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アルカリ性食品なのに酸性❓

さて、みなさんはアルカリ性食品、酸性食品とういうのを聞いたことありますか(。´・ω・)?。健康食品などでよくみかけますね。「アルカリ性食品だから体にいいですよー。」、「酸性食品だからこんな効果がありますよー。」とかいろいろといわれています。結構根強く残っているこの分類、実はちょっと注意が必要な分類なんです😅。

 

このアルカリ性食品、酸性食品とういう分類は19世紀末に提唱された概念です。体内での栄養素の燃焼を想定し、食品を高温で燃やして生じた灰を溶かした水溶液がアルカリ性であればアルカリ性食品、酸性であれば酸性食品としています(´ε`;)ウーン…。食品に含まれる無機陽イオン(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)と無機陰イオン(リン、イオウなど)のバランスで判断されるもので、無機陽イオンが多いとアルカリ性食品、無機陰イオンが多いと酸性食品と分類されます。何が注意かというと、このアルカリ性食品や酸性食品という分類と、その食品自体がもつ酸性度と異なることがあることです😲。

 

代表的な例はお酢です。お酢は無機陽イオンを多く含むためアルカリ性食品に分類されます。しかし実際の酸性度はどうでしょう。お酢のpHは2後半から3前半のものが多いのですが、これはまぎれもなく酸性です。数値を出さなくてもお酢は酸性であることはほとんどの方はご存じではないでしょうか。でもこの分類ではアルカリ性食品なってしまうのです😞。

 

歯医者さんで問題になるのは酸蝕症などの説明をするときです。酸蝕症とは酸性度の高い食べ物や飲み物、サプリメント、薬剤などを頻繁に摂取している方にみられる疾患で、歯の表面が溶けて薄くなったり、丸みをおびたり、しみてくるなどの症状がでてきます🥶。現在増えている疾患です。この場合、酸性度が高く、頻回に摂取している品物を制限する必要があります。しかし、その品物がアルカリ性食品となっていると、患者さんとしてはなぜとなってしまいます❓。

 

前述したお酢なんかはその代表例です。健康食品として定期的に取り上げられますし、日常的に摂取している方が多いですね。

 

食品中の無機イオンがお口の中で完全に溶出することはなく、その影響でお口の中のpHが大きくかわることはありません。お口の中ではその食品自体がもつ酸性度のみが問題となり、アルカリ性食品や酸性食品という分類は関係がないことを知っていただければと思います。でも、なかなか難しいですよね。