歯ぐきの検査って何?
今回は歯ぐきの検査についてです。
保険診療では歯石をとる前に必ずしなければならない検査となっており、歯石をとったことがある方は必ず受けたことがあるはずです。(結構時間をかける検査なのですが、時々したことが無いと言われる方がいらっしゃいます?なぜ?)
歯周病の状態を評価するうえで大変重要な検査となりますので、検査項目について1つずつ見ていきましょう。
☆歯周ポケット検査
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にある溝。)の深さを測定する検査です。単位
はmmで、3mm以下を正常とします。歯ぐきが腫れる、歯を支える骨がもろくなる、無くなってくると数値が上がります😞。
治療目標は正常値の3mm以下にすることですが、何故歯周ポケットが深いと悪いのか?それは歯周ポケットが深ければ深いほど清掃しにくく、悪くなりやすいからです。歯ブラシの毛先が届くのは歯周ポケットの2mmから3mm、音波ブラシでも4mmまでといわれています。それ以上になると自分で清掃するのは不可能です。どんなに頑張ってもだんだん悪くなってきてしまうのです😞。
☆BOP(Bleeding On Probing)
歯周ポケット測定の際に出血や膿がでないかをみます。正常なはぐきでは膿はもちろん出血は認められません。何故出血するのか?歯周ポケット内の粘膜が細菌などの影響により炎症を起こし、もろくなっているからです。もっと簡単に言いますと、歯周ポケット内の粘膜が傷だらけの状態と思ってください。さわると出血しますよね😞。
この検査も結構重要です。このBOP、何を示すのか?実は「今現在、歯周病が進んでるよ💧。」という意味を持ちます。症状がなく歯周ポケットも浅くてもBOPが多い方は要注意です。これから悪くなる可能性が高いので、早めに治療をしましょう。逆に、ポケットが多少正常値を超えていても、BOPが無ければ比較的いい状態で維持されていると判断できます😊。
☆歯の揺れ
歯がどれぐらい揺れているかをみます。基本的に歯を支える骨が減れば減るほど強くなりますが、骨が十分でも咬む力に負けて揺れが大きくなっている時もあります。
☆プラーク(歯垢)の付着度
上記3つの検査結果がどうであれ、一番大事な検査です😊。歯垢染色液で染め出すとわかりやすいですね。何故一番大事か?これが改善しないと後に行う治療効果が十分にでないのです💧。また、一旦改善してもすぐに再発してしまいます💦。反対に、プラークの付着度が良くなると、それだけで目にみえて歯ぐきが改善してくるんですよ.
歯周病の治療を行う時は、これらの検査を最初や節目節目で入れていきます。
改善してきているかどうかの判断、改善してなければ次にどうしたらいいかを
考えながら治療を進めます😊。
また定期健診の時にも行います。以前と比べて変わりがないか、異常所見が増
えていないかを確認します。悪くなりそうな兆候があれば早めに対応していき
ます😊。
歯ぐきの状態は赤くなったり、腫れたりしていて目に見えて悪いのがわかる
時もありますが、歯周ポケット内を探らないとわからないことも多いです。歯ぐ
きは内側から悪くなりますので、気が向いたら調べてみましょう☆彡