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プラークって何?プラークコントロールって?

さて、今回はプラークについてです。虫歯や歯周病の原因になることはみなさんもご存じではないでしょうか。プラークコントロールなんてよくテレビでもいっていますね。

でもプラークって日本語で歯垢、歯の垢です。そんなに悪いものなんでしょうか?まずプラークがどんなものかみてみましょう。

プラークを一言でいうと「細菌の塊」です。決して歯の汚れや垢、食べかすではありません。プラーク1mgあたりの細菌数はなんと10億ともいわれています この数、実はうんちに含まれる細菌数より多いんです 細菌学的にみれば、プラークの方がうんちより汚いということになります ちょっと気持ち悪くなりませんでしたか。

細菌なら抗生剤や洗口剤でやっつければいいんじゃない、と思った方もいるかもしれません。しかし、甘いです。このプラーク、実はバリアを張っています(水星の魔女でいえばコンポガンビットシールドです。かっこいいですよね)。細菌が自ら作り出す菌体外多糖、これにより身を守っているのです。これには抗菌剤や洗口剤はおろか、免疫を司る貪食細胞や抗体の力すらおよびません。

となるとどうやってやっつけるか?これは機械的に除去するしかありません。その代表的なものが「歯磨き」になります。歯ブラシや歯間ブラシ、フロス、電動歯ブラシの使用、歯科医院での定期的なクリーニングはこれにあたります。洗口剤も機械的にバリアを壊してしまった後なら有効です。ぜひ活用してください。繊維質な物をよく咬んでたべることも清掃効果があります。忙しい方はガムを咬んでもいいですね(もちろんシュガーレスでお願いします💦)。間食を減らすことや、だらだら食べ続けないこともプラークの付着抑制に効果があります。他にもいろいろと方法はありますが、プラークを機械的に除去すること、つきにくくすることを総称してプラークコントロールと呼んでいます。

では特にプラークが付きやすい、注意が必要な所についてです。

 

 

☆歯の咬むところの溝 咬合面といいます。

虫歯になりやすい場所の1つです。溝が深く清掃が難しい方は、予防的に埋める(シーラントといいます。)こともあります。

 

 

 

 

 

 

☆歯と歯の間 隣接面といいます。

ここも虫歯になりやすい場所の1つです。歯周病も進行しやすいですね。歯間ブラシやフロスが大変有用です。

隣接面

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆歯とはぐきの間 歯頚部といいます。

虫歯になりやすい場所でもありますが、歯周病でも注意が必要な場所です。歯周病が気になる方は歯と歯ぐきの間にある溝(歯周ポケットといいます。)に歯ブラシの毛先を入れる気持ちで磨くといいですよ。

歯頚部

 

 

 

 

 

 

 

しかしこのプラークコントロールですが簡単じゃありません。歯科衛生士学校の生徒さんを対象と実験ですが、プラークを完全に除去するまでの時間を測定したものがあります。かかった時間はなんと1時間近く( ゚Д゚)、、、歯科衛生士学校の生徒さんですから一般の方より、お口の中のことには詳しいでしょう。それでもこの時間です。みなさん1日1時間歯磨きしていますか?私はしてないです(笑)。歯科医師とはいえ1日1時間を歯磨きに費やすのは割があわないと思います。

まあ人それぞれ適度にがんばりましょう。自分一人でできることには限界もありますしね。ただ一ついえるならば、一番楽なのは人にやってもらうこと。お子さんなら保護者の方に仕上げ磨きをしてもらいましょう。定期的に歯科医院でクリーニングをしてもらうのも大事です。定期的に歯科医院で定期健診を受けている方は、歯が残りやすいこともわかっています。

普段は自分でできることをできるだけやり、時々助けてもらう(丸投げはだめですよ。)。

どんなこともそれが一番効率いいですよ。