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歯周病VS全身疾患Σ(・ω・ノ)ノ!

周病が原因で他の病気にかかりやすくなるのか、また、その逆はあるのか?

歯周病と全身疾患の関係については様々な研究・調査が行われています。ただ1つ確実に言えるのは、歯周病とからだ全体に関係があるということは、はっきりわかっている。」ということです。もちろん個々の疾患との関係でいうと、はっきりわかっていることもあれば、まだまだクエスチョン?なこともあります。また、個人個人の歯周病や全身疾患の重症度、年齢、生活習慣、体質などによっても、どれぐらい関係があるかは変わってきます。

しかしながらお口はすべての入口です。その入口が悪くなれば、その先も悪くなるのは当たり前ですよね。歯周病がどのように全身に影響を与えるか、現在考えられているその経路をみてみましょう。

★歯ぐきから歯周病の原因菌が直接、、、

歯周病の原因菌が、直接歯ぐきから体内に侵入することがわかっています。侵入した歯周病原因菌は血液などを通して全身を巡ります。血中の白血球や動脈硬化の血栓の中、さらに羊水や胎盤の中でも歯周病原因菌が見つかっています( ノД`)シクシク…。

★血液を介して炎症性物質が広がる、、、

歯周病にて産生された炎症性物質(いろいろな物質がありますがここでは省略します。)が血液中に入って全身を巡ります。これらの物質は本来悪くない場所でも、炎症反応を惹起させます。一時的ならすぐ落ち着くかもしれませんが、歯周病は自然に治るものではありません。長期間、持続的に

歯周病による炎症性物質の拡散が続くことで、全身いたるところで炎症が起こっているのと同じ状態になってしまうんです( ノД`)シクシク…。

★腸内細菌に影響する、、、

私たちは毎日お口の中の細菌を飲み込んでいます。これは歯周病原因菌も例外ではありません。この飲み込んだ歯周病原因菌が腸内細菌の組成(細菌叢といいます。)変化させることがわかっています。その結果、腸の壁がもろくなる、腸の壁を透過しやすくなることで、本来通り抜けられない悪い物質が体内に入り込みやすくなってしまうんです。そしてこの悪い物質は全身を巡ります( ノД`)シクシク…。細菌流行りの腸活にも関わるかもですね。

いかがでしょうか。結構怖くなりませんか。

でも、歯周病を改善することで全身にも良い影響があるということはとても魅力的なことだと思います。なぜなら、歯周病の予防法・治療法ともに確立しているから。歯周病は治療すれば改善する病気ですし、予防もできる病気なんです。「お口から始める全身の健康習慣」、今からでもやってみませんか。

平均寿命と健康寿命って?歯医者さんと関係あるの?

今回は平均寿命と健康寿命のお話です。

日本は世界でも有数の長寿国です。男性の平均寿命は81.47才、女性は87.57才(2022年発表)となっています。平均寿命は国や地域の保健福祉状態を総合的に示す指標となっており、日本の保健福祉は非常に高い水準にあることがわかります。ビバ、日本。

さて、では健康寿命とはなんでしょう?

健康寿命とは、『健康上の問題で日常生活を制限されることなく生活できる期間』となっています。わかりやすくいうと介護されることなく生活できる期間ですね。とても大事ですね。ではどれくらいかといいますと、、、

男性が72.68才、女性が75.38才(2022年発表)となっています。

おわかりになりますか?結構平均寿命と結構差があるんです。その差はなんと男性で8.79才、女性では12.19才となっており、この期間は要介護の状態です。うん、ピンピンころりとは程遠い( ノД`)シクシク…。私なんて体が大きい(身長191cm)から要介護になったら大変です💦。今から注意しないと、、、(´・ω・`)ショボーン。

実はこの平均寿命と健康寿命、どちらも伸びてきているんです😊。しかし、その差はほとんど変わりがありません。平均寿命と健康寿命との差が大きければ大きいほど、つまり要介護の期間が長ければ長いほど、医療費や介護費、また本人やその家族の負担も増加します。今、日本の医療介護が抱える課題は健康寿命をいかにして伸ばすか、これにつきます。

