わせて歯磨きを追加していただければ大丈夫です。【きちんと汚れを除去する】ためのご説明や、ツールの紹介などは当院でも行えますので、是非活用してくださいね。

歯周病菌の感染時期っていつ?

虫歯や歯周病が感染症であることがだいぶ知られてきました🦠。特に虫歯に関しては、歯が出始めた頃から感染が始まることを知っている方が多くなってきたと思います🦷。とくに虫歯菌が1番感染しやすいのは、2才頃(概ね1才半から2才半。)です。この時期は『感染の窓』とも呼ばれており、本当に虫歯菌の感染が起きやすい、時期となっています。しかし、この時期を乗り切ると、虫歯菌の感染や虫歯になる可能性をずいぶん下げることができます😊。

 

一方、歯周病菌はどうでしょう。実は、歯周病菌と虫歯菌の感染の仕方は大きく異なります🦠。ひどい歯周病のお子さんってあまり聞いたことありませんよね。それもそのはず、歯周病菌の大ボスであるばい菌(Porphyromonas Gingivalis、ポリフィロモナスジンジバリス)の感染は早くても18才以降だからです😲。しかし、それまでは歯周病に注意しなくても大丈夫というわけではありません。大ボスのばい菌を呼び寄せるための下地作りが着々と進んでいます💦。

 

歯周病菌の感染はピラミッドを積み上げるような様式で感染が進んでいきます△。まずは最下層、害のない善玉菌や歯周病に対して弱い病原性を持っているばい菌が入り込んでいきます💦。これは小学校入学前から始まることがわかっています。そして、これらのばい菌が十分に定着すると、次に歯周病に対して中等度の病原性を持っているばい菌が入り込んできます💦。これは小学校高学年から中学校頃から始まるとされています。そしてこの、歯周病に対して中等度の病原性を持っているばい菌が十分に定着すると、歯周病に対して高い病原性を持っているばい菌が入り込んでくるんです💦。前述した歯周病菌の大ボスであるPorphyromonas Gingivalisはその中でも最上層、最後に入り込んできます。まさに大ボスです👿。

 

このように歯周病菌の感染は、幼い頃より長い時間をかけて様々なばい菌が感染することにより、ピラミッドの様に積み上げられていきます。必ず下層から順番であり、上層から始まることはありえません。Porphyromonas Gingivalisが棲み着くまで、着実にばい菌の質・量ともに増やしていく(プラークコントロールが悪い。)ことが必要なのです🥶。

 

1度ピラミッドができてしまうと崩すのは難しくなります😞。歯周病の感染の感染を防ぐには、このピラミッドを作らせないことが大事になります😊。ピラミッドは下層がしっかりしていないと、その上を作り上げることができません。幼い頃からのプラークコントロールが大事となり、しかも継続していく必要があります。お子さんの頃にこの習慣をつけるのがベストです👍。仮に作られたとしてもできるだけ小さなピラミッドにしたいですね。そうしたら、最上層に居座れるPorphyromonas Gingivalisが少なくなります。

小・中学生の頃にきちんとプラークコントロールができていた、虫歯が無かった、定期的に歯医者さんに受診をしていたようなお子さんは、歯周病菌に感染しにくく、歯周病も防ぐことができます👍。お子さんの頃は虫歯ばかりに目が行ってしまうと思うのですが、虫歯対策は歯周病対策にもなっています。頑張ってやっていきましょう。

 

上顎に食べ物が残りやすい・・・😞

今回は食事中のトラブルについての質問です。そのトラブルとは、『上顎に食べ物がよく引っ付いて残っている。』というものです。わかる方には、口蓋といった方がいいかもしれませんね。

御高齢の方やお子さんでの相談が多いです。食事をするといつも上顎に食べ物が残ってしまっているんですね💦。食事はしっかり飲み込まないといけません。確かに気持ち悪いし、気になりますよね😞。

この原因としては大きく2つです。対応法とともに見ていきましょう。

○唾液の分泌が悪い。○

唾液の分泌が悪いと食べ物をうまくまとめることができませんし、パサパサして飲み込みにくくなります💦。結果として上顎に残りやすくなります💧。御高齢の方で多い原因ですね。

唾液の減少については原因が多岐にのぼります。加齢やストレス、全身疾患や薬剤によるもの、唾液腺(唾液を作るところです。)への外科手術や放射線治療、口呼吸などたくさんあります😲。1度歯医者さんへ相談していただいた方がいいのですが、自分でやれる対応策もいくつかあります。

⓵、唾液腺マッサージ。

頬や下顎の骨の内側に大きな唾液腺があります。そこをさするように、押すようにマッサージします。くわしくは【唾液腺マッサージ】で検索してみてください。たくさんでてきますよ😊。

⓶、お口をしっかり動かそう。

食事をよく咬んでする、おしゃべりをたくさんする、お口の運動(あいうべ体操なんか有名ですね。)をするなどたくさん方法があります。

⓷、唾液がでやすくなる食べ物を食卓へ。

レモンとか梅干しとか、酢の物とかですね。唾液がでてきませんか❓。ちなみに私は梅干し苦手です😢。

⓸、水分補給をしっかりと。

御高齢の方ですと水分補給自体が足りていないことも多いです。脱水などの原因にもなりますので注意してくださいね🙅。

○舌の動きが悪い。○

こちらは御高齢の方、お子さんとも多い原因になります。特にお子さんでは最近増えています。対応策はお口をしっかり動かすことですね。特に舌に対する訓練は効果が高くなります👍。おしくらまんじゅうのように舌をあらゆる方向から指などで押したてそれを押し返す、舌を前方・左右・上下にできるだけ大きい範囲で動かしたりしましょう。舌圧子やペコぱんだ🐼など、舌を鍛える道具も売っていたりしますよ。唾液の分泌も促進され一石二鳥です😊。

最近はお口の機能低下が問題となっており、それに伴うトラブルも増えています。保険診療でもその改善を目的とした、検査や治療が保険導入されたぐらいです。お口は食べたり、しゃべったり、とても大事なもの。できれば普段の生活の中で鍛えられるといいですね。

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