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汚いなんて言わせない!唾液の話!②

さて①の続きです!。

歯が溶けるのを防ぎ、歯を再石灰化させる作用があります。

唾液中には歯の構成成分であるカルシウムやリンが豊富に含まれています。歯の表面が細菌の産生した酸や、食物に含まれる酸(酢や炭酸飲料など)で溶けることを虫歯や酸蝕と呼んでいますが、唾液に含まれるカルシウムやリンの濃度が高いとこれを初期段階で防ぐことができるんです。歯のカルシウムやリンが溶けて外に出ようとしても、外側の唾液にカルシウムやリンが多い状態だと出るに出れない、満員電車のドアが開いてホームに人が出ようとするのですが、ホームにも人が溢れていて出られないというイメージです。日々、酸に脅かされる歯が溶けずにいられるのは唾液のおかげです。

もちろん、酸により歯のカルシウムやリンが溶けだしてしまうこともあります。しかし、周りの環境が①で前述した、水分による希釈や緩衝能などで中性に戻ると、唾液中のカルシウムやリンが溶けた歯に戻っていきます。これを「再石灰化」と呼んでいます。チョコレートケーキを想像してください。チョコレートケーキからチョコレートだけ溶けて無くなったとします。しかしスポンジ部分は残っていますね。これにもう一度チョコレートをかければどうなるか?チョコレートケーキに戻ります。イメージとしてはこんな感じでしょうか。

ではスポンジケーキまで無くなったらどうでしょう。この場合、足場であるスポンジも無くなっているため、チョコレートを欠けても元の形には戻りません。これを「う窩」と呼んでおり、治療が必要な状態です。唾液が無ければ、すぐにこの状態になってしまうでしょう。

〇歯の保護作用があります。

歯の表面は「ペリクル」と呼ばれる酸から守ってくれる保護膜で覆われています。これは唾液に含まれるムチンや高プロリン糖たんぱく質によるものです。このペリクル、除去してもすぐ再生がはじまります。

粘膜の保護作用あります。

唾液に含まれるムチンなどの働きで、粘膜を保護してくれています。細菌やウイルスの侵入を防ぐとともに、様々な刺激から粘膜を守ってくれています。この作用は食道まで及んでいます。

〇潤滑作用があります。

さきほどから3度目の登場、ムチンをはじめとする物質の働きによります。食物の飲み込みやすくするほか、発声を滑らかにしてくれています。

〇細胞を活性化する作用があります。

様々な細胞を活性化せる物質を含みます。ちょっと難しくなりますが、線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、神経成長因子(NGF)などです。

〇全身の健康状態がわかる。

唾液には多くの生体情報が含まれています。唾液の成分を解析することで、様々な疾患や感染症に罹患しているかどうかがわかるようになってきました。血液に比べて容易に検査ができるメリットもあり、今後さらに発展していくと思われます。

さて、唾液のすごさわかっていただけたでしょうか。簡単にまとめても結構な量になってしまいましたね💦。お口の機能のすべてを支

え、結果として全身の健康を支える唾液、減ったら本当に大変なんです。もう、汚いなんて言ったら駄目ですよ!もはや聖水です!明日か

ら気持ちを入れ替えて日々あがめましょう、、、、、、、でも他人のはですねー(笑)。