では、歯科はこの大切な分野に関わっているのでしょうか?実は結構関係があります。様々な研究が報告されているので少しみてみましょう。

☆歯が多く残っている方、歯が失われていても入れ歯を使用されている方の方がそうでない方に比べて、、、

・寿命が長い

   ・生活の質(QOL)が高い

   ・日常生活動作(ADL)が高い

   ・社会での活動能力が高い

   ・毎日の楽しみが多い

   ・筋力や敏捷性、平衡性が高い

   ・転倒や骨折のリスクが低い

   ・認知症を発症するリスクが低い

   ・脳梗塞を発症するリスクが低い

   ・心電図の異常が少ない

   ・視力が良好👀

   ・聴力が良好👂

   ・総医療費が安い

などなどきりがありません。

さらにお口の中を清潔に保つことで誤嚥性肺炎の予防、歯周病を防ぐことで糖尿病や動脈硬化、関節リウマチ、腎臓疾患の予防や改善に繋がります。

現在では要介護要因の半分以上はお口の中の状態に関連するとまでいわれています。すごい、一石何鳥ですか😲。さあみなさん、歯医者さんへレッツゴー、、、、、。

失礼しました。少しでも貢献できるよう精進させていただきます。

プラークって何?プラークコントロールって?

さて、今回はプラークについてです。虫歯や歯周病の原因になることはみなさんもご存じではないでしょうか。プラークコントロールなんてよくテレビでもいっていますね。

でもプラークって日本語で歯垢、歯の垢です。そんなに悪いものなんでしょうか?まずプラークがどんなものかみてみましょう。

プラークを一言でいうと「細菌の塊」です。決して歯の汚れや垢、食べかすではありません。プラーク1mgあたりの細菌数はなんと10億ともいわれています この数、実はうんちに含まれる細菌数より多いんです 細菌学的にみれば、プラークの方がうんちより汚いということになります ちょっと気持ち悪くなりませんでしたか。

細菌なら抗生剤や洗口剤でやっつければいいんじゃない、と思った方もいるかもしれません。しかし、甘いです。このプラーク、実はバリアを張っています(水星の魔女でいえばコンポガンビットシールドです。かっこいいですよね)。細菌が自ら作り出す菌体外多糖、これにより身を守っているのです。これには抗菌剤や洗口剤はおろか、免疫を司る貪食細胞や抗体の力すらおよびません。

となるとどうやってやっつけるか?これは機械的に除去するしかありません。その代表的なものが「歯磨き」になります。歯ブラシや歯間ブラシ、フロス、電動歯ブラシの使用、歯科医院での定期的なクリーニングはこれにあたります。洗口剤も機械的にバリアを壊してしまった後なら有効です。ぜひ活用してください。繊維質な物をよく咬んでたべることも清掃効果があります。忙しい方はガムを咬んでもいいですね(もちろんシュガーレスでお願いします💦)。間食を減らすことや、だらだら食べ続けないこともプラークの付着抑制に効果があります。他にもいろいろと方法はありますが、プラークを機械的に除去すること、つきにくくすることを総称してプラークコントロールと呼んでいます。

では特にプラークが付きやすい、注意が必要な所についてです。

 

 

☆歯の咬むところの溝 咬合面といいます。

虫歯になりやすい場所の1つです。溝が深く清掃が難しい方は、予防的に埋める(シーラントといいます。)こともあります。

 

 

 

 

 

 

☆歯と歯の間 隣接面といいます。

ここも虫歯になりやすい場所の1つです。歯周病も進行しやすいですね。歯間ブラシやフロスが大変有用です。

隣接面

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆歯とはぐきの間 歯頚部といいます。

虫歯になりやすい場所でもありますが、歯周病でも注意が必要な場所です。歯周病が気になる方は歯と歯ぐきの間にある溝(歯周ポケットといいます。)に歯ブラシの毛先を入れる気持ちで磨くといいですよ。

歯頚部

 

 

 

 

 

 

 

しかしこのプラークコントロールですが簡単じゃありません。歯科衛生士学校の生徒さんを対象と実験ですが、プラークを完全に除去するまでの時間を測定したものがあります。かかった時間はなんと1時間近く( ゚Д゚)、、、歯科衛生士学校の生徒さんですから一般の方より、お口の中のことには詳しいでしょう。それでもこの時間です。みなさん1日1時間歯磨きしていますか?私はしてないです(笑)。歯科医師とはいえ1日1時間を歯磨きに費やすのは割があわないと思います。

