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いつも咬んでるのっておかしいの?お口ポカンは?

みなさんリラックスしている時、上下の歯は咬んでいますか?それとも咬んでいませんか?唇はどうでしょう?唇は自然に閉まっていますか?それとも空いて、お口ポカンになっていませんか?

まずは正常な状態からです。

リラックスしている時、上下の歯の状態は、咬んでいないのが正解です。お口の周りの筋肉が働いていないとき、前歯において2mmから3mm程上下の歯が開いているのが正常。これを安静位空隙と呼んでいます。人によって若干の差はあるのですが、上下の歯がいつも咬んでるという方は、要注意です😞。いいことは何1つ無いといっても、過言ではありません。

では唇はどうでしょう。唇は歯と違って閉まっているのが正解です。いつもお口が開いている方はいませんか?こちらも要注意です。先程と同じで、いいことは何1つありません。

では何が悪いのかをみていきましょう。まずは歯からです。

〇常に咬んでいると何がわるいの?

上下の歯が咬み合うのは、本来食事の時が中心となります。力をいれたり緊張した時に一時的にグッと咬むことはあっても、リラックス時に上下の歯は離れていなければなりません。では、いつも咬んでいると何が悪いのでしょうか?

☆顎が疲れやすくなります💧

顎が休まる時がありませんからね。常にまわりの筋肉や靭帯などが緊張している状態です。疲れますよね。よくいわれる顎関節症の原因にもなります。

☆歯への負担が大きいです💧

歯へも大きな力がかかっています。歯がすり減ったり欠けたり、詰め物や銀歯も取れやすくなったりします。ときには歯の根っこが折れて抜歯になることもあります。ちなみに歯のこういった破折は、歯を失う原因の17.8%を占めます。もちろん虫歯で歯が減っていることも大きな要因ですが、あなどれない数値ですよね😅。

 

☆歯ぐきへの負担が大きいです💧

歯を支えている歯ぐきにも大きな力がかかってきます。当然歯ぐきも傷みやすくなります。歯を支える骨を減らしてしまう歯周病も進行しやすくなってしまうんです。歯周病は歯を失う原因の37.1%を占めます。咬む力に歯を支える力が負けると、咬むごとに痛みがでてくるため抜歯を余儀なくされます。

 

☆悪くなる時は急激に悪くなる💧

歯や歯ぐきに負担が大きいことは前述しました。そのため1本の歯が悪くなって無くなると、周りの歯や歯ぐきの負担が一気に増加します。ぎりぎり耐えていた残りの歯も急激に状態が悪化、抜歯となっていくことが少なくありません。歯並びが悪い方は特に注意が必要です。

実はこの咬む力というのは結構大きいです。食事をする時でも、自分の体重と同じぐらいの力がかかっています😲。これだけの力が、咬み合い始めてからずっとかかっています。また、普段から上下の歯が咬んでいる方は、寝ている時も歯ぎしり、食いしばりをしていることが多いです。これも、程度の問題はありますがよくありません。どうですか?24時間自分と同じ体重がかかっている状態を想像してみてください?大変なんてもんじゃないですよね😅。

普段から上下の歯が咬み合っているといいことはまずありません。咬み合っている方は意識してお口の周りをリラックスするよう心がけてみてください。日中はある程度自分で防ぐことはできると思います。なかなか難しい方や寝ている時の歯ぎしり・食いしばりが強い方はマウスピースも考えてもいいかもしれないですね。考えている以上に咬む力の影響は大きいですよ🥶。

さて、次は唇についてです。

 

〇お口ポカンは何が悪いの?