まあ人それぞれ適度にがんばりましょう。自分一人でできることには限界もありますしね。ただ一ついえるならば、一番楽なのは人にやってもらうこと。お子さんなら保護者の方に仕上げ磨きをしてもらいましょう。定期的に歯科医院でクリーニングをしてもらうのも大事です。定期的に歯科医院で定期健診を受けている方は、歯が残りやすいこともわかっています。

普段は自分でできることをできるだけやり、時々助けてもらう(丸投げはだめですよ。)。

どんなこともそれが一番効率いいですよ。

お口の中と認知症?えっ関係するの?

今回はお口の中と認知症の関係についてです。関係してるのかって感じですよね💧。しかし数々の研究・調査によって因果関係があることがわかっています。簡単にですがご紹介させていただきます。

まずは認知症についてです。認知症は現在、要介護になる原因別疾患において第1位となっています。しかも認知症の程度により、肉体的には元気な状態から寝たきりの状態まで様々、介護する側も非常に負担がかかる疾患です。福岡で勤務していた頃は往診によくでており、認知症専門のグループホームにもお邪魔させていただいていました。実際、様々な状態の方がいらっしゃいましたし、だんだんと病態が変化していくことも目の当たりにしています。

ではお口の中と認知症との関係についてわかっていることをいくつか、、、

歯がほとんど無く入れ歯を使用していない方は、歯が20本以上ある方に比べて、認知症の発症リスクが1.85倍高い。

☆歯がほとんど無い方でも、入れ歯を使用することで認知症の発症リスクを4割ほど減らすことができる。

☆ある期間において、歯周病の進行が進んでいる方ほど、認知機能の低下が著名であった。

☆かかりつけ歯科医院が無い方はある方に比べて、認知症の発症リスクが1.44倍高い。

                 など他にも様々な結果が示されています。

【これらのデータは、年齢など、調べようとする因子以外の因子で、疾患の発生

に影響を与える因子(交絡因子といいます。)をきちんと調整しています。】

さて、次にどのように影響していくかです。いくつかルートが考えられています。

★虫歯や歯周病による歯の喪失

咀嚼能力の低下

食品選択の変化(柔らかいもの、炭水化物主体となります。)

栄養状態の変化(ビタミン類の摂取不足などが認知症になりやすいことがわかっています。)

認知症

★虫歯や歯周病による歯の喪失

咀嚼能力の低下(咬む回数の減少、飲み込むようになる。)

脳の認知領域の変化(脳への刺激減少、認知機能の低下。)

認知症

★虫歯や歯周病

慢性の炎症(炎症により産生された悪いやつの血液内濃度が高まると、認知症を発症しやすくなることがわかっています。)

認知症

認知症に今現在有用な特効薬は無いのが現状です。今後はより増えていくだろうと予想されており、政府予測で2025年に65才以上の約700万人が認知症になるとされています💧。つまりは要介護になるということです。

認知症についてはお口の中のことに限らず、様々なリスク因子や対策がいわれています。その中でも、お口の中の環境を良くしておくことは、認知症に限らず他の疾患に対する効果も含め、非常にコストパフォーマンスは高いと考えています。さあ、みなさん今から認知症予防に励みましょう。歯医者さん有効ですよ。

マイナ保険証」制度導入は『違憲』 医師ら270人が提訴(テレビ朝日より)②

思ったより長くなっていますね。まあ、言いたいことは山ほどあるといったところでしょうか(笑)。

☆高額療養費の手続きが不要になる

これも文句なくいいですね。手続き面倒ですからね。

☆医療費控除の確定申告が自動入力できる、、、保険外診療は?

保険診療における領収書の管理、計算が不要になります。ただし保険外診療は自分でしないといけません。そこは注意が必要です。

☆なくした時が大変

現状再発行まで1、2ヶ月は最低かかります。今後短縮される予定ですが、現状の保険証のようにスムーズにいくか疑問です。

また、保険証情報以外にもたくさんの情報が詰め込まれている点にも注意が必要です。今後、さらにいろいろな機能が追加されていくと予想されます。従来の保険証よりきちんとした管理が必要です。

☆医療機関側の負担が大きい

医療機関への導入が進まない最大のネックかもしれません。比較的新しい医療機関では問題ないところが多いのですが、マイナ保険証に対応するには、インターネット環境が必要になります。院内にはあっても、受付には繋いでないこともあります。状況によっては工事が必要になります。

また契約している通信回線によってはその変更も必要です。こういった専門的なことは正直わからないんです。みなさん考えたくもないので、できるだけ先延ばしにしてしまうのでしょうね💧。

さらに様々な面倒くさい事務手続きを経て導入しても、その後はマイナ保険証を読み取るためのカードリーダーの保守料などが発生します。故障などした場合、どうなるかよくわからないことが多いです。初回導入時は国からの補助金がでていますが、導入会社からは図ったようにそれと同じもしくはそれ以上の請求がきます(# ゚Д゚)。正直いって医療機関にとって負担しかないのが現状です。

こういった様々な事情があり、現在に至っています。

この裁判でどのような判決がでるか注目ですが、国にはもう少し考えてもらいたいことがあります。それは医療機関、患者さん双方にとっ

て、よりシンプルかつわかりやすい、メリットのあるシステム作りを目指して欲しいということです。

インボイス制度もそうなのですが、システムを複雑にし、不平がでるとその対応策としてさらに面倒なシステムを入れています💦。

その新たに増える無駄な事務手続きにどれだけの時間が必要になるか、日本の生産性をどれだけ落としているかを考えてもらいたい( ノД`)シクシク…。

民間企業は企業にとって、そして消費者の方々にメリットがあれば自発的に新しいシステムを導入するんですよ。

まあ、いろいろと書きましたが、当院はすでにマイナ保険証で対応できる体制を整えております。導入したものは役立ってほしい。

いいシステムに育っていくことを切に願います。

「マイナ保険証」制度導入は『違憲』 医師ら270人が提訴(テレビ朝日より)①

まあ、誰かがやるんじゃないだろうかと思っていましたが、、、、、でも気持ちはわからんでもない(笑)。正直導入するコストや気苦労を考えると、メリットが今のところあまり無いんですよ。さらに一時期ですがマイナ保険証を使うと、診療代が高くなるという、意味のわからない政策をしていました。政府はマイナカードを普及させたくないのか?この時ばかりは政治家や官僚の方々の考えが異次元すぎると思った次第です。誰かおかしいと思わないのかな?私はすぐに駄目なんじゃないと思ったんですがね。

さてこのマイナ保険証、当院ではすでに対応済み(2022年9月対応。)です。マイナ保険証で受診された方は、導入して1人しかおりませんがこれから増えていくでしょう(笑)。メリット、デメリットとありますのでみてみましょうか。正直医療機関側するとデメリットも多いですが、、、

 

☆医療機関での受付を自動化できる💧といっていますが、、、

まあ少しはあるかな、、、でも当院の患者さんは半数以上お子さんなので、ひまわりカードの確認も必要になるんですよ。その他にも保険証とは独立した医療証はたくさんあります。これ一緒になるんですかね。一緒にならないと手間がほとんど変わらないんですよね、、、むしろ増えるし、、、

さらに、通信障害やサーバーの不具合、機械が壊れた時が弱いです。こちらの不備なら仕方ないのですが、そうでないことが大半です。そういった時に患者さんにまた持ってきてくださいと言えます?マイナンバーカードには現在の保険証のように、必要な情報が書かれてないため、電話での確認も不可能です。こういった時にアナログは強いんですよね。

 

☆就職、転職、引っ越し時の切り替えがスムーズ

これは純粋にいいですね。現在の保険証ですと切り替える際に1ヶ月以上かかることも珍しくありません。このタイムラグは医療機関にとっても、また患者さんにとっても面倒なんです。できればタイムラグゼロを目指してほしいです。

あと保険証資格確認機能もついているのですがこれが地味に役立ちます。医療機関が持っている過去の保険証情報が今も変わっていないか確認できるんです。保険証を忘れても、変更が無ければこの機能を使って、大丈夫であることを確認できます。欲を言うと、保険証情報が変わっている時に、新しい保険証情報を教えてくれるといいんですけどね、、、これができると1度、保険証情報を確認させていただければ、その後確認はこちらで行うだけになります。まあそこまですると別の問題がでそうですが。

 