唇が開いているのは、食べる時やしゃべる時、あくびをするときなどです。普段リラックスしている時、何もしていない時は閉じているのが正常です。お口ポカンというとかわいいイメージもあるかもしれません。でも、これ、立派な病気なんです😲。「口唇閉鎖不全症」といいます。そのままですね。病気ということは悪いことがあります。では、どんな悪いことがおこるのかをみてみましょう。

 

☆お口の中が乾燥しやすくなります💧

乾燥しやすくなるだけかって思いませんでしたか?実はこれ結構大変です。お口の中は常に唾液で守られています。この唾液がすごいんです。お口の中やお口の周りをスムーズに動かせるようになり、しゃべりやすくしてくれますし、食べ物を飲み込みやすくしてくれます。これを潤滑作用といいます。さらにお口の中を清潔にしてくれる自浄作用、お口の中を一定の状態に保ってくれる緩衝作用。その他にも細菌やウイルスに対する抗菌作用、歯に対する保護や再石灰化作用、歯ぐきなどの粘膜に対する保護作用、消化作用などなど盛りだくさん。普段意識しないかもしれませんが、唾液は超高性能。お口が乾燥しているということは、これらの作用もうまく働かなることを意味します。実際、唾液がゼロになると、お口を使う日常生活はまともにできなくなると言われています。お口ポカンで唾液がゼロになることはありませんが、いろいろなところで悪影響がでると思っていただいていいかと思います😞。

 

☆虫歯や歯周病になりやすくなる、口臭にも注意💧

これも唾液の作用に関係があります。唾液による自浄作用や緩衝作用、歯への再石灰化作用、歯や歯ぐきの保護作用、虫歯菌や歯周病菌に対する抗菌作用などが弱まり、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。お口の中の細菌数が増えやすくなるため、口臭もしやすくなります。

 

☆風邪にかかりやすくなる💧

お口ポカンな方はお口で呼吸をする口呼吸であることがほとんどです。呼吸は鼻で行う鼻呼吸が正常です。鼻呼吸の方は鼻がフィルターの役割をしてくれるため風邪の原因となるウイルスの侵入を防ぐことができますが、口呼吸の方はこのフィルターが作用しません。体内にウイルスが入り込みやすく、風邪にかかりやすくなります。

 

☆歯並びや咬み合わせに影響がある💧

歯並びや咬み合わせはお口の周りの筋肉の影響を強く受けます。お口ポカンな方はお口の周りの筋肉のバランスが悪くなっていることが多く、歯並びや咬み合わせが悪くなっていることが多いです。

 

☆顔貌や姿勢に影響がでる💧

歯並びや咬み合わせとも関係しますが、顎や顔面の形態や成長にも悪影響がでることがあります。特徴的な顔貌(アデノイド顔貌、くわしくは検索を!)や息がしにくい場合は猫背になったりします。

どうでしょうか?結構いろいろな問題がでてくるんですよ。では原因や対策を見ていきましょう😊。

まず確認していただきたいのは鼻で呼吸できるかどうか。鼻が悪くて鼻呼吸できない状態なら、お口で呼吸するしかありません。お口ぽかんでないと死んでしまいます。この場合はまず耳鼻科への受診を考えてください。

それ以外の原因はお口の中にあることがほとんどです。特に多いのはお口の周りや舌の筋力低下。わかりやすいのはお口を閉める筋肉でしょうか。お口を閉じるのに関係する筋肉の力が弱ければ、お口ポカンになりやすくなります。単純ですよね( ノД`)シクシク…。その他にも、舌の下に舌小帯と呼ばれる筋が走っているのですが、この張りが強すぎて舌がうまく動かせないことも原因となります。また、飲み込む時などに変な癖がある場合もありますね。

お口の中の原因をまとめると、①お口の周りや舌の筋力の低下、②筋肉をうまく動かすことができない、の2つに集約されます。これに対する対策はトレーニングになります。①の筋力低下に関しては自分でできることも多いです。有名なのは「あいうべ体操」ですね。よく咬んで食べることも大事です。他にもいろいろありますから調べてみてください。②については自分だけでは難しいことも多いです。見せていただければ必要な処置を行ったり、その状態に特化したトレーニングを紹介できるかと思います。

さて最後にお口の正常な状態をもう一度確認しましょう。唇は閉じていて、上下の歯は咬んでいない、です。確認してみてくださいね😊。