☆マイナポータルで診療、薬剤情報、医療費、特定健診情報が見られる

これもいいですね。いろいろと持ち歩く必要も無くなりますし、確実な情報が得られます。結構みなさんうろ覚えなんですよ。

②へ続く

入れ歯のお手入れの仕方

今回は入れ歯の清掃についてです。

ご自分の歯に気を使う方は多いと思います。ところが入れ歯になるとどうでしょう。ある文献では、入れ歯を入れている方の88%において、入れ歯の状態が不衛生であったと報告されているんです。

実は入れ歯にもプラーク(歯垢)が付きます。これを特にデンチャープラークと呼んでいます。さらにこれが石灰化すると歯石になることもあります。ばい菌の塊であるデンチャープラークがお口の中や体にとっていいわけがありません。きれいにした方がいいにきまっていますよね。

ではどうするか?

まず一番大切なこと、これは機械的な清掃が基本であるということです。お口の中でいえば歯ブラシです。お口の中のプラークは歯ブラシで機械的に除去しないときれいになりません。洗口剤だけでは駄目なんです。入れ歯の清掃もブラシによる清掃が基本。よくコマーシャルなどで流れる義歯洗浄剤、これはあくまで機械的清掃の補助です。これを勘違いされている方が非常に多い。「おじいちゃん、お口臭い!」のフレーズでおなじみの義歯洗浄剤のコマーシャル、いい意味でも悪い意味でも影響はかなり大きかったようです。

 

やり方ですが、できれば義歯用の歯ブラシを準備していただいた方がいいですね。使いやすいです。研磨剤の入った歯磨き粉を使うと入れ歯の表面が傷つき、汚れが付き易くなります。義歯専用の研磨剤が入っていないものが望ましいですが、ハンドソープや中性の食器用洗剤でもかまいません😊。しっかりすみずみまで磨いてあげてください。注意点としては滑って落としやすいことでしょうか。落として割れてしまったり、小さな入れ歯ですと排水溝から流してしまう方が結構いらっしゃいます。落としても大丈夫なように、水を張ったタライや洗面器を下に置いておくと安心です。そのうえで入れ歯洗浄剤を使うようにしてください。

 

ちなみに入れ歯洗浄剤も種類があります。酸性やアルカリ性の入れ歯洗浄剤は金属部分に対して腐食作用を持つものもありますのでご用心!わからなければ中性が無難です。

では磨くときに注意する場所です!!!

 

もちろん全体きれい磨いていただきたいのですが、特に注意しないといけないのは、違うものがくっつけてある場所。わかりやすく色でいうと、金属とピンクの境目、金属と白の境目、ピンクと白の境目、白と白の境目となります★。わかりますかね。ここはきれいにひっついているようにみえますが、微細な凹凸がありデンチャープラークが付着、繁殖しやすいです。特にご注意ください。

デンチャープラークは口臭の原因となりますし、義歯そのものを劣化させます。唾液を通して歯や歯ぐきと行き来することも分かっています。そしてなにより誤嚥性肺炎など全身的な影響も大きいといわれています。でもとっても大事な入れ歯、毎日きれいにしてあげてくださいね。

歯周病と関係ある病気って?(歯周病と全身の病気)

歯周病と全身疾患、関係はあるのでしょうか?このテーマで国内外様々な研究や調査が行われています。今回は歯周病と関連の深い全身疾患について簡単にみてみましょう。

☆歯周病と糖尿病

糖尿病になると血液の流れが悪くなり、体の抵抗力や免疫力も低下します。感染症である歯周病に対しては、かかりやすい💦、重症化しやすい💦、治りにくい💦、再発しやすい💦など良いことが1つもありません。さらに糖尿病の方は、唾液が減少するため、これも虫歯や歯周病のリスクになります。

逆に歯周病が原因で、糖尿病にかかりやすくなること、糖尿病が悪化することもわかっています。歯周病の治療をすることで、糖尿病も改善しやすくなるという報告もたくさんあります😊。

☆歯周病と骨粗鬆症

骨粗鬆症は体の骨密度が低くなり、脆くなる病気です。女性に多く、骨折を起こしやすくなります。致命的な病気ではありませんが、結果として要介護の原因になることが多いです。歯を支える骨もスカスカになります。そのため歯周病の進行が進みやすいことが報告されています。

☆歯周病と動脈硬化

アメリカ心臓学学会は、「歯周病は、他のリスク因子の影響とは独立して、動脈硬化に関連性があるといえる。」と発表しています。まだはっきりしていない、クエスチョン?な所も多いのですが、血中や動脈硬化の血栓の中からみつかっている歯周病原因菌や、歯周病により産生される炎症性物質が関与していると考えられています。

☆歯周病と腎臓病

腎臓病は糖尿病や喫煙、加齢、高血圧、糸球体腎炎、自己免疫疾患など様々な原因で起こりますが、原因がよくわからないことも多い疾患です。しかし、原因不明とされていたもののうち、一部歯周病が関係することがわかってきました。歯周病による炎症性物質による影響と考えられています。

また。歯周病を治療することで腎臓病も改善したという報告もあります😊。

☆歯周病と関節リウマチ

歯周病も関節リウマチも炎症性の疾患です。お互いに産生する炎症性物質が相互に作用している可能性があります。他にも、関節リウマチの方は、手足が動かしにくいため歯磨きが不十分になりやすいこと、関節リウマチの薬に免疫力を低下させる作用があることも原因と考えられています。

また、歯周病と関節リウマチの両方にかかっている方の歯周病を治したら、関節リウマチも改善したという報告は多くされています😊。

☆歯周病と認知症

歯周病により歯を失い、咬んだりお口を動かす刺激が減少することによる脳への刺激低下、また

歯周病により産生される炎症性物質の影響が報告されています。

☆歯周病と早産・低体重児早産

歯周病により産生される炎症性物質の中に子宮を収縮させる作用がある物質(プロスタグランジンE2といわれます。陣痛促進剤として使われています。)があること、また、羊水や胎盤から歯周病原因菌がみつかることがわかっており、これらが早産や低体重児早産を引き起こすと考えられています。

また妊娠中の方は、歯ぐきが腫れたり出血しやすくなったりします。妊娠性歯肉炎といわれており、ホルモンのバランスの変化が原因と考えられています。

いかがでしょうか。すべての入口である口、悪くなれば当然全身に影響がでてきます😞。歯周病は虫歯に並ぶお口の中の代表的な病気です。しかし歯周病は予防、治療法とも確立しています。確実に状態をよくできるんです😊。お口から全身の健康習慣、始めてみませんか。

みんな大好き白い詰め物 レジン

さて今回は白い詰め物(CR コンポジットレジン)についてです。

みなさんは白い歯と銀歯、どちらが好きですか?色だけ違って、物性や治療費が一緒なら断然白い歯ですよね。

私は治療の中でもこの白い詰め物が一番好きです。患者さんによっては「すごい!」とか「魔法みたい!」と言ってくださる方もいらっしゃって、とてもうれしくなります。年に1度行うお子様向け歯医者さん体験でもチャレンジしていただくのですが、一番人気のセッションになっています。結構楽しいですし、うまくできるとドヤ顔できますよ(お子様によっては超うまい子もいてびっくりさせられま💦。)。

治療は下の写真のような感じです。

 

処置前                 処置後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この治療法、メリットは白いだけではありません。

白い詰め物は特殊な光をあてて硬化させるのですが、硬化する前は柔らかいお餅状、もしくはドロッとした状態です。硬化させる前なら自由自在に形を整えたり、入れ込んだりできます。ですから最低限の歯の切削だけで治療ができ、非常に低侵襲なんです。

 

 

さらに基本的に1日で治療が終わります。ここまでのメリットだけでも、もはや他の追従を許さない治療法です。

しかも、しかもです。この治療法、保険適応のおまけつき。歯1本あたり3割負担で1500円かからない。やらないでいられますか。1500ですよ。(深夜のネットショッピングみたいになってきましたね(笑)。)

地味な治療ですし、あまり取り上げられることがないのですが、私個人としては、この白い詰め物に関わる技術の発展はインプラントや再生療法を凌駕するものと思っています。

さて特徴をまとめますと、、、

〇メリット

☆見た目がいい。だれだって自然が1番。

☆非常に低侵襲。歯にやさしい。

☆基本1日で終わる。治療期間が短くて済む。

☆保険適応。

残念ながら悪い所もあります、、、

〇デメリット

☆強度が金属ほど無い。奥歯のように咬む力が強い部位で、広範囲の治療

は長くもたない可能性がある。特に歯ぎしりやくいしばりがある方は きついです。

☆お口の中で直接処置を行うので広範囲の処置になると技術的に難しくなる。特に奥歯における歯と歯の間の治療は、強度の面も相まることでさらに難しくなる💦。

このようにデメリットもありますが、強度や接着力は日々向上しています。

治療技術を補ってくれるキットもありますし、適応範囲はどんどん広がってい

ます。今後もこの傾向は続くでしょう。

当院では白い詰め物で治療ができると判断した場合、積極的にこの治療を

行います。判断に迷う場合は白い詰め物、銀歯のメリット・デメリットを説明した上で選択していただきます。わからないことがありましたら、ご気軽にご相談ください。

歯石がつきやすい理由 歯石を撮ったほうが良い理由

今日は歯石についてのお話です。

歯石って何ですか?歯についている石ですよねー(笑)。とらないといけないものなのでしょうか?ただの石ならそのままでもよさそうですけどね、、、

まずは歯石がどのように作られるかを見ていきましょう。

 

歯石はプラーク(歯垢)の中の細菌によって作られます。歯石形成の最初の段階は、プラーク中の細菌が歯とくっつくことです。歯にくっついた細菌は2週間ぐらいで死んでしまい石灰化します。その石灰化した細菌同士がくっついて歯石の芯となります。この芯にさらに細菌がくっついて、、、を繰り返して歯石は少しずつ大きくなります。

ちなみに歯石を作りやすい(石灰化しやすい)細菌がいます。その名はCoryne-bacterium matruchotii。この細菌比率が高いと歯石が付きやすくなります。実際歯石の付きやすさは人によってかなり違います😞。

また唾液も歯石の形成に関係があります。唾液のpHが上昇し、お口の中がアルカリ性に傾くと、細菌の石灰化が促進されます。

 

大雑把にいうと、細菌が歯石形成のきっかけからその成長にまで関与、唾液がその手助けをしているといったところでしょうか。

では歯石の害とはなんでしょうか?

☆歯石に含まれる細菌や毒素による害

歯石の80%は無機質です。この無機質には害はありません。問題は残り20%の有機質と水です。これはプラークと同じ組成となっており、細菌や毒素などを含みます。歯石内の細菌のほとんどは死んでいるため、歯垢ほど害はありませんが、まったくの無害ではありません。歯磨きではとれませんしね。

☆歯石の表面にプラークがつきやすい

歯石の表面はざらざらしており、プラークがつきやすくなります。また歯石についているプラークは除去しにくいです。この害は大きいです。

☆歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にある溝、正常でも2~3mmほどあります。)に蓋をしてしまう

歯周ポケットが歯石で覆われてしまうと、歯周ポケット内に歯ブラシの毛先が入りません。自分で清潔に保つことができなくなります。また、歯周ポケット内が外気と触れにくくなり、嫌気性菌(酸素が嫌いな細菌です。)が増えやすい環境になります。歯周病菌はすべてこの嫌気性菌に属しているので、歯周病がどんどん進みやすくなります。この害も大きいですね。

ちなみに歯石には、歯肉の上に付着している歯肉縁上歯石と、歯肉の中(歯周ポケット内です。)についている歯肉縁下歯石があります。

歯肉縁上歯石は、、、

色は黄白色、硬さはそこそこで歯との接着も弱いです。比較的容易に除去できます。鏡で下の前歯の裏をご覧ください。ついていませんか?

歯肉縁下歯石は、、、

色は褐色、暗褐色、非常に硬く歯との接着も強いです。この歯石がついている方は、歯周病が進んでいる方が多いです💦。歯周ポケットの中についているため、歯ぐきに与える影響も大きいうえ、除去するには麻酔が必要となるケース大半です。手強いんですよ( ノД`)シクシク…。

できれば歯石がつかないことが理想です。プラークコントロールが重要となりますが、まったくつかないようにするのは困難です😞。つくにしても歯肉縁上歯石のうちに除去することが大事です。

歯石の付き方はプラークコントロールだけではなく、お口の中に住んでいる細菌の割合や唾液の成分も影響します。人によってつき方は違いますので、その方にあった間隔で定期検診を受けられるのがおすすめです。